世界経済と幸福論

 

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人間の幸福について

(現在は、よもやま話に統合)

第一回 世界観について                

                                        

 

 今週は、幸福論第14回、大人の責任です。

 

 本題に入るまえに、株価について触れたい。日経平均が再び1万円を割れた。

日本売りや田中大臣の更迭の影響が言われているが、私はそう考えていない。

やはり日本の景気の悪さが背景にある。日本の需要があまりにも弱いためだ。

このため、先日、救済が発表されたダイエーのほか、NECや富士通、東芝など

名だたる企業の業績は急速に悪化している。

 

 しかも、おそろしいことに誰も彼も、リストラを行っている。これでコストを削減し

利益を出す考えのようだが、果たしてうまくいくだろうか?

なんども指摘している通り、リストラによる回復のためには他の需要が落ち

込まないことが絶対条件だ。みんなリストラに走ってしまったら、ものやサービスを

いったいだれが買うのだろうか?おかしなことだ。

 

 多くの企業は、個人の消費の弱さから法人ビジネスに移行してなんとか生き残りを

図っているが、結局最後は個人が買わないと法人間でものを売りあっているだけの

ババ抜きになってしまう。 

 結局は、個人消費に頼るしかないのだ。それは資産形成のため借金(つまり家を

買うということだ)を除く健全なものでなければならない。現在は、室町時代や江戸中期

以来の、高利貸しが世にはばかる時代になっている

 個人が多くの負債を抱え苦しむ社会にしてはならないのだ。

 

いよいよ本題にはろう。先日、図書館で暴れる中学生を注意したホームレスが殺される

事件が起こった。中学生たちは、自分たちが図書館で暴れまくっていたことに悪意を

感じていなかった。むしろ注意を不当なものと感じていたようだ。

 そのため、仕返しをしようなどと考え犯行に及んでしまったのだ。

 

いったい全体どういうことだろうか?もはや、道徳や倫理という言葉は完全に死んで

しまったようだ。

 かれら中学生は、相手が死んでしまってから事の重大性に気づいたようだが、

明らかに善悪の区別が付かなくなっているし、限度も知らないのだ。

 

 一体全体どういうことだろうか?中学生たちは、素行が悪い一方、塾に行くなど

しており、勉強ができないということではなかったようだ。

 両親はいったい何を教えていたのだろうか?学校の成績さえよければ、どんなこと

をしてもよいと教えていたのだろうか?

 

 文部科学省が道徳教育の重要性をいまさらながら気づいたようだが、遅すぎる!

このような子供たちを育ててしまったのは、われわれ大人の責任なのだ

 去年の幸福論で大久保駅の事故を取り上げて一年たつ、果たして現在の

子供たちは同じようなことができるだろうか?

 

 とっさのことで体は動かないかもしれないが、私が心配なのは人が落ちても

なんとも思わなくなってしまっているのではないかということなのだ。

人に注意されても、相手が悲しんでも、なんとも思わないのではないかということだ。

 

われわれ大人が、思いやりよりも自分、正義よりもお金を優先させてしまったら

子供たちはどうおもうだろう?子供たちは大人を見て育つ。

 大人たちが口先ばかりで、いってることとやってることが違うかったら、正義や

思いやりなど持ちようがないだろう。

 

 われわれは、いずれ、子供たちに道を譲っていかねばならないのだ。

そのときに、真に他人を思いやる青年たちがいなかったら、どうなるだおうか?

大人の責任は本当に重いのだ。

 

ここに記されている世界経済への見方は私個人の見解です。

できるだけ信頼できる情報をもとに書いていますがデータの信頼性、

完全性を保証するものではありませんし、有価証券、商品市場など

への投資勧誘をおこなう目的のものでもありません。ご了承ねがいます。

 

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