チャクラ,ワハハ,はにわのボーカリストとして80年代を駆け抜けた小川美潮さんのこと,ずーと好きだった。
 一連のソロ作品,Love, Peace & Trance,うずまきまずう,シークレット・ブックと次々に新しいユニットと共に唄う美潮さんも,ずーと追っかけている。
 1980年代後半に一時休眠状態になった後,平成再デビューしてから特にファンになった。このまま引退されては困ると思っていたので,復活がとても嬉しかった。
 ポップスを演っても,ジャズを演っても,トラッドでも,アヴァンギャルドでも,エレクトリックでも,アコースティックでも,美潮さんが唄うととたんに美潮ワールドに突入してしまう圧倒的な個性は,日本でも世界でも,他の追随を許さない。
 美潮さんの仲間達の音楽性について,その形式については比較的容易に説明することが出来ると思う。
 しかし,美潮さんのボーカルや歌詞については,説明が困難だ。
 当事者のミュージシャンがどう思っているか分からないけど,客員として美潮さんを迎えることによって,サウンドが美潮さんに引きずられてしまうのではなかろうか?
 細野晴臣さんの様な個性的な人と演っても,美潮さんの個性は揺るがない。
 いつだったか,サポートしていた近藤達郎さんが,唄う美潮さんの表情を楽しそうにじっと見つめながらピアノを弾いている姿が印象的だった。
 美潮さん,いつまでも楽しい歌声を聴かせてください。