世界経済と幸福論

 

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人間の幸福について

(現在は、よもやま話に統合)

第一回 世界観について                

                                        

 

 今週は、世界経済について考えます。


 今週は、株価も上昇に転じ、安堵感が出ている。

 この状況は、ずっと続くのだろうか?

 いや、そんなはずはない。


 過去を振り返ろう。90年に暴落を始めた日経平均も、93年には回復していた

 循環的な側面からだ。

 物事が一方的に進むことはありえない。

 
 しばらくは、回復局面にはいるだろうが、それは長続きしないだろう。

 アメリカの問題もこれから表面化してくる可能性が高い。

 年初にもいったが、不動産のバブルはいまだはじけておらず

 価格の上昇が続いているからだ。

 しかし、その増勢はおとろえてきた 
 
 近いうちにはじけることになるだろう。


 不動産価格の上昇で覆い隠されてきた 個人負債の問題が

 一気に表面化してくる
ことになるはずだ。

 アメリカの多くの人々は、株と土地価格の上昇を当て込んで

 借金してきた。

 この借金こそが、アメリカの空前のブームを引き起こしていたのだ。

 だが、こんな不自然な借金がずっと続けられるわけがない。

 

 日本の国債発行もそうだ。収入を上回る借金を維持できるわけがないのだ。

 だが、それを理解しているものはすくない。

 みんな永久に借金を積み上げることができると信じているようだ。


 たしかに借金すれば目先の需要を作り出せる。だがそれはもともと無い

 ものであり、将来の需要の前倒しにすぎない。

 そんなことを永久にできようはずが無い。

  

 アメリカの個人負債はもうすっかりつみあがっており、これ以上の負債増加

 不可能に近くなっているように私には見える。


 アメリカの消費は弱くなっているが、これはイラク戦争の影響ではなく

 積みあがった個人負債の影響なのだ。


 となると、この状況は当分どころか、抜本対策がうたれるまで

 続く可能性が高い。

 

 たしかにブッシュは、減税策を打ち出したが、それは有数の投機化である

 ソロスやバフェットが金持ち優遇と批判する代物だ。

 これでは、個人消費は回復しても一時的だとおもわれる。


 アメリカの金持ちはもうお金を持ち余せており、これ以上お金をもらっても

 消費に使いようが無い。


 最近このHPでも指摘したように、人間が食べる量に限りがあるように

 消費にも限界がある。


 必要最低限の生活もできないひとにこそ救済の手は差し伸べられる

 べきだ。


 だが、自分の職に安穏としているエコノミスト、学者たちはいまだに自分

 たちの傲慢な理論を取り下げるつもりはないようだ。

 これは非常に罪深いことであり、必ず罰がくだるだろう。


 株が暴落し、不景気になって多くのひとが苦しんでも、今のように

 金融緩和し、借金すれば、景気はよくなるというのだろうか?

 
 経済学には道徳がもとめられているようだ・・・・


 

  ここに記されている世界経済への見方は私個人の見解です。できるだけ信頼

できる情報をもとに書いていますがデータの信頼性、完全性を保証するもの

ではありませんし、有価証券、商品市場などへの投資勧誘をおこなう目的の

ものでもありません。ご了承ねがいます。