To Heart
99年3月発売 発売元 アクアプラス
全体的な感想
注意!
この感想は初級者向けですので、ToHeartマスターのあなたは読まずに戻ったほうがいいかもしれません。
購入動機
動機も何も移植が発表された時点で「買う」と決めていたので以上
(これだけで終わるのはまずいので)このゲームの存在自体を知ったのは97年年末。
私「今度コミケに行ってきますわ」
友人「今回はTo Heartがすごいらしいですよ」
私「何?To Heartって?」
友人「18禁パソゲー」
という会話でありました(当時はパソコン未購入)。その時点では特に興味を抱かなかったものの、その後の情報収集で「これはいいらしい」という総合判断に至り、プレイステーション移植の発表に発狂乱舞。しかし当時パソゲーの移植といえばほぼサターン専門であり、18禁の要素をきっぱり取り去ってのPS移植は?でしたが、のちのドリームキャスト発表→サターンソフトの暴落を見るにPS移植は正解でしたね(とゆーかフレンズもウィズユーも結局PS版発売だし)。
キャラクター
好きな順に上位5人のみ書きます。
保科 智子(ほしな ともこ)
第1印象1位。メガネ、三つ編みお下げ、意地っ張りな委員長。まるで私のために作られたキャラクターではないかと疑ってしまいました。絵を見た瞬間「これや〜!」と思いましたね。久川さんの声もそれなりにマッチしていたし、ここまではまったキャラは青森以来。でも1番お気に入りのグラフィックは肩もみでもひとつふとんでもなく「不敵な笑みを浮かべた委員長」の立ちグラフィックなんです
松原 葵(まつばら あおい)
第1印象5位。格闘娘です。別に格闘はどうでもいいんですが、この娘のいいことろはあくまで控え目であるところでしょうね。同じロリで控え目でもマルチとの違いは、マルチはダメだから控え目であるのに対して、葵は本当は出来る(やれば出来る)のに控え目であるところでしょうか。自分を過小評価しているんですね。能ある鷹はなんとやらです。
あと、ファーストフードにまだ行ったことがないというのはいくらなんでもおかしいのでは?
神岸 あかり(かみぎし あかり)
第1印象2位。幼馴染としては特徴ないキャラクターかと思いましたが、特徴を出すために用意されたシナリオが秀逸です。なんともなく思っていた幼馴染を恋愛の対象として見るときの微妙な心の変化がうまく表れていました。
雛山 理緒(ひなやま りお)
ToHeartの絵を初めて見たときこの子はいなかったので第1印象順位はナシ。いいですね、こういうお笑い担当なドジっ子は。でも家庭的なんですよね。あかりと違って普段から家事をこなしているため慣れてしまい、自分が家庭的である事に気付かないという感じでしょうか。同じドジなのになんでマルチより上かというと、あくまでお笑い担当に徹しているからです
HMX−12型(マルチ)
第1印象3位。推定10万人の心を奪ったメイドロボ。ピュアなシナリオが最高ですね。今まで私がプレーしたギャルゲーで1番ではないでしょうか。ギャルゲーやって泣いたのは初めてかも。世間ではとんでもない人気を博しておりますが、私はあまのじゃくなのでメジャーには屈しない傾向がありましてこの順位です。
ちなみにそこから下は志保→綾香→芹香→琴音→レミィの順。下位は変動が激しいので一概には言えません
お歌とサウンド
今回もリーフのスタッフが作曲してますね。いかにも「ハートフルコメディ」みたいな感じに仕上がっていると思います。一転エンディングはしっとりと収めています。
例によってシングルCDを買ってしまったのですが、何故アレンジする〜!!私はオリジナルバージョンのフルコーラスを聞きたいのに。ホワイトアルバムと言いこれと言い、なぜにリーフアレンジしたがる。しかもアレンジの仕方も同じだし。だいたいオリジナルよりソフトにまとめるんですよね。じゃあオリジナル版ではCDとして売れないのかだとしたらなんでそんなものをオリジナルでゲームに入れるのかリーフ音楽スタッフの考えがちょっとわかりません
