世界経済と幸福論

 

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人間の幸福について

(現在は、よもやま話に統合)

第一回 世界観について                

                                        

 

 今週もイラク攻撃について考えます。


 イラク攻撃が依然として続いてるが、当初の短期戦観測は大きく後退し、

 現在は長期戦を危ぶむ声が、急速に高まっている。

 報道されている内容は明らかな誤報も多く、信用度が低いが、確実な

 情報から推察しても、当初の数日でバグダット包囲→フセイン政権崩壊と

 という本命シナリオが崩れたのは明らか
だ。

 
 また、兵士の食事が一日一回になるなど、補給が滞っているとの

 報道が多い。このHPは軍事分析をするところではないし、私も

 専門家でないので詳しくは述べないが、400キロもある補給線

 をたった20万程度の戦力で攻撃を行いながら警護できるはずがない。


 これは明らかに短期、それも数日で戦闘が終わると見込んでいた

 としか思えない。

 このような展開になった戦争が、およそ60年前にあった。

 ドイツの対ソ連戦 バルバロッサである。

 ドイツ軍は緒戦の快勝ですっかり相手を見くびっており、

 ロシアつまり、ソ連は3週間で崩壊すると思っていた
のである。

 しかし、その見通しはすぐに崩れ、泥沼の戦いに引き込まれたことは

 周知の事実である。

 
 また、当時の日本軍も同様だ。緒戦の勝利によって補給戦が伸びきった挙句

 戦略的に価値のないニューギニアにまで攻め込み、食糧不足をきたして

 悲惨な戦いに陥っていた。


 
 今回の事象は同じような印象を受ける。アメリカが負けるとはいわないまでも

 相手を見くびって戦争を始めたことは明らかだと思う。

 そして、またしても60周年周期説である。

 
 
 人間は同じ間違いを繰り返し易いのだろう。

 ラビ氏もそういっている。親の間違いを繰り返すのが30年周期であり

 祖父母の間違いを繰り返すが60年周期だ
と仰っていた。

 
 第二次大戦の事象はもはや教本の世界の話であり、ハイテク兵器

 全盛の現代では、もはや省みられていないのだろう。

 だが、肝心の人間は変わっていないのだ。

 むしろ道徳的には後退しているようにさえ見える。


 本質的なところがわかってないように感じられるのだ。

 60年周期説は、ほとんどの人には理解しがたい理論ではあるようだ。

 人間が同じ過ちを繰り返さないと思っているようだ。

 

 だが歴史が繰り返すという格言がある。これは非常に核心をついた表現だ

 と思っている。そして、私は最近もう一度歴史を振り返る必要があることを

 痛感している。


 そうすれば、未来をもっと正確に予想することが可能になるだろう。

 
 どちらにせよ、アメリカ政府や市場が考えていた楽観ムードは吹き飛び

 つつあるといえるだろう。長期化すれば、原油価格の上昇を通じて

 物価は上昇に転じはじめるかもしれない。


 インフレが一度始まれば、とどまるところを知らないペースになるだろう。

 やはり、危機は迫っているようだ。

 

  ここに記されている世界経済への見方は私個人の見解です。できるだけ信頼

できる情報をもとに書いていますがデータの信頼性、完全性を保証するもの

ではありませんし、有価証券、商品市場などへの投資勧誘をおこなう目的の

ものでもありません。ご了承ねがいます。