お腹の話(下痢)

気温も上がって天気も落ち着いて行楽の日和になりました。誘われて出掛ける事も多くなりましたが、馴れないものを食べてお腹が痛くなったり下痢をしたりすることが増えて来るのがこの時期です。一昨年は堺の0ー157で問題になりましたし、今年はイカの加工品によるサルモネラ食中毒が守口でも認められました。一般に細菌性食中毒は、細菌の増殖によって起こるものと、細菌の産成する毒素によるものとに分かれます。毒素性のものはブドウ状球菌、ボツリヌス菌によるもので、毒素は耐熱性で加熱しても防げないことがあります。細菌の増殖による下痢では汚染した食物を食べてから体の中で菌が増殖するまで一定の時間がかかる為症状の出現に時間が掛かります。食べてから数時間から数十時間後に症状が出現します。細菌毒素による下痢では食べてから直ちにあるいは数時間の内に症状の出現するのが特徴です。腹痛、下痢、吐き気、嘔吐、発熱などの症状は菌によって特徴があるとは言えず最後は菌の培養検査で確定されます。 治療は医師に任せるとして、下痢をしている時には水分を十分取る事が脱水を防ぐために重要です。下痢をすると水様の便が出て、食後に出る事が多いので食べるのを嫌がって、水分の摂取も減ってしまいます。消化の良い物を食べ水分を取る事が取り敢えず私たちが出来る事と思います。予防には加熱した安全な食べ物を取ると言う事に尽きます。集団的な食中毒では原因食品の検索が行われるために何を食べたか調べる必要があります。意外に何を食べたか覚えていない事には驚かされます。頭の体操と思って昨日は何を食べたか思い返すのも良い事かもしれません。取りも直さず、気温の上昇が細菌の増殖を早めるので食品の保管、調理に注意する事がこれからの時期には必要です。