世界経済と幸福論

 

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人間の幸福について

(現在は、よもやま話に統合)

第一回 世界観について                

                                        

 

 臨時増刊号「サーカーの予言」雑感です。

 

さて、今回は、ラビ氏の最新作「サーカーの予言」の感想を述べたい。

前回の著作「2002年の大暴落」では、違和感がある文章が多かったが、

今回はそういうことはなかった。今回は、文章量も非常にすくないので

ラビ氏の発言だけのようだ。

 

 すべてを語るのはまずいと思うので重要な点だけを述べることにする。

 

まず、NYのテロについては、「資本主義の崩壊」の始まりとしている。

この点は、私も指摘した。テロのあと、各国の指導者に求められる条件が

確実に変わりつつあるからだ。ただ、相変わらず利権がものをいう世界には

代わりがない。

 

 

そして、自由貿易である。「自由貿易は経済を破壊する」と仰っている。

これは、著作でなんどもいっていることであるし、私も何度も指摘している。

以前、ユニクロを引き合いに出して、裁定取引でぼろ儲けしていることを

指摘した。

「中国製品を大量に輸入して価格をさげている

某衣料品業者は救世主ではなく健全な経済の破壊者のようだ。

 マスコミは某社を価格を下げたことで消費者の味方といっているが、消費者は

ほぼ労働者と同じである。労働者が失業するのに、消費者の見方といえるのだ

ろうか?」

 

 こういうことだ。自由貿易で恩恵をうける消費者は、労働者なのだ。その労働者が

よくて、賃下げ、悪ければ失業する自由貿易どこがいいのだろうか?

私にはいまだに正当化を豪語するエコノミストやマスコミ、財界人の考えが理解でき

ない。 また、自由貿易は、低賃金国との競争で賃金を上げない一方、生産性だけを

あげるため、株価は上昇する。これは、売り上げは微増となる一方、コストが増えない

からだ。

 結局もうかるのは、金持ちだけだ。これでは、健全な経済とはいえない。

 

 結局、道徳と倫理なのだ。金持ちはすっかり貪欲になっていて、従業員が失業しても

かまわないのだ。慈悲部かさはもう微塵もないというなのだろう。

 残念なことだ。

 

 このことは、「サーカーの予言」で詳しく述べられている。

政治家や、金持ちの道徳、倫理の喪失がすすんでいるため、罰が下るとしている。

この部分は、神の存在を否定する現代の風潮ではほとんど怪しがられる部分だ。

だが、すくなとくも、反作用は理解できるはずだ。

 

 この世界は有限であるとは、多くの人がわかっていると思う。

そのなかで行動を起こせば、かならず反動がおこる。

悪いこと行えば、悪いことが帰ってくるのだ。

 それが、罰である。

 

 最後に、将来のことであるが、この部分は、実際には本を読んでもらって方がいいと

思う。ひとつだけ、指摘しておくと、ラビ氏も天変地異を心配されているようだ。

 最近のこのコーナーで、私は、なんどか天変地異の可能性を指摘している。

それは、地震なのか、火山の噴火なのか?私にはわからない。

だが、これはいつか必ずやってくることだ。それも、為政者が傲慢に

なったときが多い。

 

 今回の「サーカーの予言」は、量は少なく、これまでの意見の繰り返しが多いが

その分読みやすくなっている。ラビ氏の本は本格的で、読みこなしが容易でない

ものが多いが、今回はそのあたりを考慮したものなのだろう。

 

ここに記されている世界経済への見方は私個人の見解です。

できるだけ信頼できる情報をもとに書いていますがデータの信頼性、

完全性を保証するものではありませんし、有価証券、商品市場など

への投資勧誘をおこなう目的のものでもありません。ご了承ねがいます。

 

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