世界経済と幸福論

 

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人間の幸福について

(現在は、よもやま話に統合)

第一回 世界観について                

                                        

 

  今週は株価の問題点2003です。


  先週、ついに株価が8000円を割った。私は、なんどか暴落についてコメントしてきた。

 そこで私は、6000-8000円が下値のめどだといった。

 そのことを、個人的な知り合いにだけかたったとき、日経平均はまだ14000円だった。

 そのことは、あまり真顔ではだれも取り合ってくれなかった。

 実際、そのときに時期は2002年だといったこともあり、外れたと思われたこともあった。

 
 たしかに、私は、過去の実例から2002年だと思ったのだ。しかし、実際今回の暴落

局面は 1930年代、90年代の大暴落よりもはるかに深刻である。

 表面的な事象は、確かに30年代の大恐慌よりはましである。

 だが、戦後としては最悪である。
 

 しかも、大恐慌の時よりも長くこの閉塞感は続いており、状況は悪化する一方である。

 政治家や官僚は、あと少しの辛抱だを盛んに繰り返しているが、そんな兆しはどこにも

 ないという状況だ。

 中途半端な政策で大恐慌はかろうじて先伸ばされているにすぎないように見える。


 結局、日本経済は重大な病に陥っているのだ。私言わせれば、それが治癒されない

 限り、株価の暴落、不況は続くだろう。

 それは、需給バランスの崩壊である。


 先週もいったとおり、需要と供給のバランスがくずれているために、いろいろな問題が

 発生しているのだ。

 不良債権、株価の暴落、失業、社会不安・・・これらはすべて症状であり、原因では

 ない。にも変わらず、これら事象にたいする対処両方ばかりである。株価暴落の

 理由を 株式市場内のローカルな事象だと思うから、空売りを規制したり、ETFを

 購入しようということになる。


  要するに、その裏に潜んでいる真の理由についてだれも考えていないのだ。

 だから、だれかが売ってるからさがる。だから日銀が買えばよいということになってしまう。

 だが、株価の下落は、危険なシグナルである。

 バブルの崩壊以降、幾度も株価対策がとられ、そのたびに株価は回復した。

 しかし、次の下落時は確実に安値を更新して来た。


 今度こそそうならないと、竹中大臣や小泉総理はお考えのようだが、果たしてどう

 だろうか?真の株価下落の要因が、自由貿易と貧富の格差の拡大による需給バランス

 の崩壊
だとしたら?

 
 今回も、無意味におわるだろう。

 そして、その株価の暴落に次ぎはどんな政策がとることができるだろうか?

 また、日銀資産の劣化は避けられない。

 その場合、日銀の信用は維持できるのだろうか?

 私にとっては、この株価の暴落に対して安易な政策が採られないことを切に

 願う。これから世界は不安定になる可能性が非常に高い。

 日本は、対イラク戦でアメリカと一蓮托生を選んだようだ。

 
 アメリカの力は確かに強い。しかし、その力の運用は決して道徳に基づいているとは

 いいがたい。
いよいよ、資本主義の崩壊は本格的な段階を迎えることになるだろう。

 たとえ、それが短期間で終わっても、世界の不安定さは非常に大きくなるはずだ。

 
 株価は、社会不安の増大、対処療法の繰り返しによる病の進行で大きくさがるだろう。

 それはハイパーインフレの前段階に入るまでつづくだろう。


 

 

  ここに記されている世界経済への見方は私個人の見解です。できるだけ信頼

できる情報をもとに書いていますがデータの信頼性、完全性を保証するもの

ではありませんし、有価証券、商品市場などへの投資勧誘をおこなう目的の

ものでもありません。ご了承ねがいます。