世界経済と幸福論

 

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人間の幸福について

(現在は、よもやま話に統合)

第一回 世界観について                

                                        

 

先週は、急な出張で更新できませんでした。また、今週の更新が遅れたことも

お詫びいたします。

 

 このHPもついに15000カウンタとなった。最初の1000カウンタまで実に3年もかかったが、

そこからここまで達成するのにわずかに1年3ヶ月しかかからなかった。

これも、ひとえに皆様のおかげと感謝している。

 

 さて、本題にはいろう。

 私は、資本主義の崩壊について考えるにあたり、リーダーシップや道徳や倫理が

もどってくるとなんども述べていた。

 リーダシップについては、テロのあとその動きは強まっている。日本ですら例外

ではなかった。新聞や報道をよく観察しているとわかるが、いま、やたらと

小泉首相が「指示した」というのが目に付く。

 

 これは、以前では考えられなかったことだ。なぜなら、日本首相はだれかの傀儡

だったからだ。故・田中元首相、故・竹下元首相が、首相を操っていた。

 だが、今は違う。その指示が正しいかどうかはともかく、決定権は首相にある。

経済人にしたがう旧来の政治家たちは必死の抵抗続けているが、旗色が

非常に悪い。これは、権力が分散し、道徳や倫理に大して甘くなってしまう

経済人の時代が終わり始めていることの証左と言えるだろう。

 

 となると、道徳や倫理も戻ってくるはずなのだ。軍人の時代においては、不正義は

嫌われる。権力の源泉を力に求める彼らは、道徳や倫理を尊ぶ傾向にあるからだ。

 そして、その動きはここにきて急速に現れてきた。

 

 きっかけはエンロンだった。この企業の決算は非常に複雑な手法を用いて

かさ上げされていた。一般人には理解できないほどである。

 デリバティブ、SPC(特別目的会社)などを活用していた。そこには、JPモルガン

など複数の金融機関が関与していた。

そして、業績をよく見せかけ株価を吊り上げていたのだ。その間に経営陣は

ストックオプション、自社株売買などでぼろもうけした。

 

 これは、以前にも指摘したとおり、欧州やアジアの投資化の不評を買ってしまった。

暴落の一因にもなったのだ。

 そして、追い討ちをかけたのがワールドコムである。この会社は、もう道徳などなかった。

表面的な増収増益を取り繕うために、会社買収を繰り返していた。

 しかし、通信業界の錯覚による過剰の設備投資がついに同社を破綻させてしまった。

データ通信は、調査会社のいいかげんな予測には遠く及ばないペースでしか伸びず、

作った光ファイバー網は、稼動していなかった。そのために、株価は急落していた。

それでもCFOは株価を維持しようと決算をごまかしたのだ。

 だが、そのなことはいつまでも続けられるはずがない。日本の土地の値下がりを

すぐあがると思って先送りしたのとまったく同じではないか?

 

 これらは、本当に経済人たちは貪欲で、倫理も道徳もないことを示している。

頭には株価のことしかないようだ。

 そして、そのような悪事は株価の上昇で多い隠されていた。

みんな株価の上昇を羨望のまなざしで見ていただけだった。

 

 いいかげんなエコノミスト達は、表面的な事象だけでニューエコノミーなどの

根拠の乏しい理論を作り上げて礼賛していたのだ。

 

 しかし、それは株価の暴落で終わった。いまや、米大統領が、「道徳や

倫理のない経営者は監獄に行くべきだ」というようになった。

 クリントン前大統領では考えられなかったことだ。

 

 いよいよ、道徳や倫理の復活が始まった。これは世界の隅々にまでひろがることになる。

すでにその兆候はあちこちに現れてきている。日本であれば、交通違反のもみけしは

以前は国会議員の仕事だったが、いまや不可能になっている。

 その政治家たちも、金にまつわる疑惑で次々と失脚している。

 この動きはこれからどんどん強まるだろう。

 

 政治と金の結びつきが消え、金持ち達の貪欲さがなくなるまでこの動きは

続くことになる。それこそが資本主義の崩壊だからだ。

 

 

 

ここに記されている世界経済への見方は私個人の見解です。

できる情報をもとに書いていますがデータの信頼性、完全性を保証するもの

ではありませんし、有価証券、商品市場などへの投資勧誘をおこなう目的の

ものでもありません。ご了承ねがいます。

 

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