質疑応答での金沢地方気象台長の回答

(1999年4月1日掲載)


 辰巳の会からの質問にたいする金沢地方気象台長の回答(3月1日・口頭)は、要旨、つぎのとおりです。


Q1.「金沢でも1時間90ミリを超える雨が降る可能性はある」とのことですが、どの程度の面積に、何年に1度の確率で降る可能性があると考えられるでしょうか?

A1.「絶対に降らないとは言い切れない」という意味の可能性の問題として発言した。具体的な面積を想定したものではない。確率計算は、気象台の業務の範囲外。


Q2.可能性の根拠として、新潟県での1時間97ミリの降雨の例があげられています。この事例の、面積、24時間雨量、降雨パターン、この雨が当該地域において何年に1度降る確率の雨に相当するのかをお教えください。

A2.約20平方キロ。確率についてはA1同様、計算していない。
 97ミリは1914年から98年の84年間の観測史上最大の値。それまでの最大値は53.8ミリだった。


Q3.新潟の事例から、金沢でもQ1への回答の面積に1時間90ミリ以上の大雨が降り得るという結論がどのように導き出されるのか、ご説明ください。

A3.同じ日本海側で金沢より北の新潟で1時間97ミリが降ったので、金沢でも同様の大雨が降る可能性を完全には否定できないという趣旨。


Q4.「1時間90ミリを超える雨」と同様、「1時間100ミリを超える雨」や「1時間120ミリを超える雨」等々も降る可能性はあるのでしょうか? あるいは1時間100ミリや120ミリを超えるような大雨の心配は必要ないのでしょうか?

A4.100ミリも、120ミリも、「『絶対に降らない』とは断言できない」という意味で、降る可能性はある。


Q5.たとえば、相合谷から上流の犀川の集水域約77平方`b全体に、同時に、最大1時間雨量92ミリ、24時間雨量280ミリといった大雨が降る可能性もあるでしょうか?

A5.1時間92ミリの雨は、「『絶対に降らない』とは断言できない」という意味で、降る可能性はある。24時間で280ミリというのは、解析データがない。面積が分かるようなものは、気象台ではつくったことはない。


Q6.可能性があるとしたら、そのような雨は何年に一度の確率で降ると予測されるでしょうか? 予測の根拠、計算方法等、御説明ください。

A6.(Q1と同様)答えられない。