世界経済と幸福論

 

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人間の幸福について

(現在は、よもやま話に統合)

第一回 世界観について                

                                        

    

 

 

 

 

景気回復の方策Aです。

 

 前回の続きに入る前に、株式相場について言及したい。

先週に引き続き、アメリカの株式市場は堅調だった。日本も同様である。

これは、主に二つのことが原因だ。ひとつは日銀の金融緩和である。

 テロ事件のあと、日銀は、当座預金の残高を10兆円超にする金融緩和を

行った。これは、99年末に2000年問題を控えて実施された金融緩和額20兆円

以来の水準だ。

 

 もはや、日銀を止めようとするものはいない。お札を刷ればインフレになると

信じているので、どんどんすっているのだ。これは無責任としかいいようがない。

だが、エコノミストの思惑とは裏腹にいっこうに物価は上昇しないだろう。

 デフレの原因は、生産性と賃金の伸びのミスマッチと家の狭さからくる需要の

不足だ。そのことを理解する必要があるだろう。

 

 もうひとつ、日銀の為替への介入だ。ドルは115円台まで急伸したあと、

介入で121円台まで押し戻された。このときに、日銀は介入資金を放置したので

金余りが出現した。NY史上でも行ったので、資金が株式市場に流れたのだ。

この結果、アメリカの株式市場は上昇した。

 

 この結果、相場は安定している。資本主義の崩壊を防ごうと金持ちは、まさに

必至の抵抗だ。だろう。この効果は短期的には続くだろうが、長期では何の意味もない

 おそらく、以前予測したとおり、年末から来年に掛けて再び暴落はやってくるだろう。

 

では、本題に移ろう。

 前回の方策で需要は発生する。だが、そのままでは、安い輸入品に席巻されて

しまうだろう。これを回避するためにも、自由貿易は廃止するしかない。貿易は必要

最低限にするべきだ。貿易は、それ自体環境を破壊する。以前にもいったが、

タンカーや船の事故は海を、排気ガスは空気を、輸出製品を製造するため

に作られる薬品は土壌を汚染する。

 

 しかも、安価に作られる輸入品は、生産性の伸びと賃金の伸びをゆがめてしまう。

以前、セーブガードのときにも書いたが、同じものを作る場合、結局は賃金格差が

価格差になってしまうのだ。これでは日本でものを作っても採算が合わない。

 どんどん、企業は、コストダウンのために工場を移してしまうだろう。製造業は生産性

が高く、高賃金の源だった。日本から製造業を失われてしまったらいったい

どうやって賃金を払うのだろう?

 

 ソフト産業にシフトしろといい加減なエコノミストはいうが、ひとにはいろいろいるのだ。

そのためには多様で十分な仕事が必要だ。付加価値の高い仕事ばっかりでは、

できる人は限られて、失業者が増えてしまうのだ。

 

 だからこそ、自由貿易は即刻廃止するべきだ。必要最低限の貿易にするため、

輸出入に関税を掛けるべきだ。このままでは、せっかく家を広くして需要を作って

も意味がなくなってしまうのだ。

 

 そして、そのあとで構造改革を小泉首相が呼ぶ改革を行うべきだ。日本には非効率

な点が多い。郵便局、特殊法人・・・闇の経済。その改革はかならず行うべきだ。

 その点については、次回にしよう。真の工程表を作るべきだといえるだろう。

 

ここに記されている世界経済への見方は私個人の見解です。

できるだけ信頼できる情報をもとに書いていますがデータの信頼性、

完全性を保証するものではありませんし、有価証券、商品市場など

への投資勧誘をおこなう目的のものでもありません。ご了承ねがいます。

 

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