最近読みつづけているハードSFが、まぁ久しぶりなせいもあってなかなか読みすすまない。ようやく半分。
というわけでもないのだけれども、また浮気である。
「魔獣戦士 ルナ・ヴァルガー」の作者の秋津透による「放課後宇宙戦争3 銀河分け目の大戦争」である。
宇宙人たちの戦争に、巻き込まれた/自ら乗り込んだ/高校生達の話である。
第一巻と第二巻は圧倒的不利な戦力差を補うために姑息な手段を駆使して高校生達が戦争する話なのだが、
だんだん登場人物は増えるし規模はでかくなるし姑息な手段というのが出てこなくなりつつあって、少々さみしかったりする。
それよりなにより、タイトルに偽りアリ。出てくる学生ども、がっこに行ってりゃしない(一部除く)。
どこが「放課後宇宙戦争」じゃー!と叫びたくなる。
にしても、この人の文章は相変わらず読み難い。ルビの多用もほどほどに、といいたいのだが、
ある意味そのルビの多用がこの作家の売りでもあり味でもあるのだよなぁ。
先日の土日に読んだ本その2。「星界の紋章」の作者、森岡浩之の新作「月と炎の戦記」
この作者、比較的短編を多く書いているようで、本作が久しぶりの長編となったようだ。太古の日本を舞台としたファンタジー、である。
アマテラスが天の岩戸に閉じこもった話は有名だが、実はその間にアマテラスの弟であるツクヨミノミコトが短い冒険をした、という話。
いやー、さすがにアマテラスとスサノヲは出てこなかったが、ツクヨミを主人公としてイザナギ,イザナミ,ヒノカグツチと
大物が出そろった作品となった。
さて・・・これでタイトルの意味がわかっただろう。
とはいえ、私はあまり日本神話には詳しくないので、「女神転生」/「真・女神転生」というGame(コンシューマー及びテーブルRPG)を
やっていなかったらヒノカグツチ辺りは名前を知らなかったかもしれない。
いや、それでも知らない名前がいっぱい。まぁ、作者の創造かもしれないが。
(特にイザナギが「神」と崇める存在なんかは・・・どうなんでしょ?)
この土日で4冊くらいは読んだのですが、紹介は一日一冊づつ。
ライトノベルばかりなせいか、「今月の一品」にできやしない。
で、本日は「デルフィニア戦記」の作者である茅田砂胡の「スカーレット・ウィザード1」。
前作とは一転してSF風なんですが、あいもかわらず強力無比なヒロイン大活躍の話ですな。
科学的な考証はさておき、物語の勢いはある。基本的にロマンスものなのだけれどもそれを感じさせない。
(それは「デルフィニア戦記」でもそうだったが・・・アレはある意味特殊だったから)
1巻目ではさすがに反則技も・・・でたか・・・でたな(苦笑)。
あいかわらず「こんなこともあろうかと」のノリなんだな。いってみれば。
会話や独白の中で思わず笑いが出る、そんな所も変わってない。って一作二作で変わらないのが当然か。
ま、私的には楽しめたのでヨシとしよう。(笑い)
この作者、本のタイトルが決まる前に作品を呼ぶのに仮タイトルともいうべきものをつけていて、
それがいわば「裏タイトル」として後書きで一部作品については公表されている。
例えば今作だと「女王と海賊」。今回の場合はストレートだったんだけれども、「デルフィニア戦記」の頃は結構笑えるモノもあったので、
実のところ次回以降が楽しみ。
興味のある人は「デルフィニア戦記」の後書きを読んでみよう(苦笑)
スレイヤーズの新刊。長編の第14巻となる「スレイヤーズ14 セレンティアの憎悪」
おおう。スレイヤーズの長編らしからぬことに、強力な魔族が出てこんでわ。魔族もどきと下級の魔族が少々出た程度で。
しかも、第二部からの登場とはいえ、メイン級のキャラがとんでもないことになってるし。
何かを予感させる展開。別に「つづく」とかあるわけでもなく、1冊で物語は終わっているんだけれども・・・。
と思っていたら、スレイヤーズ長編、次巻で終わる、との事で。
ううむ。ついに長編が終わるか
昨日に引き続き本日も再読モノ。・・・ハードSF読んでいる最中なんだが(苦笑)
先日紹介した「棄てプリ」こと「スクラップドプリンセス」の作者榊一郎のデビュー作となる「ドラゴンズ・ウィル」。
その鱗は板金の鎧をも上回り、高速で飛ぶうえに炎を吐き、電撃を操る。気まぐれに人を喰らい、街を焼き尽くす邪悪の権化、ドラゴン。
そんなドラゴンに対し、無力な人々のほとんど唯一の希望といえるのが、50年あるいは100年に一度だけ現れる「破竜剣」とその剣に選ばれし
