日本の真中から東北の奥まで大移動編
鉄道むすめスタンプ巡りを終えてほぼ1ヶ月。8月の夏の大祭典も開催まであと1ヶ月に迫ってきた7月初旬。
「夏コミはもともと行く予定で休み取ってるから、なんとかうまいこと使ってGWに行けなかった東北方面にも行きたいなあ。」
最初は自分の車で夏コミ行ってから東北に向かおうかといろいろ思案。でも3日目の戦闘を終えてから自力で車を運転して福島まで行くと思うと、
さすがにそれはしんどいというよりも体力的に無理ってことで。今回の行程は全部青春18きっぷで行くことに(笑)・・・経費圧縮ってものあるけどね・・・(ボソッ
なので今回のプランは。
8月11日、名古屋から東京へ上京。東京で一泊。
12日、夏コミ3日目に参戦。その後、福島へ向けて移動。福島で一泊。
13日、福島交通、阿武隈急行に乗り潰し。仙台でレンタカーを借りて北上へ。北上で一泊。
14日、レンタカーで三陸鉄道・南リアス線へ陣中訪問。レンタカーで仙台へ戻り、仙台で一泊。
15日、一日かけて仙台から名古屋へ18きっぷで帰還。
とにかく体力的に無理のないようなプランニングです(笑)この旅行記も始まってもう10年。さすがに体力勝負になりつつあります(苦笑)
8月11日土曜日。
今日は昼前から東京へ向けて出発。夕方には東京に着いて宿に入庫。東京へ向かう途中で「今日、東京湾花火あるけど見に行かない?」と誘われたので
豊洲の会場へ(笑)1時間ほど花火を眺めて、ダメ話をしつつ明日の戦略を相談しあって明日に備えます。宿に帰る最中、ミルキィホームズの再放送楽しむ(爆笑)
8月12日日曜日。夏コミ3日目。
朝7時前には待機列に着けるようにまずは上野駅に荷物を放り込むため始発京急。上野から新橋。新橋からゆりかもめでれっつ待機列。
予定通りに6時40分過ぎに東側待機列に到着。・・・・わかっちゃいたけど砂利の駐車場に並ばされた・・・・。徹夜組なんか夕立に会って雷に撃たれればいいのに。
10時に開場するけども入場できたのは10時25分・・・。べびプリ、鉄道むすめ、みぶセンセの新刊を買いまわってしっかりイベントを楽しむ。
15時過ぎに開場を離脱。上野駅へ向かって、「お見送りをしてあげやう」というPoLoくんと合流。16:37発宇都宮行きの電車に乗り込んで、れっつ宇都宮。
上野→宇都宮→黒磯→郡山→福島と乗り継いで福島に着いたのが21:40。今日はこのまま宿に入庫。明日から本気出します(笑)
8月13日月曜日。福島交通・福島駅前。
朝9時。駅のコインロッカーに荷物を預けて今日は福島交通・阿武隈急行が乗り放題になる「飯坂温泉日帰りきっぷ(1500円)」を購入します。
福島交通は全長約9kmの小さな私鉄です。長野・上田を走る上田電鉄と同じように温泉街を結ぶ路線です。
同じように福島駅を基点してる阿武隈急行線もなんと同じ改札で隣り合ったホームを利用してます。今日はどっちにも乗るのですが駅にコインロッカーが無いがちょっと不便かな(苦笑)
ちなみにホームは隣り合っていても福島交通・阿武隈急行は乗り入れはしてません。だって福島交通は直流1500Xだもん(笑)駅に着いたときに居たのは桜水止まりの列車。
途中駅なのですけど車庫があるのでまずこっちを見に行くことに。飯坂温泉行きはほぼ25分おきに出てますからね(笑)
