ひなげし手帖

2008.12.08  緑色の研究・・・せいこ 

先月、勝本みつるさんの個展を観に行きました。
ここ数年、ずっと気になっていた勝本みつるさんの作品。
やっと実物を観ることができました。
緑色に染められた毛皮、さまざまな素材の白い布、
レースの網に閉じ込められた白い花たち。
虫かごのなかの白鳥。
静かな静かな空間。
うっとりと何周もしてしまいました。
  
個展と同時刊行の作品集「緑色の研究 study in green」も素晴らしくて、
函入り特装版を注文して帰りました。
   
その作品集が、今日届きました。
クロスのような紙の貼り函に箔押しのタイトル。
蓋を開けると内側にはふっさりとした緑の毛皮。
これから、ふさふさを撫でつつ、
作品集を眺めて、夜を過ごすつもり。
今、とっても贅沢な気持ちです。


2008.11.05  古本市が終わりました・・・いづみ 

古本市、終了しました。
お買い上げ下さった方、栞を手に取って下さった方
お世話になったみなさま。
どうもありがとうございました。
   
本たちが旅立って、ひなげしの本棚はちょっと静かになりましたが
読書時間が増えるこれからの季節。
すぐにまた賑やかな本棚が戻ってきそうです。

2008.10.28  古本市が始まりました・・・せいこ 

先週の土曜日に古本市が始まりました。
早速、会場となっている三カ所を、
ひなげしの二人で、ぐるりとひとまわり。
stockで本や紙もの、切手などを眺め、
火星の庭では、ケーキを食べつつ一休み。
ブルーベリーのチーズケーキがとってもおいしかった。
最後は、マゼランへ。
会場ごとに雰囲気が違っているのが、楽しい。
   
火星の庭のわたしたちの本棚はこちら。
ひなげしの看板
看板は、女の子の部屋の窓をイメージ。
シフォンのカーテンにピンクのリボン。
窓の外には雪と星。
  
それから、こちらがおみやげの栞。
おみやげ栞
お好きなものをご自由にお持ち帰りくださいね。
     
本が順調に旅立っているようなので、
少しずつ補充しています。
この古本市は、11月3日まで。
どうぞ、お見逃しなく。

2008.10.22  料理の絵本・・・いづみ 

石井好子と水森亜土の 料理の絵本 ご飯とわたし


基本的な「おいしいご飯の炊き方」や「おむすび」をはじめ
世界各国の珍しいご飯料理も紹介されていて
なかには、ご飯をつかったサラダや甘いデザートといった
興味深いお料理も。


亜土ちゃんのキュートなイラストが、どこかおままごとチックで
お料理しなくても、見てるだけで楽しくて
おいしい気持ちになります。
分かりやすい説明なので、もちろん実用的なお料理本としても
役立ちますよ。


2008.10.21  赤ずきん・・・せいこ 

子どもの頃、何度も読んだ赤ずきん。
あれは、グリムの赤ずきんだったのだろうな。
猟師さんが助けてくれるの。
ペローの赤ずきんを初めて読んだのは、
いつだったのか、憶えていないけれど、
これで終わりなの?って、びっくりした。
  
赤ずきん/シャルル・ペロー原作 サラ・ムーン写真
  
サラ・ムーンの「赤ずきん」は、
森ではなく、石畳の街を彷徨います。
モノクロームの世界に閉じ込められた赤ずきんは、
愛らしいけれど、どこか不安げ。
時計の写真が繰り返し、時間の経過を伝えていて、
どきどきさせられる。
ああ、もうすぐ、もうすぐ、
おおかみに・・・
     
この本には、赤ずきんの栞を。
こちらは、グリムの赤ずきん。のんきな感じ。
  
赤ずきん

2008.10.19  たくさんのお月さま・・・いづみ  


読み返していると、まだ手元に置いておこうかしら。
なんて迷ったりもしますが。
月のきれいな季節、誰かにこの物語を読んでほしいな。


たくさんのお月さま/訳:今江祥智 絵:宇野亜喜良
「お月さまがほしいの。」というレノア姫の願いを叶えようと
王様は従事長や魔法使い、数学者に命令しますが
いくら有能な家来といえ今度ばかりは無理な様子。
さて、レノア姫は月を手に入れることができるのでしょうか・・・


無理難題に翻弄される大人達の滑稽さにくすくす笑ったり
レノア姫の豊かな想像力に影響されて、私もお月さまが欲しくなってしまったり。
木苺入りのパイを食べすぎて病気になってしまったレノア姫。
こんな病気で月をねだれるなんて羨ましい!


