世界経済と幸福論 |
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NYダウが、テロ前の水準を回復した。解説の多くは、業績の回復期待 などとしているが、実態はかなり違う。先週、9月に実施した日銀の為替 介入が3兆円を上回り過去最大額であったことが明らかになった。
この資金はドルになったわけだが、ドルで持ち続けるわけではなく、 大抵は、米国債になる。そう、大規模な米国債買いになるわけだ。 実際、米国債の金利は、30年債の発行停止ともあいまって急低下 を続けている。この金利の低下が、株式市場を押し上げているのだ。
私は、もう狼少年のようにドル安警告を続けているがいつも あたらないのは、危機が来るとこのような大規模な介入が 行われるからだ。 介入の規模は、変動相場制に移行したあと一貫して大きくなっている。 また、今回も阻止された形だ。
しばらくは、アメリカは株式市場が堅調さを保つかもしれない。しかし、 貿易赤字から利益を得続けるなどという不自然がいつまでも続けられる とは思えない。アメリカの過熱した需要は確実に冷えてきており、莫大な 利益を見続けていた90年代後半とは様変わりだ。
また、テロの影響も見逃せない。アメリカの景気指標は、明らかにテロ後 一段と悪化している。これがいづれ株式市場の大きな影響を与えるだろう。 おそらくそれは早くても年末、実際には来年だろう。暴落の底は2のつく 年にやってきており、今回も当てはまりそうだ。
今は、乱高下を続けているが相場も、方向性が見えてくるだろう。 いよいよわれわれは、思いもかけないものを目撃することになる。
ここに記されている世界経済への見方は私個人の見解です。 できるだけ信頼できる情報をもとに書いていますがデータの信頼性、 完全性を保証するものではありませんし、有価証券、商品市場など への投資勧誘をおこなう目的のものでもありません。ご了承ねがいます。
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