桜水駅に寄ってみると窓口に鉄道アイドルの木村裕子さんのサイン色紙が。震災復興支援のために東北の私鉄を巡るっていうDVDの撮影の時に訪れてたみたいです。
桜水から後続の飯坂温泉行き電車に乗り込んで、飯坂温泉駅に到着。
福島交通も震災の際は運休を余儀なくされましたが幸いにも大きな被害もなく、早々に全線で運転を再開しました。福島市内を走ってる路線なので被害は少なかったようです。
飯坂温泉はかつての奥の細道・松尾芭蕉が立ち寄った温泉街として知られています。なので街の中に芭蕉ゆかりの石碑やら案内図があっちこっちにあります。
でも立ち寄った日が平日と言うこともあり、人影はまばら(苦笑)足湯も2箇所あるのですけど1箇所は旅館の駐車場に水槽みたいなんが置いてあるだけのトコで(苦笑)
もう一箇所はこの芭蕉と曾良の碑の隣にあります。でも時間が早いせいで(11時前だった)誰も居なかったです(^^;;)
後はフリーきっぷをいい事にいろいろな駅で撮影を兼ねて途中下車。福島駅の隣の曽根田駅まではこんな風に東北本線と併走します。
福島駅に戻り、お昼ご飯を食べてアニメイトに寄り道(笑)今度は阿武隈急行線に乗換え。さっきと同じホームから出発です(笑)
阿武隈急行はかつて国鉄丸森線と呼ばれていた第3セクター路線。なのでここはJR東北本線と同じ交流20000V50Hzです。
今日は阿武隈急行に乗って槻木へ抜けて仙台駅を目指します。でも行った時間には槻木行きがなかったので途中の梁川駅で下車して阿武隈急行グッズを買い込みます(笑)
梁川駅にもさっきの福島交通さんのように木村裕子さんのサイン色紙が(笑)・・・なんか天気がどんどん悪くなって来る中、槻木駅を目指します。
16:29。槻木駅に到着。
ここからJR東北本線に乗換え。予定よりも早く来ているので、どうせならと名取駅で乗換えて仙台空港鉄道線へ。
仙台空港鉄道線は東日本大震災が発生した時の津波の被害を真っ先に報道された路線でした。地震発生時に多くの列車が走行中に緊急停止をして、後にやってくる津波に次々と
飲み込まれて車輌ごと流されたり大きな被害が出ました。仙台空港線も仙台空港の滑走路をくぐるトンネルが水没、空港駅1階の運転指令設備や機械室が水没するなど大被害がでました。
でも不幸中の幸いで地震が発生した時刻にはなんと線路上に列車が居ない時間。電車が駅に到着したばかりだったんです。
でも津波は約4mの高さで仙台空港を襲いました。国内線の看板の下まで波がやってきたそうです。そして駅1階の運転指令施設とトンネルが完全に水没して使用不能。
JR東日本、三陸鉄道を除いた被災した鉄道会社で復旧が遅かった路線でもあります。(全線復旧は11年10月1日)
仙台空港鉄道グッズを買い込み、ToIcaに高額チャージをしてきました。ちなみに仙台空港鉄道グッズは通販を行ってないので現地でしか買えません(^^;;)
グッズを買い込んで折り返しの仙台行きの電車に乗り込んで一路、仙台駅へ。
今日はここからレンタカーを借りて北上の宿を目指します。で、せっかく仙台に来たのだから駅構内の牛タン通りで牛タンを食べます(笑)
時間は18時すぎ。レンタカーを借りるのが19時半の予約なので久々にヲ店巡り(笑)・・・・・しかし、ここで悲劇発生(汗)レンタカー屋の場所が判らん(汗)
看板くらいすぐ見つかるだろうと軽く考えてた(汗)しかも予約時間ギリギリになってしもうてるし!!それに営業所20時までだし!!
