あ、憑かれてる。


うさこ


黒澤明の「デルス・ウザーラ」(1975)で、
野営する探検隊の一行が画面のやや奥に、
そして主人公デルスとアルセーニエフの2人がやや手前のほうに、
同じフレームに収まっているシーンがあるのですが、(分かりにくい説明ですね)
そんな「縦の構図」で描きたかったのでしょう。・・・うまくいっていませんが。
1950年ごろに、この原作を日本を舞台に翻案し、三船敏郎主演で映画化する企画があったらしいのですが、
実現して欲しかったなあ。
黒澤作品で私が一番愛してやまないのは、「白痴」(1951)
一時期、友人に、森雅之演ずる主人公亀田欽司の物真似で、「原節子の那須妙子に
自分が銃殺されそうになった経験を語る場面」を演じて見せて、嫌がられていました。
それくらい好き。
この映画で一番好きなシーンは、赤間伝吉(三船敏郎)の家の仏間で
赤間と亀田がの赤間の母からお供えの菓子を貰うところ。
重い映画の中で、唯一にっこりできる場面です。