「そういえば……今日はトラップの誕生日でしたねえ。クレイ、プレゼントは買いました?」 キットンに訊かれて、おれは剣を磨く手を止めた。 「いや……まだだけど……」 あいつにプレゼントをやる、なんてなんだか照れくさい気もする。できればあんまりそうとは気付かれないようなものがいいよな。それか、パーティ全員でプレゼントするとか。 ちょっとだけ考えて。いい案が思い浮かんだ。
「なあ、クレイ」
パステルを探しに出て行ったトラップを見送ると、キットンがおれに笑いかけた。 おれたちの考えたプレゼント。それは「パステルをひとりで探しに行く権利」だった。 「でもまあ、パステルが迷うたびに探しに行くのはトラップですからねえ。どこまでプレゼントになるのかは疑問ですが」 付き合いが長いから、トラップが誰を見てるのかなんて簡単に分かってしまった。 ……初夏の風も、味方してくれるに違いない。
「おや、思った以上にうまくいったみたいですねえ」 「ハッピーバースディ、トラップ」 〜END〜 |
無理ありすぎ。 というわけで、こじつけとも言えるような舞台裏でございます;;(爆) もちろん、この舞台裏も公式ページに投稿させていただいたものです。実は本編より、こっちの方のウケのが良かったり……。 お話としてはかなりショートなストーリーになってしまってますが、わたしの好きなイメージのクレイを埋め込むことができて結構満足。これ、ひょっとしたらキットン視点で書いても面白かったかもしれませんね。うちのトラップとパステルは、こんな感じでかなり皆に支えられてます(笑) |