世界経済と幸福論

 

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人間の幸福について

(現在は、よもやま話に統合)

第一回 世界観について                

                                        

 

 今週は、今後の世界経済について考えます。

 現在の世界経済は小康状態にある。株価は底からわずかながら回復し

景気指標もよくなっているものが目立つ。このまま回復傾向が続くのだろうか?

 私には、とてもそうは思えない。世界経済を不安定にしている二つの要素

にたいする対応が依然としてなされていないからだ。


 そう、先週も指摘した富の不均衡と自由貿易だ。

 では、どっちが主な原因かとなると自由貿易は富めるものがさらに富むための

手段なので真の原因は富の不均衡にある。

 富の不均衡とは特定の層に資金、資産が集まる現象をさす。

 アメリカではわずか1%の実行が国富の40-50%を握っている。

 これはフローの所得でも明らかだ。1%の層が圧倒的に所得が多く、大部分の

人は貯蓄ができないほどの所得しかない。


 生活するの最低限の賃金を得ない人が圧倒的に多いのだ。

 

 単純化するためにある国が100人、国富が100万しか存在しないとしよう。

 その国のあるひとりが国富の40%40万を握ったとする。のこりの60万を均等

にわけても6060にしかならない。さらに階層を分けてみよう。

次の10人が国富の30%、次の50人が35%、最後39人が10%とすると

次の10人が3万、次の50が4000、最後の39は2600に過ぎない。


平均国富は1万なのにたいして国民の79%は平均よりはるかに下しかもっていな

ことになる。狩りに生活に最低限必要な額を平均値と仮定すると上位21%の人は

貯蓄が一層増え、残りの79%は生活できずに借金が増えるか、ぎりぎりの生活を

送ることになる。




このように、富が特定の層に偏ると消費は不均衡になる。富めるものは必要な

平均値以上の富をため続け、富めないものは生活が立ち行かなくなる
のだ。

これでは意味がない・・・

 なのに、行われているのは貧困層への不当な搾取である。金持ちはどんどん

税金を免除され、貧乏人は増税にあえぐようになっている。

 まさに、日本がそうだ。こういうと金持ちは必ず自分は税金をたくさん払っていると

言う。自分が生活するのに必要以上の収入があるのにそういうのだ。その収入は

人間の格差以上のものだ
ということに気づいていない。


 以前も、指摘したが、収入はニーズ、つまり必要額に見合ったものでなければなら

ない必要以上の収入は、富の不均衡を招き、経済は破綻する。

 収入は青天井ではないのだ。


 だが、金持ちの優遇策は依然として継続されているどんどん金持ちが富めるように

なっているのだ。このままでは、貧困層にしわ寄せがいって消費が立ち行かなくなり

経済は破綻してしまうだろう。


 非常にもろいものなのだ。今年の後半には再び景気は悪くなるだろう。それは2005

年に向かって深く静かに進行するだろう。  

  ここに記されている世界経済への見方は私個人の見解です。できるだけ信頼

できる情報をもとに書いていますがデータの信頼性、完全性を保証するもの

ではありませんし、有価証券、商品市場などへの投資勧誘をおこなう目的の

ものでもありません。ご了承ねがいます。