辰巳の会は、9月14日、石川県知事あてに以下の文書を提出(郵送)しました。
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「辰巳ダム建設計画に関する申し入れ」に県知事の回答を
1998年9月14日
石川県知事
谷本正憲殿
兼六園と辰巳用水を守り、ダム建設を阻止する会(辰巳の会)
会長代行 中井安治
当会が7月24日に貴職あてに提出した「辰巳ダム建設計画に関する申し入れ」にたいして、土木部河川開発課長名による「河開第82号」(8月31日付)が郵送されてきました。
(1)
当会の「申し入れ」は県知事あてに提出したものであり、「以上の申し入れに関する貴職の見解を…(中略)…お知らせいただけるようお願いいたします」と明記したものでした。当会が求めたのは貴職の見解であり、今回の「河開第82号」は当会の「申し入れ」への回答として認めることはできません。
当会は、これまでにも何回か、貴職あてに質問状等を提出していますが、すべて貴職名での回答をいただいています。辰巳ダム計画の再評価が行われようとしているまさにそのときに、市民からの声にたいして従来よりも低い位置づけしか与えないのは、問題であると考えます。
(2)
「河開第82号」は、内容的にも、当会の「申し入れ」の4項目に対応しておらず、当会の求めている「『申し入れ』に関する見解」とはとうていいえないものになっています。
また、以下のような問題も含まれています。
@辰巳ダム計画の再評価をこれから行おうという段階であるにもかかわらず、「辰巳ダムの建設は必要不可欠であり、引き続き事業を進めて行きたい」と述べている。
A再評価にあたっての情報公開を求めているのにたいして、過去の情報公開の事例を挙げるだけで、再評価の際の情報公開についてまったくふれていない。
(3)
河川開発課長名で回答が届いたことは、県側の説明ともくいちがったものとなっています。
当会がお願いした回答期限の8月3日になっても回答がなかったため当会事務局から河川開発課長へ電話で問い合わせたとき、「知事の外遊のため回答作成が遅れている。もうしばらく待ってほしい」との説明がありました。知事の外遊を回答遅延の理由としておきながら、課長名で回答するというのは、まったく説明のつかない矛盾した態度といわざるをえません。
(4)
当会は、あらためて、貴職の見解をもとめるものです。
当会の7月24日付「辰巳ダム建設計画に関する申し入れ」に関する貴職の見解を、各項目に対応した形で、文書にてお示しください。回答の際には、上記の諸点について十分ご留意ください。
御多忙のおり恐縮ですが、9月28日(必着)までに文書にて御回答いただけるようお願い申し上げます。
なお、この間の経過と貴職からの回答について、記者会見、当会会報などで公表させていただくこともあることを申し添えさせていただきます。