ホロノミーという言葉は、超弦理論で、エキストラ次元だったかで、スピノー ルの存在可能性を言うときに、ホロノミー群に制限が付く、という感じで登場 したと記憶している。GSWの2巻だ。 で、このホロノミーという言葉の出所を知らなくて、 ホモロジー、ホモトピーとならぶ3大ホモ(ホロノミーはホモじゃない)なのだ が、数学を勉強すると割と早めに登場し、専門書もあるホモロジー、ホモトピー に比べると、ホロノミーは、なかなか登場しない。 岩波現代数学の基礎では、微分形式の幾何学の2巻の最後にホロノミー準同型 という言葉は登場するが、そこまで読めない。複素幾何には登場しないし。な にものなの? ということで、たまたま図書館で手に取ったこの本に詳しく出てそうだった。 どうやらホロノミーは、かなり物理よりの用語らしい。物理を学んだ人なら知っ てる「ベリー位相」とか「ディラックモノポール」とかもホロノミーの守備範 囲らしい。ファイバーバンドルとか接続に深い関係があるのは事実っぽい。 ということで、3章までを読んだ。ページ数にすると、約1/3。 なんというか、物理の人の数学解説は、なぜ、こう、厳密性を欠くのであろう か。というか、常識と非常識の範囲があいまいというか。 定義からまじめに説明してくれる語がある一方で定義をさぼる語もある。 なるほど、底空間を1周したときに、水平に持ち上げたファイバーがどのよう な変換で繋がるか。であるか。 主ファイバー束の場合は、構造群自身をファイバーとするので、ホロノミー群 は、構造群の部分群であるように思われる。 同伴バンドルが何者かは、わりとよくわからなかったが、構造群の表現空間を ファイバーとするバンドルらしい。 で、多分、表現空間をファイバーとする同伴バンドルに、波動関数は値を取る。 その時、主ファイバーバンドルは、なににあたるのか、と言われると、 ゲージ場は、リー環に値を取ってたような気がするし、リー群自体に値を取る 量はないかなあ。 この先は、ベリー位相、ハナニーの角度等々と進むのだが、このへんでストップ。 2004/07/18