99年9月の徒然草紙


「徒然草紙」1999年9月版です。更新回数は少なかったですけど。

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1999/09/27

高千穂 遥(←ホントは旧字体)の代表作といって思い出されるのは「クラッシャジョウ」とか
「ダーティペア」。最近ではカンフーじみたものもあるみたいだけれども、さすがにこれはまだ未読。
今で言う「ライトノベル」にはまったのも思えば「クラッシャージョウ」が最初のような気がする。
それまではアシモフだのクラークだの海外もの(の簡易翻訳版)ばかり読んでいたのだから。

一度は完結した「ダーティペア」が復活!ということでついたタイトルが「ダーティペアFLASH」。
今回はその第3巻「天使の悪戯
設定に大きく手を入れているせいで似て否なるものになっているが、それでも似た部分てのはあって
例えば「ダーティペア」にネーミングの由来。
さすがにこれは大きく違ってはいない。
あるいは主人公たちに特殊な能力がある部分もか。能力そのものは変わっているけど。

おそらく、一番変わったのはその文体。作者が地の文でしゃしゃり出てくるわ登場人物がそれにツッコミいれるわ
好き放題やってる。
それが以前のシリーズと一番違う所で、それを考えてみると作者がわざとやってるとも 見れる。
いや、おそらくわざとやってるんだろう。

じつの所、他人称(と、私は呼んでいる。小説によくある神様視点の文体)の小説で
「視点者」(=他人称の小説で地の文を書いている「そのシーンの視点となる者」)本人が
しゃしゃりでてくるのは嫌いなんだけれども。
さすが、といっておこうか。


1999/09/22

怒涛のごとく発刊されるこの時期。そんな中の一冊がこれ。
富士見ファンタジア文庫の新刊 榊 一郎著「スクラップド・プリンセス3 異端者達に捧ぐ鎮魂歌

昨今の社会情勢を省みるとすっげー危ない宗教ネタ。
一応、後書きには小説の登場人物の述べた宗教感と作者のそれとは別ものだ、というふうに書かれているけれども。
とはいえ、同意できる部分もあったりして(苦笑)

ふと気がつくと話の大元は全然進んでいない。
長く読みたい気もするけれども、話の核心も早いとこ知りたい、と思うのは、やはり わがままなんだろうか。
ま、あんまり長く続くのも負担になってヤダナ、とゆーのも、もちろんあるけど。


1999/09/18

少々前に読み終わった本なんだけれども。
某SFに発狂しそうになり(苦笑)逃げたのがコレ。 電撃文庫の「呪痕の美姫 アナベル・クレセントムーン
作者はハヤカワで昔読んだ記憶のある「能なしワニ」を書いたヒト。中井紀夫。
でも「能なしワニ」って話は忘れちまったな。

ジャンルは、一応はファンタジーになるんだろうか?魔法があり、剣で闘い、ドラゴンが出てくるし。
まぁ、最後のタネあかしは黙っていましょう。私自身は「をを!こーくるか?」とか思ったけど。

うん。わかりやすい(苦笑)。とぉってもわかりやすい。
イメージ優先で書かれた話らしく、イメージも浮かびやすい。

「ドラゴン退治に戦士一人と魔法使い2人?無謀な。」
とか思ってしまうのはTRPGゲーマーの悲しい性だろうか?ま、そこはそれ。小説だし。

発狂(っていうか、もーヤダ!状態)を防ぐための清涼剤がわりにしてしまいました(苦笑)


1999/09/17

某友人に「ハードじゃない」といいきられた小説、でも私にとっては十分に「ハードな」(難しい)「宇宙消失」読了。

一言でいえば

頭がウニになる〜(泣)

難易度高すぎ・・・・っていうか、言ってることほとんどわかんねー。
まぁ、「小説」としてはなんとかかんとか読みましたが・・・私しゃ科学論文読んでる わけじゃないんだけどなぁ・・・。
そも、この話の登場人物はみなして物理学の学位でも持っているのだろうか?
研究者がそゆ専門的な話をするのはいいけどさ、

元警官で現在探偵だけれども、わけありで研究機関の警備員をやっている人間が
専門用語をポンポン使って話をする


って、なんかまちがえてるような気がするんだけれどな・・・ひがんでるんだろうか?

サイバーな面が一部あって、話中「モッド」と呼ばれる機械で、精神状態を均一に保つ(長時間緊張を維持したりできる)
ギミックがあり、それで知識もいれてる、と考えれば納得もできるんだが・・・ンな描写、みっからないし。

話は途中で見えてきてその通りだったんだから、小説としてはアリガチな話なのか。
シュレーディンガーの不確定性理論がらみの話でした。・・・タブン。
詳しくは知らないんですけどね。不確定性理論って。

この本を手にした理由ってのは単純。「首都消失」(小松左京氏だったか?)にタイトルが似てたから
(選択理由なんてそんなもんさ)


1999/09/03

朝日ソノラマ刊、菊地 秀行の「D ダークロード 3
多くは語るまい。バンパイアハンターDのシリーズ最新刊である。
読者にはバレバレの主人公の正体も作中ではにおわすだけで明言していないのもあいかわらず。
もはや無敵と化した主人公なんだけれども、敵もどんどん無茶苦茶になってきてて、 苦戦や流血あたりまえになってきている。
っていうか、どんどんパワーゲーム化している。マンチキンな小説なのか、これわ。

驚くべき事がひとつ。
3巻で完結してる。あの伝説的な「上」「中」「下」「完結編」「完結編」・・・ とやたら長い話を書いた人とはおもえねぇ(苦笑)


1999/09/01

現在9/5・・・2日分まとめての更新だったりします。
富士見ファンタジア文庫刊、冴木 忍の「天高く、雲は流れ 6
このシリーズも随分と長いな・・・。

世の中に災いをもたらす某悪漢(っていう言い方もヘンだが)を追って旅をする主人公たち。
その先々に敵の陰謀によって悲劇が繰り返される。
・・・ぬぁ!?簡単に書くとこれだけかい!!
まぁ、登場人物たちの掛け合いや不幸度だとか、楽しめる所は多々あるけれども、よくよく
考えるとすっげー暗い話だな(苦笑)

冴木 忍という作家は、幾多の作品(ほぼ全てがライトノベルに分類されると思う)の
多くで「人間」について語っていると私観ながら思っている。
同じ富士見ファンタジアからの「リジィオ」にしてもそうだし、「カイルロッド」もそう。
まぁ、一番は「星の大地」だろうけれども。
「星の大地」については現在手元にないのでスペック不明。分かり次第、「お勧め」に組み入れる予定
ライトノベルらしからぬほどキツイ時もあるけれど、それも人間を描くためだと思える。
この作者の作品は一見の価値があるかも。


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