世界経済と幸福論

 

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人間の幸福について

(現在は、よもやま話に統合)

第一回 世界観について                

                                        

 

   急遽更新しました。最新刊グリンスパンの嘘についてです。


 次回は、講演会の感想を予想しているため、急遽、今週更新することとした。

 先日発売になった最新刊「グリンスパンの嘘」についてである。


 読者にはお気づきのかたもいるかとおもうが、前著の「世界大恐慌」は

 このサイトの参考文献に入っていない。かなりラビ氏以外(おそらく藤原氏であろう)

 の意見が加味されたもので内容は従来との乖離が大きすぎたため

 参考文献として採用するのを見送った
のである。


 今回の「グリンスパンの嘘」はラビ氏の米国での著作の翻訳であり、基本的な内容に違和感

 はなかった。
詳細は、ここでは問題があるので触れないが、前半はグリンスパンの行動

 に関する徹底的な批判
である。

 彼がいかに権力に固執してきたか、その結果、どのようなことが起こったかが

 詳細に語られている。

 
 私の感想としては、この一連のうごき「膨大な貿易赤字、国家赤字、貧困の増加」というものが

 グリンスパン議長が初めて注目された1974年に始まり、今日至るまで一貫して続いていること

 そして、彼以外の関与者は入れわかったりしているものの、彼だけは表舞台から

 退場することなくずっと関与を続けていること
が理解できた。


 日本では、竹中大臣がグリンスパンにあたるだろう。彼は銀行は合併させ、競争を制限し

 不良債権が減れば、景気がよくなると喧伝する一方、風見鶏のようにころころ態度を変え
ている。

 その結果、実質GDPは物価下落ががプラス寄与していることが、主な要因なのに

 小泉改革の賜物のようにしている。

 彼は、小泉政権だけでなくずっと権力に興味を持ち、橋本、小渕、森、小泉と歴代内閣

 に取り入り続けている。


 私には、竹中氏は日本のグリンスパンにしか見えない。彼の政策は一般国民のためと

 称しながら、多くの人々を貧困の奈落へ突き落としている。

 あまりにも罪が重いといわざるをえないだろう。

 彼は、これからこの点を糾弾されるときが必ずやってくる。そのときどう言い訳するのだろうか?

 

 話をもどそう。後半は、米国経済の救済についてだ。米国の現在の問題を詳細に記述し

 対処策について述べている。おおむねここで述べたとおりだが

 ひとつだけ、従来と違う点がある。貿易についてだ。現状のWTOルールが、関税の

 導入を否定しているため、このルール化での貿易政策の再構築が試みられている。

  輸入レートだけを割安なレートで固定する案が示された。

 しかし、これは無理があるようにおもわれる。輸入だけ決済を別にすれば別の決済レートも

 結局は、この水準に落ち着いていしまうはずだからだ。もしかすると、もっと詳細の案が

 あるのかもしれないのだが?

 結局、自由貿易がいいという信仰があまりにも世界中にひろがっているので現行ルール下では

 対応できないだろう。

 どちらにしてもプラウトを導入するしか今の病んだ米国経済を改善する方法はないだろう。


 これは、日本でもいえる。いま日本は奇妙な回復局面にある。


 昨年の前半までの回復は為替の介入によるものだった。

 今の回復は、自律的なもののとおもわれるが、どうもよりどころがはっきりしない。

 物価がじわじわ上昇に転じていることも影響しているかもしれない。

 借金がつみあがっていることかもしれない。

 前回もいったように、いま日本では国家サイドの無駄遣いを減らす法案が

 採決されようとしている。

 だが、郵政法案は、意味が無い。無駄遣いの現況は郵政ではないからだ

 むしろ、郵政がなくなることで国家サイドの赤字がなくなれば

 資金需要がなくなって大変なことになるだろう。

 
 
 



 
 


  ここに記されている世界経済への見方は私個人の見解です。できるだけ信頼

できる情報をもとに書いていますがデータの信頼性、完全性を保証するもの

ではありませんし、有価証券、商品市場などへの投資勧誘をおこなう目的の

ものでもありません。ご了承ねがいます。