車を予約したマツダレンタカーの場所をろくに調べなかったせいで探すのに手間取る(滝汗)サポートに電話したら広島の営業所につながるし(苦笑)
近くの人に聞こうとが近くにあったガソリンスタンドに向かう途中で、
「!?待てよ?今日、カーナビ持ってきてるやん!!」ってことで持ってきてた愛用のMAPLUSポータブルナビの存在を思い出して、無事にレンタカー屋を見つけて事無きを得る(^^;;)
車も無事に借りて、北上の宿を目指して車を疾走。去年も通った東北自動車道を走って北上駅前のアパホテルへ。
明日は三陸鉄道南リアス線へ訪問します。備えあれば憂いなし。まさにそんな一日でした(^^;;)
8月14日火曜日。アパホテル北上駅前。
朝7時。今日はレンタカーで釜石駅を目指し、盛駅など南リアス線を訪問。そして20時にはレンタカーを返しにまた仙台までの道のり。
三陸鉄道釜石駅構内の待合室に「さんてつジオラマカフェ」が出来たというので見に行くことに。
でも営業時間が書いてなかったので「まぁ、待合室で喫茶店なら9時かそこらでやってるだろう。それに愛知の喫茶店は朝7時からやってるもんやし(笑)」と9時前に釜石駅に着いてみたら。
「営業時間 11:00 〜 18:00」
「えぇ〜!!11時からかい!しもた。ホントは南リアス線訪問を午前中で切り上げて石巻方面にも行きたかったのに出来ひんがなっ!!」
2時間もの時間が空いてしまったので先に釜石駅から1時間もあれば往復の出来る吉浜駅と唐丹駅、平田駅を先に見に行く事に。
釜石駅周辺は津波と大地震により、かなりの被害を受けました。遊覧船「はまゆり」の発着場に来たんですがこんな状況です・・・。幹線道路はほぼ通れるようになってます。
釜石駅から平田駅に向かう三陸鉄道南リアス線の4連大鉄橋も地震で橋脚に大きなヒビが入ってて、鉄橋の真下まで津波が押し寄せたそうです。
平田駅(へいたえき)は残念ながら入ることが出来ず、その隣の唐丹駅へ。唐丹駅は海から近いこともあり、津波が襲い掛かりました。駅の向こう側に集落があるのですけど
その集落も津波に飲まれてしまったそうです。その爪跡は道床のバラストが流され、レールが浮いてしまってたり、電柱が山側に傾いたままになってたり、
駅前には公衆トイレの無残な姿と、津波で流されたけど新しい店舗を建てて経営するコンビニで少し買い物。地元の方など多くの人が立ち寄られていました。
唐丹駅から吉浜駅に向かう途中に「鍬台(くわだい)トンネル」があります。上の左の画像の奥が鍬台トンネルの釜石方面の出口です。手前の橋脚は津波により流されてしまっています。
実は地震発生時刻。釜石方面に向かっていた列車がこの鍬台トンネルの中を走っていたのです。でも列車は幸いにもトンネルの真ん中あたりで停車。
津波の被害を受ける事はなかったのです。去年、久慈を訪れた時に久慈駅駅長橋上様からもこの話は伺ってたのですが、まさか出口をすぐ出た場所がこんな風とは予想外でした。
幸運にも津波を免れた36形105号。
南リアス線の車両で唯一、エンジンをかけて動かせる車両です。南リアス線にいた他の3両の車両は津波で床下機器が浸水。走行不能に陥ちました・・・。
部分復旧前の北リアス線で普代駅に止まっていた208号と同じで前後のレールが流されてしまったためにこの子も車庫に帰ることができません。
でも三陸鉄道の社員さんが定期的にエンジンをかけて、いつでも動けるように整備されてるそうです。時間は10時を廻ったくらい。
釜石に戻る途中にある釜石大観音様を拝みにいける時間もありそうなので寄り道をすることに。
11時半。釜石大観音様を参拝して再び釜石駅に戻ってきました。釜石ジオラマカフェもちゃんと営業されていました。
先日に発表された「鉄道ダンシ」の二人がお出迎えです(笑)お店の方としばらくお話してきました。このお店自体はNPO団体の方が名乗り出て、構内での営業を委託されてるとのこと。
しかも食券方式のお店なのですが、その券売機は南リアス線の券売機です。なので食券ではなく、きっぷがでてきます。なに頼んだのかわかりゃしない(笑)
現在の釜石駅は嘱託駅になってしまってるため三陸鉄道の社員さんやアテンダントさんは居てませんでした。あとはグッズや入場券を買い込んで盛駅を目指します。
釜石から約1時間ほどの道のり。南三陸道路のおかげで早く移動できます(笑)
今回も大きなミッションがあります。
