世界経済と幸福論 |
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今週は、アメリカの中間選挙について考えます。
今週は、政治的に大きな動きがあった。米中間選挙で共和党が圧勝した。 通常は、政権党が中間選挙では衰退するのだが、実に100年ぶりのことである。 しかも、100年前の勝利は、定員増によるものとされており、事実上、史上初 の中間選挙勝利となった。特徴的なのは、2000年末の大統領選挙同様に、 大接戦だったということである。
だが、結果は共和党の圧勝だった。これは、一体何を意味するのだろうか? 私には、この勝利は武人の時代に入っていく一歩に見える。 現大統領は、選挙中こそ風采が上がらなかったが、大統領になったあと、そして テロのあと、行動はすっかり軍事的になった。 これは、だれもが認めるところだろう。アフガン攻撃、そして固執するイラク攻撃 とあきらかに軍事に重きが置かれるようになった。
私は、テロのあと資本主義は崩壊の過程に入ったといったが、この選挙は それを一層促す結果になったと考えている。 なぜなら、共和党の勝利は、大統領をより大統領らしく振舞えるようにしたからだ。
この勝利によって大統領は国民の支持を得た。おそらく来年初までにイラク 攻撃に踏み切るだろう。私にはアメリカがイラクを攻撃する根拠は非常に乏しいと 思っているが、60年周期説に従えば、来年初めならばありえるだろう。
次は、経済面である。ブッシュ大統領は、再び減税を打ち出した。これも 景気を下支えするだろう。ただし、効果は小さいと思われる。アメリカのように 貧富の格差が大きい国では、減税をしても恩恵があるのは金持ちだけで 小幅の減税では消費に回すとは思えないからだ。
これからアメリカは必ず、困難な状況を迎えることになるはずだ。 それは、日本のような金融危機なのか?別の形なのか?まだ、見えてきていない おそらく、2004年かその次の年に起こることになるだろう。
歴史は、繰り返しており、1930年代のアメリカ、そして1990年代の日本をなぞる ような展開になるだろう。そうだとすれば、来年は比較的平穏な年になることだろう。
ここに記されている世界経済への見方は私個人の見解です。できるだけ信頼 できる情報をもとに書いていますがデータの信頼性、完全性を保証するもの ではありませんし、有価証券、商品市場などへの投資勧誘をおこなう目的の ものでもありません。ご了承ねがいます。
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