日時:2005年4月29日
場所:川崎市民ミュージアム逍遙展示空間
出演:小川美潮(Vo, B:3-4, Shaker), 大川俊司(B, Ac-Gt), 勝俣伸吾(Pf, Key), れいち(Dr, Vo),マック清水(Perc)


曲目
 01)走れ自転車
 02)4 to 3
   −れいち先生の農業講座:ゴーヤ栽培法−
 03)Vensis (弁天システム)
 04)花の答え
 05)恋
 06)On the Road
 07)Old Devil Moon

   −災害対策ブルース?:即興でサワリだけ−
 
08)はじめて
 09)ハスクリア
 10)私は宝
 11)おかしな午後

 アンコール
 12)花の街 (アカペラ・ノーマイク)
   −ティナ・ターナー=犀説を披露−
 13)やっとだネ!

※コメント
 風邪がなかなか抜けず,微熱状態で会場に向かうと,途中でナビが動かなくなってしまった。迷子になりそう(汗)。
 ファミレスの駐車場に止めていじくり回すと動き出した。ホッと溜息をつく・・・
 開場の6時に少し遅れて入り口に向かう。入場が遅れているらしく,列が出来ていた。予約していたので当日券より200円引きでチケットをゲト。
 「列に並んでくれ」と言われたので,最後尾に着く。
 予約者は優先して入れてくれるはずなんだけどな〜と思いつつ,パンフレットを配っている女性に訊いてみたが,とぼけられて回答は得られず。
 列がどんどん伸びて,場外との出入り口を塞ぐ様になったので,係の男性が列を前後に分割して整列させた。
 ようやく入場となり,テキトーに入れている。入場させてから予約者を先に入れるとか,分割した後半の列の人を後から来た人より先に入ってもらうとか説明。もう遅いよ。
 混乱の中私も入場。非常に天井の高いホール。窓際にオブジェがあり,その前にステージが設置されている。セットを包むように階段が設けられていて,座布団を敷いて席が作られている。満員の盛況だ。300人位は入っていたと思う。
 ライブ会場としては変わっているが,とても美しい,なかなか良い雰囲気だ。この辺り,ハードはサイコー,ソフトはサイテーの公共事業の典型を見た感じ。

 左から勝俣さん,れいちさん,マックさん,大川さん,中央前に美潮さんの配置。ベーゼンドルファーの美しいグランド・ピアノ。れいちのセットはフロアタム?とタンバリン&シェーカー,マックのセットはコンガとスネアドラム?とシェーカーというアコースティックでシンプルな編成だ。そして,この日の影の立役者,急遽PAを依頼されたというMa*Toさんのミキサーが階段右端に位置。
 出演を予定していた板倉文ちゃんが急病(急性盲腸とか腸捻転とか言ってた)のため不在。珍しいギター・レスの編成だ。どうなるか心配でもある。
 演奏が始まる前に係の女性が出てきて,「こんなにお客さんがたくさん来られるとは思ってなかったので,帰りのバスが1台しか用意していない。以前バスを用意しすぎて赤字になった」とか弁明。出演者や客に失礼だし,アホ丸出しである。しかし,パーティを開催する身になると,非常に参考になった(笑)
 
 この日,美潮さんは風邪のため喉の調子が悪く,声がリリィもしくは金子マリ状態であることを説明して謝罪。風邪が流行っている。私を含めみんなAXで伝染したのかしら?
 特に前半は辛そうで,曲ごとに水分を補給しながら唄った。しかし,「恋」辺りから次第に好調となり,教会の様な残響音がある会場と相まって,美しい歌声が堪能できた。連休中に同会場で市川準の映画作品を上映されており,映画に因んだ曲が多い選曲だった。走れ自転車をライブで披露するのは珍しいと思う。
 全体にリズムがゆったりと大らか。大川さんのベースがこんなに美しく感じたのははじめてかもしれない。れいちのコーラスも美潮さんとマッチしていた。はじめてやハスクリアではさらに美しく冴え渡り,喉の不調を感じさせなかった。
 おかしな午後ややっとだねでは客席から自然に手拍子が起こる。”はじめて”での大川さんのギターのミスや所々散財する美潮さんの歌詞間違いは,気になる人は気になるだろうけど,いつものことなので(笑)個人的にはさほど気にならない。
 文ちゃん不在の演奏は,たくさんいると思われる文ちゃんのファンには残念だったと思うが,そんな中でも最善を尽くしてくれた美潮バンドとMa*Toさんだ。
 アンコールでは映画”BUSU”でも唄われる”花の街”をノーマイクで唄った。客席の直前に出てきて,左右の客席それぞれに向かって語りかけるように唄われた。この日のハイライトだった。
 ”やっとだね”では,いつもは文ちゃんが弾くソロ・パートを勝俣さんがシンセで奏でる。
 PAはとてもクリアで,シェーカーの啜り音等もよく聞こえたし,会場独特の残響音を活かしていたと思う。サスガに「愛の音楽家=Ma*Toさん」だ!
 
 そして,美潮さんは,今年はこれが終わったら今度こそ本気でアルバムを作って,インディーズから発売すると宣言した。

 終演後,CDは飛ぶように売れていた。美潮さんのサインを求める長蛇の列を横目で見ながら,微熱も不愉快な思いも忘れて,家路に着いた。