それは三陸鉄道さんに応援イラスト色紙を届けてくること。前回同様に後藤彩花さんにお願いをして、後藤さんからイラスト色紙を夏コミ会場で預かってきました。
しかも後藤さんから「メッセージ書けるトコ作っておいたんで、ぜひお願いします!!」というので私もメッセージを書くという共同作業で仕上がる形になりました(笑)
盛駅に着くと車両の無料開放が行われていて、中にはアテンダントさんが二人お見えになりました。やはり話題なるのは震災の話(苦笑)
今日お見えになったアテンダントさん達は家も流されることなく無事だったとの事。しかしここに止まってる3両の車両たちは津波を被って動けない状態です。
ちなみに海から2kmくらい離れたこの駅にも1mの津波がやってきて、街から流れてきたガレキをも駅まで押し寄せてきたそうです。
南リアス線も復旧工事がどんどん始まってるそうで隣の陸前赤崎駅は駅ごと津波に流されてしまったけど新しい駅舎の建設準備が始まってるとのこと。
それとお渡ししたイラストはここでも紹介されました。今は額に入れて駅で大切に飾られているそうです。
この駅でもグッズが売られているのでこっちでもお買い物(笑)思い出ノートにも一筆残してきました。
アテンダントさんたちにイラストや写真を託して、話をしていた陸前赤崎駅へ行ってみることに。
盛駅から陸前赤崎駅に向かう途中にはセメント会社や大きな港が多くあります。でも津波の被害を大きく受けていて半分廃墟のような状態・・・。
陸前赤崎駅に着くと隣接した小学校は津波により大きく破壊されて立ち入り禁止に・・・。そして駅も軌道の土台だけが残ってただけで駅は跡形もありませんでした。
陸前赤崎駅を後にして小石浜駅には行っておきたいかなと思い、山道とリアス式海岸沿いを疾走し、「恋し浜(小石浜)駅」へ。
恋し浜駅は平田駅と同じ高台にある為に津波被害もなく無事でしたけど周辺は地震被害が多かった地区です。
甫嶺(ほれい)駅や綾里(りょうり)駅の周辺は津波を受けて流されてしまいましたが・・・。
三陸駅に立ち寄って、釜石駅や盛駅で売ってなかった「三陸鉄道龍泉洞の水」を買うていた時に売店のおばちゃんが話しかけてくれたので話を聞いてみたら。
「あの目の前の小学校は津波で完全に壊れちゃってるでしょ?でも、子供たちは全員無事だったんだよ。」って教えてくれました。
あの震災が起きる5日くらい前にも震度5ほどの地震があったんです。その時、子供や先生達は真っ先にこの三陸駅まで避難してきたそうです。
ちなみに三陸駅は海から約800m。そして海抜15mほどの高台。その震災前の地震では津波警報も出たけど、一旦は駅まで避難し警報も消えて、またすぐに帰って行ったそうです。
でも震災当日。同じように地震直後にまた三陸駅まで全児童が避難をしてきたんだけど、大津波警報が出た為にさらに山奥まで避難誘導を行ったら。
・・・三陸駅の目前まで津波が届いたとの事・・・。さっきも書いたように、ここは海抜15mはある高台です。地域によって被害の大小は様々ありますが、
地域としてちゃんと避難誘導と指示が完全に生かされた例でありました。なので建物の倒壊はあったけど死者が出なかったそうです。
ちゃんと津波の恐怖が世代を超えて伝承されてたから助かったんだよって教えてくれました。
・・・・って結局、三陸鉄道南リアス線全駅訪問しちゃったよ!!(笑)来年の4月に南リアス線の一部区間が復旧し運転再開するそうなのでまた列車で訪問したいです。
三陸駅を後にして、車で仙台を目指し出発。途中、大きな被害を受けた陸前高田市内を通り、一関を経由して宮城・仙台市内に戻ったのが19時すぎ。
今日は仙台駅前のホテルで泊まり、明日は朝から名古屋に戻る為に18きっぷを使って鈍行電車を乗り継いで戻ります。今日は元禄寿司さんで晩御飯!明日へ続く!!
8月15日水曜日。仙台駅。
仙台→郡山→黒磯→宇都宮→戸塚→熱海→静岡→浜松→豊橋→名古屋。東北本線、埼京線、湘南新宿ライン、東海道本線を乗り継いで、ずっと乗りっぱなしです(笑)
朝7時に仙台駅を出発して名古屋に着いたのは22時前。熱海駅で列車待ちをしてたら、伊豆急「夏色キセキ列車」が居たよ。
編成全体を撮りたかったけど常にとなりに列車が来るので結局撮れず仕舞・・・。
5日間の大きないイベントを挟んでの大移動だったけど無事に予定通りに廻れて良かったです。
しかし。旅行記を作ってる最中、陸前赤崎駅を打つたびに赤座あかりが頭を過ぎって仕方なかった(苦笑)アッカリーンなんてボクは言わないよ??
戻る