長く読み継がれてきた絵本だそうですが、私にとってこの絵本の魅力は
訳者が今江祥智さん、絵が宇野亜喜良さんというところ。
ピンク色と青色がきれい。毎ページに現れる猫ちゃんたちも愉快。
レノア姫みたいに純粋な気持ちで月夜を眺めたら
道化師の奏でるリュートの音がぽろろんと聞こえてきそうです。

2008.10.11  チャックより愛をこめて・・・せいこ 


古本市に参加するために本を整理する日々。
複数冊持っている本をまず、古本市用の箱に入れています。
好きでよく読む本を古本屋で見つけると、
持っているのについつい買ってしまうのです。
そういった、今回、出品する本を古本市までの間、
何冊か紹介したいと思います。
        
チャックより愛をこめて/黒柳徹子
まずは、楽しくて大好きな本から。何度も何度も読みました。
花椿、話の特集、婦人公論に連載していた
黒柳徹子さんのニューヨーク滞在記を集めた一冊。
    
仕事を始めて15年、「明日はどうしなきゃならない」という
生活から「明日、どうしようか」という生活をしてみたい、
と徹子さんは、単身ニューヨークへと出かけて行きます。
一年間の異国での一人暮らし。
演技の学校に通ったり、お芝居を観に行ったり、
アイスクリーム屋に通ったりと、楽しそうな暮らしぶり。
好奇心たっぷりの素直な目で見た1971年のニューヨークを
わたしも見ているような気持ちがします。
とってもチャーミングな徹子さんの写真が
たくさん載っているのも楽しい。
若くてとってもキュート(といっても多分38歳くらい)なのです。
    
ユーモアたっぷりのエッセイなのだけれども、
30代の女性の考えがたくさん詰まっていて、
それもちょうど今のわたしの心に響くのでした。

2008.10.01  ◆お知らせ◆ 古本市に参加します。 

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 Book! Book! Sendai スタートイベント「古本市」
 2008年10月25日(土)〜11月3日(月)
 book cafe 火星の庭書本&cafe magellan(マゼラン)stock(ストック)
 ひなげしは「book cafe 火星の庭」に出店します。ぜひ、足をお運びください。
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今回の、わたしたちの古本のテーマは「金曜日に読みたい本」。
お休みの前の日に、ちょっと夜更かししながら、
甘い飲み物と枕元の小さな灯りで読みたい本、
童話や絵本、エッセイなど、
かわいい女の子に読んでもらいたい本を選んでみました。
  
すべての本に、手作りの栞をつけました。
こちらもどうぞ、お楽しみに。
栞

2008.09.27  はなうたサーカス・・・せいこ 

まだ9月なのにすっかり秋の空気。
空も高くなって、うろこ雲が一面に見えたり、
夕焼けがきれいだったり、空を見上げることが多くなった。
     
ここのところ、よく聞いているのが、はなうたサーカス
「closet music」というアルバム。
たて笛や打楽器が奏でる、物語のような音楽。
すべてインストで、言葉は曲名にしかないのだけど、
頭の中でぱらぱらと絵本をめくっているような気持ちになる。
     
雨の日のオットセイ
晴れてる冬の日曜日
はりねずみのパン
電車の旅
はらぺこロドリゲス
散歩するたび象にあう
昼寝の水泳
冬の流星観察
うみ
森の、雨の
十一月のひとひら
  
いくつか曲名を、と思ったのに、全部書いてしまった。
どれもすてきなのだもの。
アルバムのタイトルの「closet music」というのもとってもいいと思う。
ブログを読んでいると、ライブもとっても楽しそうで、
いつか観に行きたいと思っているところ。
   
こちらで試聴もできるようです。
   
CDのジャケットの絵は、メンバーでもあるイシイリョウコさんが描いたもの。
持っていて嬉しくなるようなかわいらしさです。


2008.09.21  よそゆきのブックカバー ・・・いづみ 


先日、Yoda Hidemiさんのブックカバーを購入しました。
古書と紅茶染めの布で作られていて、アンティークのような風合い。
まるで特別な日のワンピース。

いつかは、この”よそゆき”を着せた本を持ってでかけたいけれど
今はまだ、鏡の前でひとりファッションショーをする時みたいに
部屋で眺めているところです。


今年の夏は少し長い夏休みをもらって、避暑地(?)で過ごしました。
おとなしく本を読んで、遠い国に思いを馳せたり。
うとうと眠ってばかりいました。


眠りといえば。
庄野英二さんの「ロッテルダムの灯」というエッセイ集の中にある
「私が見たもっとも貧弱なバラ」の話。
ジャワ、ジャカルタ市の夜市でのこと。
一人の老婆が、小さな店で籠に花を山と積んで売っていたそうです。


