世界経済と幸福論

 

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人間の幸福について

(現在は、よもやま話に統合)

第一回 世界観について                

                                        

    

 

 

 

 

 インフレターゲットについて考えます

 

 今日、朝の番組で舛添参議院が「日銀や政府がデフレを脱するという

宣言が大事だ。だからインフレターゲットを導入するべきだ。

と発言していた。

 そうすれば、1-2%程度のインフレになり、金利があがりゼネコンなど

淘汰されるべき企業はすべて退場するので構造改革になるといっていた。

 また、恐ろしいことに日銀が株も、債券も、土地もすべて買い入れればいい

といっていたのだ。

 

 ようするに、現在の不景気の原因はデフレなので、デフレを止めると宣言

して日銀が片っ端から資産を買い入れれば、インフレになってすべてうまく

いくといってるのである。

 これは、私が以前から指摘してた日銀を打出の小槌だと思っているという

指摘そのものである。

 

 おそらくデフレの原因が需要の不足であると考えており、日銀が呼び水に

なれば、市中に滞留している資金が大量に資本市場に流れると思っているの

だろう。だが、以前にも指摘したと思うが需要は個人消費によるものでなければ

不健全なのだ。まして日銀が不自然な需要をいったん始めれば経済の不健全

さが増してしまう。

 

 日銀が不健全な状態に陥れば、インフレは止まらなくなり。ハイパーインフレに

なってしまうだろう。これはたしかに手っ取り早くデフレをとめられそうだが、

実行すればインフレが止まらなくなってしまうのだ。

 

 また、デフレに決別宣言されればみんな消費を始め、土地、株に投資するだろう

か?すでに家にはものがいっぱいであり、持っている土地、株は含み損の状況

である。これからインフレになると口先でいえばこの状況は回避できるだろうか?

 とてもそうなるとは思えないのだが・・・

 

 しかし、この放送でわかったことは、デフレが悪の元凶であって、なぜ需要が

足りないのか経済学者も、マスコミも全く理解していないということだ。

 本当に重要なことは、需給ギャップであり、個人消費が足りないことなのだ。

日本は家が狭く、かつ輸出に傾斜するあまり賃金の伸びが生産性の伸びよりも

低く抑えられていることだ。

 

 これに対する対応が急務だ。だが、日銀を打ち出の小槌扱いしているようでは、

ここまで気が回らないだろう。実に残念なことだ。

 このままでは、来年にはかなり深刻な事態が訪れることになるだろう。

 

 

ここに記されている世界経済への見方は私個人の見解です。

できるだけ信頼できる情報をもとに書いていますがデータの信頼性、

完全性を保証するものではありませんし、有価証券、商品市場など

への投資勧誘をおこなう目的のものでもありません。ご了承ねがいます。

 

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