公共事業再評価にかんする申し入れ
市民15団体による石川県公共事業評価監視委員会への申し入れ書です。
申し入れの様子はテレビ各局で大きくとりあげられました。とくにテレビ金沢では、同じ日に辰巳の会と石川県自然保護協会が行った辰巳ダム問題に関する建設省への陳情のニュースがつづき、「公共事業・辰巳ダム特集」のような番組になりました。
この申し入れを受け、監視委員会では、公聴会の開催などが検討されています。どうやら、石川県のダム再評価は、政府予算案に間に合わないようです。
ダムについては予算で「個所付け」がされるので、建設省の指示では、「予算編成までに再評価を終えること」となっています。
さて、どうなるのでしょう…。
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県公共事業評価監視委員会の運営等に関する申し入れ
1998年11月26日
石川県公共事業評価監視委員会
委員長 川島良治様
アースデイこまつ
代表 中山美智子
石川県自然保護協会
会長 金津五雄
兼六園と辰巳用水を守り、ダム建設を阻止する会
会長代行 中井安治
ガイアクラブ
代表 高桑ひとみ
金沢自然観察会
代表 吉岡 勇
紅茶の時間
主宰 水野スウ
犀川と伏見川の水と緑を守る会
代表 川上通子
市民オンブズマン石川
代表 塩梅 修
地球温暖化防止石川連絡会
代表 鶫 謙一
地球の友・金沢
代表 三国千秋
ナギの会
代表 渡辺 寛
白山の自然を考える会
事務局長 高橋外男
星空を守る会・北陸ネットワーク
代表 上村 彰
森の都愛鳥会
会長 本間勝美
豊かな自然と健康を考える会
主宰 佐藤禮子
公共事業の効率性・透明性の向上をはかるための御尽力に敬意を表します。
県公共事業評価監視委員会が設置され公共事業が再評価されることは、公共事業をめぐってさまざまな問題が指摘されてきたこれまでの流れを変える可能性をもつ画期的なできごとであると、私たちは評価しております。同時に、反対運動が起こっている事業もふくむ合計108件の公共事業の再評価について「県では『ダムについては年内、ほかの事業も年度内に方向性を打ち出す』との方針」(「読売」石川版11月19日付)と伝えられており、監視委員会として十分な審議ができないまま県の原案(中止2件、事業規模の見直し1件、継続106件)が承認される危険性もあるのではという危惧をもっていることも、私たちは率直に表明せざるをえません。監視委員会には、県の再評価の結果と対応方針案の可否について、第三者機関にふさわしい徹底的な調査・審議と大胆な意見具申をぜひ行っていただきたいと考えております。
つきましては、監視委員会の運営にかんして、以下の諸点について申し入れを行いますので、よろしくお取り計らいいただけるようお願い申し上げます。
1.日程について
(1)委員の任期が2年であることも考慮し、国や県の予算編成など行政の都合にあわせたスケジュールでなく、事業計画の内容や経過期間、進捗状況、社会情勢の変化、反対運動の有無とその主張など、それぞれの事業の実態に応じて十分な時間をかけて調査・審議を行ってください。
2.公聴会の開催などについて
(2)公聴会など、県民の声をひろく聞く場を、十分な回数、時間をかけて公開で開催してください。
(3)県の原案説明との公平性を確保するため、反対運動が存在する事業については、反対派県民・団体から意見を聞く場を、十分な回数、時間をかけて公開で開催してください。
(4)監視委員会として、必要に応じて現地視察を行ってください。
(5)再評価の内容をより充実したものにするため、資料配付など、県民や市民団体から監視委員会に情報提供をさせてください。
(6)監視委員会が委員以外の専門家、学識経験者の意見を聞く場を、十分な回数、時間をかけて公開で開催してください。
(7)未買収用地が残っている事業について、関係地権者の意見を聞く場を、十分な回数、時間をかけて公開で開催してください。
(8)県民の意見を公募し、監視委員会で検討してください。
3.監視委員会の透明性確保について
(9)監視委員会の審議は、個人のプライバシーに関わる問題など特別の事情がある場合をのぞき、すべて公開にしてください。また、審議日程等をあらかじめ公表し、審議を県民が傍聴できるようにしてください。
(10)監視委員(会)に配布された資料について公開し、県民が閲覧・複写できるようにしてください。
恐縮ですが、以上の申し入れについて、監視委員会の次回会合で御検討いただき、その結果について可及的速やかに下記まで文書にてお知らせいただけるようお願いいたします。