世界経済と幸福論

 

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人間の幸福について

(現在は、よもやま話に統合)

第一回 世界観について                

                                        

    

 

 

 

 

今週もラビ博士の最新書「2002年の大暴落」についてです。

なお、出張の関係で遅れましたことをお詫びします。

 

  今回も先週に引きつづいて「2002年の大暴落」について述べたい。

前回は、小泉首相について述べた。以前にも書いたことだが、彼は日本の

政治家としては珍しく金にまみれていない。だからこそ、私は道徳改革に

期待した。

 

  しかし、ラビ博士の評価はもうすこし踏み込んだものだった。

この点から直近の政治の動き見ると確かに首相に権力が集中し始めている

のがわかる。

 田中外相の人事の件も外相が折れた形になった。改革も官邸主導になって

これまでの経済人のバックアップで政治家になった自民党の国会議員たちは

なにもできなくなりつつある。

 

 これは、武人の時代の典型例だ。責任の所在がはっきりしており、中央集権で

リーダーシップが何よりも尊ばれる。政治にはもはやお金が絡むことは少なくなる。

 前回も言ったが首相の公選制が定まれば、経済人の影響は相当弱まるだろう。

 

 武人の時代は、過去を見ても穏やかで良い時代が多い。ローマ帝国しかり、

江戸時代しかりである。

 経済人の乱れた政治を収束するまでは、相当な混乱が予想されるが

武人の時代が確立されれば、人類史でみてもまれな時代がやってくるだろう。

 

だが、その道のりはかなり険しいものになるだろう。今の金持たちは自分たちが

もっと金持ちになってもっと儲けることができる今の政治体制の存続を願っている。

そのためにありとあらゆる方策を採ってくるだろう。

 

 私は、小泉政権が今の経済ブレーンがとるサプライサイド経済政策は、

失敗するだろうと予想した。この点を、経済人の支援を受けた橋本派などは

追求してくるだろう。

 

 話を少し変えるが、この本では、ラビ博士が年末から来年にかけて再び

暴落が起こると予想されている。この点は、私とまったく見解が同じだ。

 過去の暴落、29年のアメリカ、90年の日本ともに2のつく年、つまり

32年、92年に安値をつけているのだ。

  今回も同じだろう。やはり、この暴落は今は小康状態にすぎないのだ。

 

この夏から秋にかけて、再び危機に先駆けた暴落が起こりそうだ。

いよいよ、IT不況は、大不況、そして大恐慌へ向かっている。

 

私の予想では、きっかけは98年の時と同じように通貨危機だろう。

 すでに、ドル高政策にアメリカ自身が悲鳴をあげ始めた。

ドル高の是正は86年のプラザ合意のように、歯止めのかからない

ドルの暴落につながるだろう。私は狼少年のごとく円高の可能性を

指摘していたが、これが起こる可能性が高まっている。

 

 ドル崩壊による、自由貿易の機能停止などという事態が起こりえるのだろうか?

どちらにせよ、その答えが明らかになる日は近そうだ。

 

ここに記されている世界経済への見方は私個人の見解です。

できるだけ信頼できる情報をもとに書いていますがデータの信頼性、

完全性を保証するものではありませんし、有価証券、商品市場など

への投資勧誘をおこなう目的のものでもありません。ご了承ねがいます。

 

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