富士見ファンタジア文庫 1〜6巻
おおまかなお話 |
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主人公・カシムは大魔法使いメルヴィの弟子。しかし魔法を教わったことはない。ていのいい家政夫がわりに使われている。 カシムの師匠であるメルヴィは、顔は良いものの性格に難がある。そのために仕事は失敗続き。力はあるものの悪名高き魔法使いなのだ。 仕事が来なければ金はない。カシムはメルヴィに仕事を受けてもらおうと日夜頑張っているのだが…… |
りあるの超個人的感想文 |
メルヴィ&カシムは1巻ごとにひとつのお話が完結する形をとっていますから、基本的にはどれから読んでも大丈夫なのではないでしょうか。わたしは3巻から読みましたし。 とはいっても、緩やかな続き方をしていますから、より深く読み込むにはきちんと順番に読んでいくことをオススメしたいと思います。 話的にはわりとコメディタッチですけれど、なめてかかると痛い目にあいます。 カシムに感情移入していたわたしは幾度となくメルヴィにガツンと殴られるような衝撃を受けました。 このお話は「カシムくんの成長」っていうのがひとつのテーマになっています。 最初は師匠であるメルヴィの考え方を理解できなかったりするのですけれどだんだんと分かってくるんですよね。彼が何を思って辛い選択をしているのかっていうことを。 特に、ファンタジー世界ではお決まりの「魔法」の形について。 魔法使いって何でも出来るイメージがありますよね。もちろん、カシムもそういうイメージを抱いているわけです。 でもそうじゃない。誰よりも強い力を持つメルヴィだからこそ、その力にもどかしさを感じたことは一度や二度ではないのです。 メルヴィは冷たい一面を見せることもありますけれど、それは何より相手のことを思ってなんですよね。 それに気付いたとき、カシムの中でも何かが変わって行くんです。 この二人のコンビがなかなかに好きです(^^) そのほかにも魅力的なキャラクターはたくさんです。 5巻辺りから怪しげな影がちらほらと見え始めました。 |