世界経済と幸福論

 

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人間の幸福について

(現在は、よもやま話に統合)

第一回 世界観について                

                                        

 

ワールドコム問題についてです。

 

 今週は、ほぼ前回にお話したとおりの展開となった。

とくに、私はCEOの暴虐無人な行いを非難したが、またしても

明るみにでた。ワールドコムの粉飾決算である。

 

 この会社は、本来は経費として計上すべきものを、設備投資と

していた。設備投資であれば、毎年一定額償却すればよいことになり

利益を増やすことができるからだ。

 

 なんということだろうか?これにより4700億円も利益がかさ上げされていた。

前回も指摘したが、これがアメリカの繁栄の実態だった。

 CEOは会社を私物化して、すき放題にしていたのだ。巨額の報酬、

不明朗な資金の賃借・・・いったい、どこが透明性が高く、すばらしい国なの

だろうか?

 

 思い起こすと、99年末にはアメリカの礼賛がまかり通っていた。アメリカ企業は、

株主ために経営しており、社外取締り役ががきちんと経営の監視をしてている

ので利益もあがり、緊張感がある。その結果株式市場は連日高値を更新している。

日本でも見習うべきだと言っていた。

 

 また、日本は会計を信用できないことがいけないといっていた。不良債権が開示

されず不安要因になっていると、それに比べて米国会計基準は厳しく、日本の

ようなことない透明なシステムだといっていた。

 

 だが、すべて嘘っぱちだった。CEOは社外取締役を招聘する際に仲の良い友達

を就任させて無力化していた。そして、会計を操作してすき放題していたのだ。

 米国会計基準はいったいどこが厳しいのだ?エンロンでは簿外取引を見逃し、

ワールドコムでは、インチキを許していたのに・・・。

 

 日本の知識人がいかにいい加減かわかる。起こっている表面的な事象だけで

礼賛を行っていたのだ。しかも、99年に褒め称えたことをそっちのけでアメリカを

非難している。まったくひどい話だ。

 

 私はかつて、2000年以降、不正が明らかになる周期に入ったのではないかと 

言った。実際、その動きはどんどん強まっているように私には見える。

 今後、不正を追求することで金持ちの力は弱まることになるだろう。

なぜなら、一般市民の見方が変わるからだ。

 

これまで多くのひとは金持ちを羨望のまなざしで眺めてきた。

まっとうに働いて金持ちになったと思われていたからだ。

だが、実態は違うことが明らかになりつつある。

 

 税金をごまかしたり、社会に嘘をついたり、労働者を搾取したから

こそ金持ちになれたのだ。

 このことがこれから次々にあきらかになるだろう。エンロン、ワールドコム

ゼロックスは一部の腐った部分ではない。アメリカの病巣の氷山の

一角なのだ。この不誠実で、不道徳な資本主義とというシステムはいよいよ

その正体を現すことになる。

 

 事態は動き出したようだ。それは、金持ちの政治への影響力を低下させるだろう。

資本主義はその歴史的役割を終えるときが迫っている。 

 

 

 

ここに記されている世界経済への見方は私個人の見解です。

できるだけ信頼できる情報をもとに書いていますがデータの信頼性、

完全性を保証するものではありませんし、有価証券、商品市場など

への投資勧誘をおこなう目的のものでもありません。ご了承ねがいます。

 

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