母の話し


 母は小学校2年生ぐらいの時、東京の片田舎に住んでいました。

 そこに住んでいた頃、十五夜の夜にお兄ちゃんと二人でお団子を買いに、お使いにだされたそうです。

 その頃は、畑がまだ残っていて、お使いに出されたお店の隣も畑。

 街灯も少なく、月が出ていればそうでもなにのに、

 その日は十五夜なのに曇りで月が出ていなくて、とても暗かったそうです。

 

 お使いも終わり、帰り道。そのお店の隣にある畑を通った時、何か光るものが…。

 『空にないと思ったらこんなところにあったぁ』

 (母)「お兄ちゃん、畑にお月様が落ちてるよ」

 (兄)「今夜は十五夜だから。」

 (母)「お兄ちゃん、お月様、帰ってくよ。」

 (兄)「え?!」

 

 母とお兄ちゃんは、畑に落ちてる『お月様』が空にプカプカ浮いているのを間近で見たそうです。

 でも、その次の日。

 

 (母)「昨日、お月様が落ちてたんだよね。」

 (兄)「え?何、それ?お月様が落ちるわけないじゃないか」

 …。

 母は覚えているのに、お兄ちゃんは覚えていない…。

 『何でだろ?』

 

 しばらくして。

 テレビのUFO特集で、同じ日の同じ位の時間に、いろんな所でUFOが目撃されていた事を知ったそうです。

 未だに、お兄ちゃん(私の伯父)は思い出せないそうです。

 というか、母が「寝ぼけてた」と思っている・・・。

 


瀬尾ちひろ さんの投稿でした

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