角川スニーカー文庫 全3巻
おおまかなお話 |
スリのマユリはある日、貴族の子息であるサイの金入れをすりとろうとする。ところがその金入れに入っていたのは蝙蝠であるピロちゃんだった。 「日当を払う」という甘い言葉にのせられて成り行き上彼の同行者となることになったマユリだが、なんとサイは追っ手に命を狙われていたのである。しかも差し向けているのは彼の実の父だというものだから…… サイに愛され(笑)てしまったマユリの身に、行く先々でアクシデントがふりかかる。前途多難な二人と一匹の旅の果てには? |
りあるの超個人的感想文 |
テーマはずばり「愛」。これしかないでしょう。 とにかくサイの「押して押して押しまくる愛情表現」が良いです(笑) そんなサイなのですけれど、彼も単なるお気楽貴族ではありません。キレ者と評判の……なのです。裏の事情も表のことも知っている彼の姿にはどきっとするものがあります。 あと忘れちゃいけないのはトライム。そう、彼を忘れたら「虚しい……」を連呼されてしまう(笑) 前半は旅の途中で起きたエピソードを短編っぽくまとめた感じになっています。後半は……怒涛の展開ですね。 とにかく、いろんな形の愛が詰められたお話です。個人的にはラストのマユリ&サイ、トライム&エスメラルダが好き♪ |