  花屑。花と呼ぶよりは花屑と呼ぶのがまったく適切な花々であった。
  「バラ」や「くちなし」「茉莉花」「夜来香」「あらせいとう」などの花だけ
  積みあげられ、熱帯の夜気にむれてあたりに匂いをまき散らしているのである。


こんな光景なら私も見たことがあります。
南国の花が熱い空気に蒸されて放つ、甘くむせるような香り。
長くそこにいると酔ってしまいそう。
私が見た花々は、おそらくお供え用で、フルーツケーキのように
形の作られたものや、葉っぱに小さく盛られたものでした。

ジャワの老婆が売っていたのは、どれも小粒な花。
その貧弱な花々の使いみちとは・・・


  その花屑は白い蚊帳の中のベッドの白いシーツの上にふりまくために
  使われるのであった。花のしとねに寝て、蚊帳の中の花の匂いに
  むれながら夢路をたどるのだ。
  ソロモン王のベッドならずとも、貧しきタナバン部落の新婦のベッドにも
  ニッパぶきの商女のベッドにも、その花屑はまき散らされるのであった。


花屑と思えたものが、なんて豪華な花々なのでしょう。
貧弱なバラ。だけどロマンティックなバラですね。

2007.08.02  更新のお知らせ・・・せいこ 

トップページの画像を変更しました。

それからそれから、
予告してから、ずいぶんと時間が経ってしまいましたが、
「ピクニック」の様子をアップしました。
ぜひ、ご覧くださいませ。
   

        

2007.06.19  ピクニック・・・せいこ 


先日、ひなげしのふたりでピクニックをしました。
外でごはんを食べるというのは、それだけで楽しいもので、
何時間ものんびりと過ごしてしまいました。
もうすぐ梅雨入り、もうすでに梅雨に入ったところもあるのかな。
暑くなってきたし、ピクニックによい季節が過ぎてしまいそう・・・
   
というわけで、予告です。
ひなげしのピクニック、近々アップします。

2007.04.24  ちいさな教会・・・いづみ 


石巻の「ハリストス正教会」へ桜を見に行きました。
川の中州にある教会。小さな島にある教会というと
シテ島のノートルダム大聖堂を思い出したり。
でも、ここの教会は小さくて質素。
豪華な意匠はないけれど、上品で可愛らしく
初めて見た時から心惹かれる存在でした。
上から見ると建物が十字架の形なの。
現在の建物は復元されたもののようですが、日本最古の
木造建築の教会だそう。
教会なのに中は畳敷きなのも面白いです。

せっかく桜は満開なのに生憎の雨。
そんな日は、ちいさな教会は静かに眠っているようでした。

2007.03.11  春のくちぶえ・・・いづみ 

そろそろ春の足音が聞こえてくる頃かな?
なんて思っていたら今夜は雪!
仙台では3月の雪も珍しくはないけれど
今年は特別あたたかな冬だったので、白い景色が新鮮です。


春といえば
先日、東京の友人チョコちゃんから可愛いお知らせが届きました。
今度「春のくちぶえ」展という展示を開くのだそう。
作品は、お花のコサージュや刺繍のスカートなど
春を想いながら作ったのですって。

チョコちゃんの作品はどれも愛らしくて、儚げで
ひとりで見上げる星空みたいなせつなさもあり素敵なの。
刺繍のスカートだなんて、想像するだけでわくわくします。
お知らせが届いた夜、大きなスカーフの上に刺繍の花畑が広がる
夢まで見てしまったほど。

