世界経済と幸福論
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| 今週は株式市場についてです。
今週、日本の株式市場は、再び安値に迫った。 三月に量的緩和が行われた際に予想したとおり、効果は 長続きしなかった、というより長続きしようもなかったのである。 年初の予想で私はこういった。
「利下げが断続的に行われるたびに株価は回復するだろう。しかし、企業収益 の悪化が重しになって本格的な株価上昇は望めない状況になるはずだ。」
まったくもってこのとおりになった。企業業績は、日米ともにそこが見えない。 先日もソニー、NEC、富士通といった名だたる企業が業績を下方修正した。
すでに、景気が悪くなっているのは誰の目にも明らかだろう。 では、これからいったいどうなるのだろうか? 普段、私は個人的な事情から日本の株価については深く言及していない。 だが、そういっていられないだろう。
すでに日経平均はピークから40%以上も暴落しているのだ。 だが、これは正確はない。昨年4月の銘柄入れ替えで、指数の連続性が 失われてしまっているからだ。 しかも、もっとタチの悪いことがある。それはネガサのハイテク株が大量に 採用されたことだ。バブルが崩壊する過程でもっともさがるのは、 そのバブルで大きく上昇した銘柄だ。 ハイテクの比重の高い日経平均は、もっと下がる余地があるのだ。しかも、業績の 悪化はまだ始まったばかりである。 去年は、ゼロ金利の解除にともなう金融暴落だったが、今年は業績の悪化にともなう 業績暴落になるだろう。
また、TOPIXは、過去最低よりも3割近く高い。TOPIXは、 東証一部に上場している企業すべての時価総額を指数化したものだ。 時価総額ベースでは、まだ前回の安値を下回っていないのだ。 業績の悪化ペースは前回のアジア危機をはるかに上回っているにもかかわらず!
これは、さらなる暴落がやってくる前兆だろう。 ナスダックとダウは来年の回復にかすかな望みをつないで下げ止まっているが同様だ。
1929年のダウ暴落も、1990年の日経平均の大暴落も、32、92年が底だった。 今回は2002年だろう。大底に向けて来年にかけて暴落がやってくるだろう。
このままでは、戦後最悪の事態になる。はたして、日本はどうなってしまうのか?
ここに記されている世界経済への見方は私個人の見解です。 できるだけ信頼できる情報をもとに書いていますがデータの信頼性、 完全性を保証するものではありませんし、有価証券、商品市場など への投資勧誘をおこなう目的のものでもありません。ご了承ねがいます。
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