世界経済と幸福論

 

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人間の幸福について

(現在は、よもやま話に統合)

第一回 世界観について                

                                        

    

 

 

 

 

今週は量的緩和と株式市場です。

 

 先日の臨時増刊号のあと、大きな動きがあった。量的緩和の拡大だ。

日銀は、舛添や竹中の圧力に屈する形で、当座預金の目標額を5兆円から

6兆円に拡大した。また、国債の買い入れ枠も4000億円から6000億円とした。

 

 だが、残念ながら効果は今の所でていない。

それは当然のことだったといえるだろう。前回の量的緩和のあと、日銀が金融緩和

を目的としたオペを行おうとしても、応札がないとう札割れの事態が起こっていた。

もう、すでに量的緩和は限界にきていたのである。

 

だが、舛添や竹中大臣は、盛んに日銀の政策を非難していた。今日の株価暴落を

招いたのは日銀のせいであり、どんどん市中に紙幣をばら撒いてインフレにすれば

うまくいくなどと都合のよいことをいっていた。

 

 確かに、以前も指摘したとおり日銀の政策ミスである。しかしだ。だからといって

2000年問題の時のように、20兆円近く量的緩和を行えばいいというものではない。

根本的には、デフレで信用が収縮していることが大きい。

 

アメリカという暴走機関車を失った世界経済にはどこにも需要がないのだ。

そんなときに投資を促しても、起こるはずがない。

 どうも、学者先生は数字の計算ばかりがお得意なようだ。本来、学問とは

多くのひとが幸せになるように存在するべきだと思う。

だが、現在の経済学は、金持ちをもっと金持ちにするようにしようとしているとしか

思えない。

 

 これは、非常に不自然で、不健全だ。このあと話す、再度の暴落と世界恐慌で

近いうちに多くに経済学者が、追求を受けることになりそうだ。それは、学者に

とどまらず、銀行や証券会社のエコノミスト、アナリストまでも対象になるだろう。

 

 その後、追及は、政治家や金持ちにも広がると思われる。近いうちに資本主義の

崩壊は始まると思っているが、大きな社会不安を伴うと考えざるを得ない。

 私は、短期的な将来が心配でならない。

 

 いま、私のようなことを深刻に心配しているひとは皆無だ。多くにひとは今の

不景気は短期間で終わり、また、99年のような宴がやってくると思っている。

だが、残念なことにそれは、はかない夢に終わりそうだ。

 

おそらく、近い将来再び株式の暴落が起こるだろう。まだ、断定するには早いかも

知れないが量的緩和が効果なかったことで、いよいよ日銀が打つ手は限られてきた。

これはアメリカのFRBも同様だ。日本やアジアからの貿易赤字にもとなう還流資金は

アメリカ資本市場を支える源だった。しかし、アメリカの貿易赤字は急速に縮小しつつ

あるもはやFRBが何度利下げしても株価は回復しないだろう。

 

年末か来年か時期ははっきりしないが、株価は底なし沼のような下落に落ち込む

はずだ。そして、底を打ったと思った瞬間、実体経済が破綻するだろう。

これは1929年に起こったことだ。再び同じようなことが繰り返される可能性は高い。

 

そうなれば、不景気は、これまでとは違った様相を見せるだろう。

もはやだれも、景気後退とは呼ばなくなるはずだ。

さて、これは、私の独り善がりな考えだだろうか?私には、破綻が目前に迫っている

ような気がしてならないのだが・・・

 

ここに記されている世界経済への見方は私個人の見解です。

できるだけ信頼できる情報をもとに書いていますがデータの信頼性、

完全性を保証するものではありませんし、有価証券、商品市場など

への投資勧誘をおこなう目的のものでもありません。ご了承ねがいます。

 

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