【小川美潮・ディスコ・グラフィー・その3(ソロ・デビュー)】

 

○タイトル  :小川美潮(VAP-30131-20, VPCC-83002)

○プロデュース:白井良明
○アレンジ   :白井良明(2,5,7),細野晴臣(6)
○パーソナル :ボンボーンズ−友田伸吾,中原信雄,近藤達郎,白井良明, 小川美潮
          パッパラパーソンズ−水村敬一,西尾明博,寺田実,平沢幸男,小川美潮
          オフトンズ−渋谷毅,川端民生,白井良明
○発売     :1984年
○曲目     :1.おーい(W-美潮,M&arr-ボンボーンズ)
          2.行っといで(W-美潮,M&arr-白井良明)
          3.時計屋(W-美潮,M&arr-ボンボーンズ)
          4.ポテトロイド(W-美潮,M&arr-パッパラパーソンズ)
          5.おかしな午後(M-美潮,M-板倉文,arr-白井良明)
          6.光の糸 金の糸(W&Vocal・arr-美潮,M&arr-細野晴臣)
          7.花の子供(W-美潮,M-白井良明,arr-オフトンズ)
   ※1−4はAMサイド,5−7はPMサイドとクレジットされています。

※コメント:
  小川美潮さんのソロ・デビュー作は,ムーンライダーズの白井良明氏をプロデューサに迎え,細野さんも再び参加したミニ・アルバムでした。
  和菓子の写真のジャケット,裏には髪を切って不安げな表情の美潮さんの写真が掲載されています。
  豪華な参加メンバーで楽しい曲が多い割には,あまり売れた様には思えませんでした。
  5の「おかしな午後」は,後に「4to3」にも収録された名曲のオリジナル・バージョン。 こっちの方がのほほんとした仕上がりです。
  6の「光の糸 金の糸」は細野さんがストックしていた曲だそうで,如何にも細野さんらしいバック・トラックに美潮さんのボーカルとSEが入った乙女チックな曲(死語)ですが,少々いわく付きです。
  この曲はここで初めて日の目を見たわけですが,当初越美晴さんの曲として発表される予定だったのが,美潮さんに先に取られてしまったので,たいそう悔しがったということです。
 後に美晴さんはアルバム[echo de MIHARU]の中で[天使に寄す]として,この曲に別の歌詞を付けて発表し,意地を見せました。
 美潮さんの方が少女っぽい仕上がりという印象を持ちました。
 この辺りの事情はライナーに書かれております。両者を聴き比べて見るのもまた面白いですね。

○小川美潮+2-AMJ盤-ABCS31-(2002年7月24日発売)
○Re-mastering:Hiromasa Kaizaki K&K studio
○Release Co-Ordinated:Katsuyoshi Sakamoto
○発売元:株式会社アブソードミュージックジャパン
○販売元:キングレコード株式会社 
○ボーナストラック:これからのむこうへんなかさ

○VAP盤(VPCC-83002)との変更点
 ジャケットの色彩が少し淡くなっているようです。
 歌詞カードは簡略化されています。VAP盤では,綴じ込み式のカードが付いていましたが,折り込みに小さくなっています。
 当然ながらCD本体のデザインは変更されています。
 音質面では,音のレベルが上がっており,全体にクリアになっているように感じました。
 ボーナストラックは幻のシングル盤のAB面を収録したもので,初CD化ということになりました。
 これからのむこうはPM−4,へんなかさはPM−5として収められています。

※追記
 美潮さんによると,チャクラがナベプロで赤字を出してクビになり,ソロとしてなら契約するという条件を断って事務所を移籍し,このアルバムが出来たそうです。
 最初白井さんと2曲録音し,いやんなっちゃって,もーやーめた,と思ったところ,社長さんが「それでは食事をしましょう」と誘い,「いまいやなことをやっておけば,そのうちいやでなくなるから,いやなことをやっておいた方が良いよ」と進言され,「それもそうだな」と思って(立ち直り早いね),好きな人を呼んで,3曲め以後を録ったそうです。
 バンド名はメンバーごとにつけて,オフトンズの名前の由来は,渋谷さんが寝てばっかりいたから命名したとのこと。
 白井さんとの録音は環七近くのプライベート・スタジオで,3曲目の収録は西永福の川のそばのプライベート・スタジオで行われました。
 坂田明さんのタコロジーもこの西永福のスタジオで録り,夏の暑い中,汗を流しながら歌詞を考えたそうです。
 ちなみに,akisyの実家は西永福の川の畔なんですが,スタジオなんて,怪獣工房しか知らなかったな〜(笑)
   (2004/2/10追記)
 


○タイトル :これからのむこう/へんなかさ(VAP-10194-07)(シングル盤)

○パーソナル  :これからのむこう(W-美潮,M-鈴木慶一,arr-白井良明)
           へんなかさ/(W-西尾明博,M,arr&演奏-ジャムール)
          ※ジャムール:西尾明博,水村敬一,幸田実,近藤達郎,服部夏樹
○発売       :1985年7月

※コメント :
 このシングル盤は,日本テレビ系の番組「SEIKOグルメワールドの」のイメージ・ソングです。
 いわゆるタイアップ曲でした。しかし,それほど売れたようには思えませんでした(・_・メ)
 家宝にしています(^o^)。
  A面の「これからのむこう」はムーンイダーズの鈴木慶一氏の曲で,海を歌ったノンビリした内容。
 B面の「へんなかさ」はアップ・テンポで,ダンサブルな曲です。キノコのことを歌ったと本人のコメントがあります。
 ちなみに私の好みはB面でした。
 
※追記
 美潮さんのシングル盤の情報は→http://www.janis.or.jp/users/tabockly/Mishiosingles.htm
  (宮本重敏さんのサイトです)


2004/2/10修正・追記