三重県名張市の山口繁一氏の心意気で今年も可憐なササユリが優しい香りを放っていました。
20年前、電鉄会社を定年退職後、すぐに里山との共栄を旗印に裏山に数本生えていたササユリの育成に着手。実生から開花まで7年の歳月が必要な貴重な植物ですが、根気よく草刈りや動物からの保護をされ、現在は1500本を数えるまでに。
退職後の里山維持についての詳細な管理メモは画像のみならず、花の輪数、背丈、色、本数にいたるまで、きめ細やかに記録され、几帳面にアルバムに整理。デジタルになってからはpcを導入、以後はcd、dvdに保存、それはそれは整然と整理されていて、研究者顔負けの姿勢。
小さな笹に囲まれた自然エキスの効能なのか、現在81才だが、決してその高齢さを感じさせない若々しさ。下草刈りぐらいで何もしていないとおっしゃる謙虚なお話は、あながち偽りがないように思えます。控えめな関わりが里山維持ポイントのように理解した次第です。
その几帳面さから、市から「伊賀まちかど博物館」の称号まで贈られています。2011年のササユリ観賞は19日ぐらいまでと思われますが、自然愛好者には是非とも足を運んでもらいたい、超お薦めスポットです。老婆心ながら、お願いです、決して足元を踏み荒らさないよう、私からも、高度なマナーをお願いしたいと思います。車は少し離れた地に置かれるのがいいと思います。
◆交通
近鉄名張駅下車、青蓮寺湖近く。
お問い合わせは TEL(0595)63-302※
11.6.15撮影 カメラ/西阪慶眞