WHITE ALBUM

98年4月発売   発売元  リーフ

全体的な感想


購入動機

はて、なんでこのソフトを買ったのだろうと考え込んだけどなんかよく思い出せません。きっと純愛に飢えていたからだと思いますね。しかし購入にあたって1つ問題が。私のパソコンの基本OSはWin98なのですが、このソフトの対応は95専用。ちゃんと動くか不安だったのでリーフに問い合わせたところ、「保証できません」と返事が来ました。それでも強引に買ってしまう私ってば。ちなみに中古で買ったのでリーフの売上には貢献してないです。いろいろ答えてくれたのにすまんリーフ。でも2980円なら誰だって買うでしょ?

キャラクター紹介

気に入った順に書きます。

森川 由綺(もりかわ ゆき)
本作品のヒロインです。主人公の恋人で売りだし中のアイドルという男の妄想150%モロ丸出しキャラクター。そのうえいつも主人公のことを信じてくれているという仏様のような人です。私は特にヒロイン志向があるわけではないのですが、この娘は気に入りました。何に萌えたってやはり主人公のことをいつでも想ってくれるところでしょうか。「落とす」という楽しさがないにしても、自分のことを大切に感じてくれる女の子がいるのはプレーしていて気持ちいいです。征服感があります

澤倉 美咲(さわくら みさき)
主人公及び由綺の高校からの先輩です。由綺からは姉のように慕われていますが、美咲本人は主人公が気になる存在なんだそうです。なんかこの娘は評価が随分分かれるらしいですが、私的には「別にいいんじゃない」とか思いますけど。あとこの娘を攻略していて思ったのは主人公敬語使えよ。ひっとことも「です・ます」すら使ってないんですね。目上の人に対して失礼じゃないかと思いますが。敬語なんか使わない仲だよということだと思いますけどね

緒方 理奈(おがた りな)
由綺の事務所の先輩で今をときめくトップアイドル。主人公とはテレビ局で知り合います。幼い頃からこの世界にいたため時間的余裕がなく、「普通の女の子に戻りたい」願望を持っているのはキャンディーズから続くアイドルの伝統ですね。
あとどうでもいいことですが、その風貌とやや勝気な性格からどうしても
弐号機パイロットを思い出してしまいます

観月 マナ(みづき まな)
主人公が家庭教師を勤める高校生。超意地っ張りという設定なので第一印象はめっちゃムカついたんですが、もともと意地っ張りがツボに入る体質なので徐々に慣れていきました。いわゆるロリタイプなのでやっぱりHシーンは痛々しいのですが、それより着替えのシーンで背中を見せているCGの方が私はお気に入りです。
あとこの娘はストーリーが気に入りました。親からの自立に加え大好きなお姉ちゃんと男を取り合うという、ゲーム中の4ヶ月で一番成長するキャラクターですよね。エンディングのシーンは「かっこいいなあ」などと思ってしまいました。

河島 はるか(かわしま はるか)
主人公の幼稚園からの幼馴染。なんかこいつすごくやる気ないんですよ。無気力の真骨頂とでもいいますか、私の大学生活よりひどいありさまです(私は一応授業にはかなり出ていたぞ)。それでも美咲やマナのシナリオで登場しておいしいところをさらっていくのは要領がいいというかなんというか・・・。
それにしても幼稚園から大学まで一緒というのはすごいなあ。現実にこんな例あるんでしょうか?

篠塚 弥生(しのづか やよい)
由綺のマネージャー。無口で冷静ということで「○波系のキャラかな」とか思ってましたが、途中で思いっきり引いてしまいました。こういうタイプ一番苦手です以上

オープニング

メーカーロゴの後に森川由綺が歌う「WHITE ALBUM」が流れてくるわけですが、曲を聞いた第1印象は由綺よくこの歌唱力で昇りつめたな。最近のアイドル歌手は容姿に加えて歌唱力がないとやって行けませんが(一部某早大生の例外あり)、あの歌唱力でねえ。でも何度も見ていくうちに曲と映像がマッチしていて、非常に出来映えはいいように思いました。動画させないでここまでの雰囲気を作るのはさすがです。パソゲーのみならずコンシューマゲームメーカーも「ただアニメにすればいい」という考え方を捨て、もうちょっとこのソフトを見習ったらどうでしょうか。

