辰巳ダム建設計画に関する申し入れ (1998年7月24日)

 「兼六園と辰巳用水を守り、ダム建設を阻止する会」(辰巳の会)は、7月24日、石川県知事にたいして「辰巳ダム建設計画に関する申し入れ」を行いました。

 当日は、辰巳の会から中井安治会長代行はじめ碇山洋、佐藤禮子、吉岡勇、宮崎悦子の4名の常任理事が参加し、土木部河川開発課の米田昭夫課長が知事の代理で応対しました。

 申入書の全文は、以下のとおりです。

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辰巳ダム建設計画に関する申し入れ

1998年7月24日

石川県知事
谷本正憲殿

兼六園と辰巳用水を守り、ダム建設を阻止する会(辰巳の会)
会長代行 中井安治

 1998年度政府予算において、辰巳ダム建設計画は、いったんは新規事業費がつかない「足踏みダム」となりました。これは、辰巳ダムに反対する広範な世論の前に、辰巳ダムが不要であることを建設省も認めざるをえなかったことのあらわれです。

 98年度補正予算では5億8千万円が復活しましたが、この補正予算での復活は、事業の必要性や県民世論についてのまともな検討もされていない「景気対策としての公共事業」「ゼネコン型公共事業」でしかなく、まったく不当なものです。

 辰巳の会がすでに1万6千名の辰巳ダム建設反対署名を県に提出するとともに、ダム湖水没予定地内などに4筆の土地を確保・登記していることは、貴職におかれてもご存じのとおりです。

 また、新河川法にもとづく河川整備基本方針・河川整備計画の策定が県に求められており、県議会でも辰巳ダム計画の再評価に着手するとの表明がありました。

 辰巳ダム計画の主要目的とされている洪水対策については、土木コンサルタント中登史紀氏が明らかにしテレビで全国に報道されているとおり、現在の計画の洪水量算定はまったくの虚構にもとづいており、計画の再評価を正しく行えば、辰巳ダムが不要であることは明らかです。

 私たちは、辰巳ダムの不要性がいっそう明らかとなってきているこの局面において、貴職に以下のことを申し入れます。

(1)1999年度政府予算の概算要求に辰巳ダム関連予算が入ることのないよう、建設省にはたらきかけること。

(2)辰巳ダム計画の再評価にあたっては、あらゆる情報を県民に公開し、辰巳ダム建設反対派をふくむ市民や専門家の参加をひろくえて、科学的・民主的な再評価を行うこと。

(3)計画再評価の一環として、買収予定地の地権者である「辰巳ダムを止める土地共有者の会」会員の意見を聴取する公開の場を設けること。

(4)ダム計画の是非が争われている間にも荒廃が懸念される辰巳用水について、東岩取水口までを含む全体を文化財として指定し、市民・専門家の意見をひろくとりいれて、必要な保全策を緊急に実施すること。

 御多忙のおり恐縮ですが、以上の申し入れに関する貴職の見解を、8月3日必着で文書にてお知らせいただけるようお願いいたします。