ハガキに添えられていた詩もとても素敵で
春の心地よい風や花の香りを感じました。


「春のくちぶえ」展/ヤマシタ*チヨコ
 2007年3月30日(金)〜4月11日(水)
 西荻窪 ニヒル牛2


2007.03.02  ひなげしのひなまつり 

明日はひなまつり。
   

   
「ひなげしのひなまつり」をアップしました。
     

2007.02.12  お菓子の話・・・せいこ 


ひさしぶりにひなげし手帖を開きました。
長いお休みもそろそろおしまい。
   
・・・・・・
先日、いづみさんと「マリー・アントワネット」を観ました。
写真は、そのときにいづみさんから頂いたおやつ。
映画を観たらきっと食べたくなると思ってって、
patisserie genkiのマカロンとチョコレート。
予想通り、映画の後で食べたくなっちゃう。
というより、観てる途中から、
膝の上のマカロンの入った袋が気になって気になって・・・
でも、せっかくのおいしいお菓子だもの。
暗いところで食べちゃうなんてもったいない、とがまん。
お家に帰ってから、紅茶を入れて、
ちゃんとお皿にきれいに盛りつけて頂きました。
マリーな気持ちで。
ああ、でもマリーはそんなにお行儀よく食べてなかったな。
ほいほいつまんでた。
ソフィア・コッポラは「どのフレームも、美しい花と
大きなケーキ、シルク、飾り房で満たされています」
と言っていたけれど、本当に本当に。
あ、映画の話はまた今度。今日はお菓子の話でした。
    
マカロンてすっごく甘いものや固いものがあったりと、
当たり外れがあって、でも、まあ、今までは
かわいいから仕方ないわーと思っていたのだけど、
こんなにおいしくできるなんて!と感激。
売切れ(残念)だったという、
いちごのマカロンも食べてみたい。
チョコレートも大変おいしくて、
他のお菓子も食べて見たいという気持ちがむくむくと。
ケーキもおいしいそうですよ。それはそうよね。
次のお休みに行けるかしら。
       
patisserie genki
宮城県仙台市宮城野区宮城野1-8-6
9:00-20:00 木曜お休み

2005.03.23  ひなげし 春の魔法展 


3月21日(月)から26日(土)まで
メリーズセレクションで「春の魔法」展を開催中です。
花とちょうちょをテーマに小物をあれこれ作って
展示販売しています。
白い壁には、ふありとした花を飾りました。
お時間のある方は、ぜひ足をお運びくださいませ。
メリーズセレクション

        

2005.02.14   

ひなげしの書斎から Marence マジェンカ
終了いたしました。
足をお運びいただいたみなさま、
本当にありがとうございました。
         
展示の様子は、
後ほどまとめてアップします。
どうぞ、お楽しみに。

2005.02.08    

ひなげしの書斎から Marence マジェンカ
      
2月8日(月)〜13日(日)
カフェ サンルウ. 022-264-3611
 仙台市青葉区上杉2丁目3−42 カーサ上杉1階
 営業時間 11:00〜20:00(火ー金) 12:00〜20:00(土日)
 最終日 13日の展示は、18時までとなります。
    
      
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
        
今日から、始まりました。
小さな小さな展示です。
    
小さかった頃、
絵本や童話を読んだなら、
想像したり空想したり、
いくつもの物語のかけらを組み合わせては、
新しいお話を作り出し、
お人形や花や木や、ときにはおともだちも巻き込んで、
ごっこ遊びをしたものです。
         
今回の展示は、そういう気分で準備しました。
結局、今もあんまり変わっていないということかもしれません。
       
まずは絵本をご覧ください。
それから展示をどうぞ。
          
感想ノート、ご用意しています。
心に何か響いたならば、
ご連絡先も頂けると、嬉しいです。
         

せいこ


2005.01.13   

ひなげしの書斎には、
かわいい絵本や遠い外国の物語、
美しい画集や写真集、
いろいろな本が積まれています。
そんなひなげしの書斎から、
小さなお話が生まれました。

         
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マジェンカの鈴の音で目が覚めると、
窓の外は、真っ白な雪。
空には、まんまるのお月さま。
「あ、マジェンカ!」
あたしの大切なマジェンカが
暗い森に消えてしまう。
早く追いかけなくちゃ・・・
          
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黒猫マジェンカを追いかけて迷い込んだ森で
女の子は「物語のかけら」に出会います。
           
お話の中の女の子と同じように
カフェ サンルウ.の小さなギャラリーで、
「物語のかけら」に出会ってみませんか?
            
2005年2月8日(火)〜13日(日)
カフェ サンルウ.にて。
              
DM配布中です。
置かせていただいているお店はこちら。
・カフェ サンルウ.
・cafe havent' we met
・カフェ マティス
・NADiff bis
・カフェ・モーツァルト
・BUS STOP STORE
          
DMご希望の方はお気軽にメールでご連絡下さい。
郵送いたします。