秋山ネスパ

　96年にオープンした村営施設。ネスパというのは、NewとSpaを組み合わせた愛称。

　中央道上野原ICから国道３５号線を秋山方面に南下。数Ｋｍ走ると分岐に「秋山温泉」と書いた標識があるので標識に従い右側の道をいく。以下、要所に標識があるのでこれに従って進んでいけばよい。なお、標識はすべて「秋山ネスパ」ではなく「秋山温泉」となっている点に注意。駐車場スペースは約２００台とかなり広い。建物は大型のプレハブという趣で少し安っぽい感じのつくり。

　利用手順は、(a)入口右側にある靴ロッカーに靴を入れる(100円硬貨がいるが帰りに戻ってくる）、(b)フロントで靴ロッカーキーを預け、入館料を支払う。(c)隣のカウンターで、タオル、館内着を受け取り、男女別に分かれ脱衣場へいくというもの。
　ロビーに番号式の貴重品ロッカーがあるので貴重品は預けておけばよい。館内の飲食等はロッカーキー番号でOK。

　脱衣場は清潔で良。
　まず、水着着用のクアゾーンに行く。広くて室内は明るい。室内には２５ｍ２レーンの運動浴槽とジャグジー、打たせ湯、ジェットバスが組み合わされた健康プールがある。日曜日の正午過ぎで人も少ないせいもあり、非常にのびのびした気分になれる。火〜土曜日であれば、専属のインストラクターによる温浴運動を体験することもできるようだ。なお、運動浴槽利用の場合、帽子がいるが、クアゾーン内のカウンターで無料で貸してくれる。
　大きな誤算は、屋外浴槽が工事中で利用できなかったこと。屋外浴槽の向こう側の空間は一面の緑の中に部分的な紅葉が広がる山となっている。室内から窓越しに眺めても開放感あふれる空間となっており、なかなか気持ちよさそう。利用できなかったことは極めて残念。屋外ゾーンには、「香りの採暖室」と名付けたアロマテラピーを組み合わせたサウナがあるがこれも利用できなかった。なおこの「香りの採暖室」では１日３回香りの実演というのを実施している。
　クアゾーンには、安静室という部屋が設けられており、寝椅子でシーツにくるまって休息することができる。安静室の入口は、クアゾーンと女性用更衣室をつなぐ通路の途中にあるため、男性にとっては少しわかりにくい。係員に聞けばよいだろう。

　次に男女別のバスゾーンへ。室内には中温の大浴槽、少し高温の中浴槽、泡風呂がある。スペースはゆったりしている。また、ミストサウナもあるが、温度はあまり高くない。露店風呂は石を組み合わせた形式でそこそこの大きさがある。目隠し塀のため開放感にやや欠けるとはいえ、山の中なので周囲を木々に囲まれておりゆったりとした気分になれる。癒し系の環境音楽を流しているが、せっかく鳥の声や木々のざわめきが聞こえそうな環境なのであるから、人工的な音響が必要かはやや疑問。

　室内着に着替えて休憩室に行く。カーペット敷きのかなり広い部屋で、食事もできるようになっている。ただ、他人が側で食事をしている横で、寝転がって休息するというのはどうも落ち着かない。また、このスペースはカラオケ装置も置いてあり、昼の食事時が終わった後の時間はしばしのカラオケタイムになる（演歌中心だがみなさんお上手）。１階ロビーは広々としており、ソファも置かれているので、横になりたいとさえ思わなければロビーでもくつろぐことはできる。なお、３時間５０００円で和室の小部屋を借りることができるのでグループの場合はこれを利用してもよいかもしれない。

　料金１７００円は施設内容からいけば、同種の施設との比較でみても妥当な金額。都市部のビル内のクアハウスとは異なる開放感も良。ただし、調布IC-上野原IC往復の高速料金が２５００円かかるので、二時間くらいかかってもよいのであれば、甲州街道をのんびり走るという手もあるかもしれない。