お歌とBGM

オープニングの曲とエンディングの曲に思いっきりはまってしまったのでシングルCDを買ったのですが、なぜか一部アレンジがされています。私としてはオリジナル版がよかったからフルコーラスが聴きたくてシングルを買ったのに、ちょっと拍子抜けです。でもいい曲には変わりないんですけどね。でもなんか由綺の歌がうまくなっていてさらに声も変わっているのは気のせいか?
BGMですが、秀作揃いです。キャラクターの音声がない分BGMで雰囲気を出さなければいけないのですが、いい曲ばかりですね。他のゲームもこのレベルには達してほしいです

システム

毎週日曜日の夜に次週一日ごとに何をやるか決めていきます。行動内容にはADのバイトや大学に行くなどがあります。その中でたくさん会った女の子とのストーリーが進展して行きます。女の子の行動範囲は大体決まっているので(例えば緒方理奈は大学には来ないとか)、ある程度狙いを定めてプレーすることは出来ます。
あと文章読んでいて気になったのですが、主人公の内面描写がとっても多いです。はっきり言って
かなり読み辛いです。これだけ地の文が多いなら今までのノベル形式の方が良かった気がします。

後味

なんでこんな項目を作ったかというと悪いんですわ、後味

理由を述べさせてもらうと、初期段階で主人公と由綺がラブラブなわけです。だから由綺エンディングはいいとしても、由綺以外でエンディングを迎えようとするととどうしても由綺を裏切らなければならないわけで、由綺ファンの私には辛いものがあるわけです。まだバッドエンドの方が由綺との関係はあいまいながらも続いていくのでマシに見えます。

特に美咲の場合は悲惨で、由綺は尊敬していた人に男を取られ、主人公は親友の美咲に対する気持ちを知っていながらあえて美咲を選んでその親友とは絶好という、とんでもなくダークなエンディングです。これには劣りますが、理奈の場合も主人公を巡って理奈と由綺が取っ組み合いの喧嘩をしたりと、なんかプレーしていて辛くなってきます。これも開発者の意図なのでしょうが

コンシューマの移植は?

最後に生半可な知識ではありますが、「WHITE ALBUM(以下WA)」のPS(PS2?)移植の可能性について論じてみたいと思います。
まず私の結論から書かせてもらうと、
ちょっと厳しいか?でも可能性はゼロじゃないです。
厳しい理由ですが、まず森川由綺の名前でシングルCDを出している事。移植されればトオゼン声はつくでしょう。しかしWAファンの中には「森川由綺はああいう声」という認識があります。声質の近い声優さんを持ってきてもう1回歌わせるか、はたまた「あれはなかったことで」とばかりに声質の遠い声優さんに別の歌を歌わせるか、難しい所です。同様の事が緒方理奈についても言えます。
続いてこのままWAまで移植されればリーフがF&C化してしまう事。「いつかは(18禁ではないとはいえ)コンシューマに落ちるからそれまで待とう」という人も出てくるかと思います(私がそのクチ)。そうなればリーフの減益は間違いないでしょう。
さらにWAのシナリオがやや暗いのも売れ行きが不安です。
続いてゼロではない理由ですが、PSソフト用開発機器の問題です。どこかの本で読んだのですが、PSソフト開発機器はかなりの値段になるそうです。借金は「ToHeart」で回収できると思いますが、たかだか1ソフトのために機器を買うのももったいないのでこれからも使うでしょう。それから、リーフもどうやらキング&角川グループと提携を始めたようなのでメディアミックス化が進むと思います。その一貫としてPS版発売は充分ありうることでしょう。
というわけで予想としては
40%です。もちろん「こみパ」や「痕」よりは高いです

……とか書いておきながらこみパがDC移植になっちまったがな(苦笑)。

最後に

このゲームってゲームに飽きたら音楽用CDとしても使えるのね。流石リーフ、一石二鳥だわ。

個人的かつ主観的評価
キャラクター:81点
ストーリー:76点
サウンド及び歌:91点
システム:77点
総合:81点

 

(最終更新2003,1,4)


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