《細い指先》

 

「貴方の手…好きだな、俺」
「…好きなのは手、だけか?」
「あーあ…またそんな事言うんだから…ハイハイ手以外も好きですヨ〜」
「そんな投げ遣りな言い方では全く嬉しくないな」
「あーっもーっっホント面倒くさいヤツっっ!」
「君が冷たい事を言うからだ」
「……面倒くさいヒトはキライだ…」
「そう言いながら私の手を弄るのはやめたまえ」
「なんで?好きだって言ったろ?」
「…そうか…では私も好きにさせて貰う」
「…っっ!ちょっ…ドコを触って…!」
「君がソノ気になるような触り方をするからだ」
「な…んで…指絡めているだけ…っ…あん…っ!」

 

「やっぱり…貴方は綺麗な手をしている…よね」
「…そうか?…血に塗られている…がな」
「……止めてよ…そんな言い方…だったら俺だって尚更だろうが…」
「…悪かった…」
「………………」
「そんな泣きそうな顔をしないでくれ…」
「……ん………」
「君を傷付けるつもりはなかった…」
「ん……」
「…まだ…足りないかな…?」
「……あと10回キスしてくれたら…足りる……」
「そんなもので良いのか?お易い御用だ。その3倍はして差し上げよう…」

 

「私は君の手の方が美しい、と思うよ」
「…まーた…そんな事言う…」
「この細い指先に…それはそれは多くの口吻をしたくなる」
「嫌味…?そんなに細くないだろっっ」
「私よりは細いぞ…ほら」
「…ヤだ…な…ソレ」
「何故?」
「……手にキスって…妙にヘンな気分…だし…」
「ああ…確かに結構感じているようだな」
「だからそーゆー事言うなってっっ…!」
「そういう君だから愛しいのだよ」
「……もう…いいって…」
「愛しているよ」
「…だ…から……もうっっ…」
「手以外にも…して欲しいかい?」
「…ううう……も…うっっ…貴方はっっ!」

 

「指輪…似合う手だよね…」
「君も、な」
「そう…かなあ?…似合うの?コレ…」
「そうだ。何よりも私が選んだ物だしな」
「…あー…そういう事ね…」
「何だ?」
「いいえ…アナタに独占されてシアワセモノですよ…ええホント…」
「またそんな投げ遣りに言う…」
「わーかってますっ…ちゃんと言いますって」

「愛しているよ…シャア…だからこれからもいっぱい愛して…ね?」
「もちろんだアムロ…死が2人を分かつまで…だ」
「いーえ、俺は死んでも貴方を愛し続けるよ」
「ふふ…そうか…もちろん私も…魂だけになっても君を愛し抜くさ」

それは永遠にどこまでも………

 

FIN

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……イチャイチャし過ぎだワ……(2008/7/17)