世界経済と幸福論

 

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人間の幸福について

(現在は、よもやま話に統合)

第一回 世界観について                

                                        

 

 先週は、体調不良で更新できませんでした。申し訳ありません。

 毎週更新すると約束したばかりなのに、できなかった。深くお詫びしたい。

 風邪で倒れてしまった。日ごろの不摂生がたたったようだ。



 さて、本題にはいろう。先週、りそな銀行が公的資金の導入を表明し

 事実上破綻した。

 これは、いままで採って来た政府の政策が間違っていたことを証明する

 なによりの証拠といえるだろう。

 
 政府やエコノミスト、マスコミは、銀行の不良債権問題こそが、不景気の

 原因であり、処理すればすべてうまくいく
と主張していた。

 そして、その対策として、メガバンクをつくり、ビックバンをやって

 競争を自由化すればよいといっていたのだ。


 それから時間がたった。結果はこの有様である。大手銀行の一つが破綻し

 メガバンクはあらゆる手法で資本を手にいれようとし、そして何十兆円の

 不良債権を処理した。

 
 だが、事態は一向によくならない。この事態に至ってもなお、マスコミやエコノ

 ミストは不良債権を処理せよという。

 いまの不景気の原因は、銀行が金を貸さないことにあるのだろうか?


 それはおかしい。本当にお金を貸さないあるいは貸せないことが理由なら、

 金を持っている外資系銀行が貸し出しをもっと増やしているはずだ。

 だが、外資系銀行の多くはすでに撤退している。

 

 金貸しをやっているのは高利貸しぐらいである。この手の金貸しは、

 借り手の信用が低いところへ貸し出すので、高利貸しが盛んということは

 むしろ、業績が悪い
のだ。
 
 
 要するに、なんども言ってきたように、金が借りられないことが景気が悪い

 真の要因ではない
のだ。

 もっと別のところにある。

 だが、不良債権に責任を押し付けるのは都合がいい。


 お金が回らない。給料が高い。貸し渋りといえば、国民は喜ぶし、

 借りられない人がテレビに登場すれば視聴者は感情的になる。

 これは、非常に罪深いことだ。マスコミの責任者はまったくどうかしている。

 自分が、世論を作っていると傲慢すぎる!。



 それが、ますます景気を悪くする方向に働いているとは微塵もおもっていない。

 給料が減れば総需要が減るのに、それが当たり前だという。

 人はがんばれば、給料が増えるのは当たり前ではないのか?

 また、GDPは総所得ともつりあっており、所得が増えないとGDPは

 増えないことをしっているのだろうか?

 給料の高い安いは絶対額ではなく、生産性に見合っているかの方が

 大事
である。ここの読者でも思い当たるだろう。威張るだけで、何もしない

 役員が高給を食んでいたりすることを。


 これは、プラウトでは搾取と呼んでいる。私もそうおもう。アメリカのCEO

 高い給与やストックオプション、さらには自家用飛行機までもらっているが

 彼らはそんなに働いたとは思えないのだ・・・

 本当に追求すべきは、この部分である。貧富の格差が広がっている原因の

 ひとつである生産性に見合わない給与、特典を得ている人たちを追求すべき

 なのだ。


 経営者の多くは、たくさんの特典を得ていながら、業績が悪化しても真っ先に

 やめることはない。このITバブルの崩壊の局面で業績が悪化した電機メーカー

 たくさんのリストラが起こったが、責任を取った経営者はついに独りもいな

 かった。

 
 これが、経営者の実態である。すでに従業員のことをちゃんと思いやってる

 とはとても思えない。みんな自分だけである。このような自己中心的な考えは
 
 資本主義的といえる。貪欲さがはびこっているのだ。

 

 不良債権問題も同様である。不良債権は貪欲さが生み出した経済バランスの

 崩壊の結果であって原因ではない。


 もっと、真実に目を向けるべきだ。この貧富の格差に端を発する需給バランス

 の崩れを是正する必要があるのだ。



 

  ここに記されている世界経済への見方は私個人の見解です。できるだけ信頼

できる情報をもとに書いていますがデータの信頼性、完全性を保証するもの

ではありませんし、有価証券、商品市場などへの投資勧誘をおこなう目的の

ものでもありません。ご了承ねがいます。