全員クリアするとサウンドテストができるようになります。各キャラの目覚ましや留守番電話の音声があるのはいいのですが、歌の志保バージョンが2曲ともないのは残念でした。特に「それぞれの未来へ(エンディング曲)」志保バージョンはギター弾き語りなのでじっくり聞きたいところだったんですが。最近発売されたサントラにも志保バージョンは収録されていないようですね。志保バージョンが入っていたらソッコーで買っていましたが(私は別に樋口智恵子さんのファンというわけではないです、念のため。ギターバージョンをゆっくり聞きたいだけ)
声
上でも少し触れていますが、PS移植の際の最大の追加分は声がついたことだと思います。PC版でのイメージがある人にはとっつきにくい人もいたようですが、私的には「全体として、まあまあかなあ」といった感じ。具体的には、「結構良いんじゃないの」が智子、レミィ、葵、理緒。「ちょっとやべーんじゃねーか」がマルチ、あかり、志保(ついでに言うなら男キャラの雅史も)。その他については「我関せず」です。別に私はPC版のイメージがあるわけではないですが、あかりの声はどうも素人臭く感じましたし、志保はシリアスな場面でも甲高い声でぎゃあぎゃあわめくし。実際マルチとあかりの配役はかなりもめたそうですからユーザーにも賛否両論出てくるのでしょう。まあこの辺は各キャラごとに音声をON/OFFできるので、聞きたい声だけ聞くことは出来ます。
ただ気になったのが、声優さんの声がときどきブチ切れるんですよね。あれってなんとかなりませんかアクアプラスさん?
システム
画面上にテキストが出てくるノベル形式。ところどころに選択肢があります。基本的には起床→授業→放課後→帰宅で1日が進みます。女の子にアプローチできるのは主に放課後ですが、これもどこにどの女の子がいるか表示されるので困ることはありません。難易度は総じて低めでしょう。あかり以外はその子を追っかけていればクリアできます。攻略が難しいのは、ミニゲームくらいか?
テキスト
本作品はノベル形式でありますから、文章の出来不出来は重要です。この文章が主人公(浩之)のぶっきらぼうな性格に合わせて話し言葉っぽくなっています(掃除が終わって「ああ、かったりぃ」とか)。これでかなりプレーヤーは浩之に対してシンクロできる部分があると思います。約85万字あるそうですが、私が見たところ誤字も一箇所だけで(光熱費を高熱費。惜しかった)レベルは高いんじゃないでしょうか。
ネタの数々
このゲーム、随所に笑えるネタが隠されています。その一部を紹介
リーフネタ
志保と出かけたツールオブソーラーシステムの背景に、森川由綺
志保の噂話の中に、「寺女の新入生に、アイドルの緒方理奈が・・・」
商店街、本屋の前の背景に、観月マナ
プール前の背景に、河島はるか
プールサイドの背景に、柏木梓
その他のゲームのネタ
マルチ介抱時に、「返事がない。ただのしかばねのようだ」
英語の時間に「フェアリーテール」
セバスチャン登場後に「ポヤッチオとかいう変な名前」(キングレコードに喧嘩売ってるね、こりゃ)
「お約束」のネタ
自分の部屋を掃除していると懐かしいものを見つけ見入ってしまい結局掃除ができない
今の高校生として、当然授業は真面目に受けない
これらのネタが、さりげなく、しかもポイントを押さえてちりばめられているのはなかなかできないですね。特に「お約束」で笑わせるのはかなり難しいでしょうが、不覚にも私は笑ってしまいました。
最後に
ゲーム中に1回だけ登場しセリフ一言だけ言って去った垣本、彼の存在意義は?
個人的且つ主観的評価
キャラクター及び声:97点
ストーリー:95点
サウンド及び歌:95点
システム:91点
総合:95点
(最終更新2000,5,6)