「英雄」。すなわちドラゴンスレイヤーのみ。
・・・・・・てな話も今は昔。人は剣のかわりに銃を手に。鎧を着るかわりに戦車に乗る。いかなドラゴンとて重火器で装備した軍隊の前には
地に倒れるしかない。といった現実の前にドラゴンは元々少なかった総数を激減させられ、今や絶滅の危機に瀕していた。
そんな時、伝説通りに「破竜剣」が現れ、ひとりの少年が選ばれる。
英雄であることを拒絶した少年になりかわり、少年の妹は剣を手にドラゴン退治へと森へ繰り出した。
そして、少女はドラゴンと邂逅する。
伝説通りに、炎と電撃を操る、ドラゴンの中でも最強の力をもった・・・平和主義者のドラゴンと。
久しぶりに読んだのですが・・・いいじゃん、これ。格上げすっかな。
ドラゴンや、破竜剣に選ばれた少年や、他にも幾人か、「運命」に対して抗おうとする姿が描かれており、うむ。こういうのに弱いんだ。私は。
本日の読書は再読モノ。某SFにふと思い起こされて手にとったもの。さすがに再読&ライト
なだけあって1時間少々で読破してしまった。
読んだのは「タイムリープ」の作者である高畑京一郎のデビュー作「クリス・クロス」
嗅覚と味覚がないことを除けば現実とそっくりなヴァーチャルシステムが開発され、そのシステムが
巨大ダンジョンRPGゲームとして一般公開された。256人が同時進行できるそのゲーム
の被験者となった主人公は製作者の陰謀に巻き込まれてとんでもない体験する。
「胡蝶の夢」という故事があるが、この話はそれを思い起こさせてくれる。
今見たモノが現実なのか、夢なのか。何を持って現実とし、何をもって夢とするのか。
今まさに体験していることは、夢ではないと誰がいいきれるのか。
テーマはいいんですけどね・・・どーにも設定のアラだとかそっちのほうばかり目についちゃって。
再読のせいか?
角川スニーカーが出る頃なので、ちょっと足を伸ばして新宿まで買い物。
結局まだ出回っていなかったけれども、かわりに入手したのが同じ角川のミニ文庫。
神坂一の「スレイヤーズでりしゃす4 るなてく・へすてばる」
この文庫シリーズの存在意義がいまいちよくわからなかったりするんだけれども、
「スレイヤーズ」なもんでついつい購入してしまった。・・・もしかして角川の販売戦略に見事にハマってるのか?
実のところ、「でりしゃす」シリーズはドラゴンマガジンで連載されたスレイヤーズの2ヶ月分(1話分)がまとめられたもの。
お値段は税別200円。あのちっちゃい、本棚においておいたら本棚と壁の隙間に落ちてなくなってしまいそうな奴。
どこぞの書店では「おつりで買える」というのを宣伝文句にしていたな。
一方スレイヤーズの短編集である「すぺしゃる」は話数にして3話分(連載6ヶ月分)+連載1ヶ月分程度の分量の書き下ろしからなっている。
で、おおよそ500円弱。
「でりしゃす」のこすとぱふぉーまんすの悪さがみてとれよう。・・・・おのれぇ、角川。
まにあの性か、これくたーの悲しさか、買ってしまったものは仕方ない。
ということで帰りの電車の中で読破させてもらいました。うん。面白かった。
面白かったけど・・・・はぁ。なーんものこらんわ・・・・(T_T)
(イヤ、分かってるんだよ。この結末わ。買う時から理解ってはいるんだけどね)
1週間ほど前に購入した神林長平の「戦闘妖精 雪風」読破。
今ごろだよ
神林長平の初期の作品のようで、戦闘シーンなどが単語の羅列でしかなくて、正直
読みやすいとはおもわなかったのだけれども。
異星人ジャムとの戦争でどんどん進化してゆく戦闘機(のAI)と戦闘機しか信じられなくて
ジャムとの戦いに没頭した男の話。といってもよいかとおもう。
あるいは戦闘機「雪風」に恋し、裏切られた男の話か。
戦争をするときに人間が必要か否か、という問いかけが全編にながれており、一読した限りでは「不要」という答えが返ってきている。
最終的には「雪風」は自分の機体とパイロットを「捨てて」新型の機体へ自分を(=AIを)転送しているところを見ると。
あるいは、機体を守るために人間では耐え切れないほどのGが発生する回避運動をしてみせるところを見る限りでは。
読み終わった後、少し切なくなってきたのはなぜなんだろうか?
先日購入した富士見ファンタジア文庫は2冊。一冊は16日に書いた「棄てプリ」の第二巻。
で、もう一冊は、というと「オーフェン」の短編集の第八巻なんですな。「魔術師オーフェン・無謀編8 それはいろいろまずいだろ?」
オーフェンはその魔法の設定が気に入ったので長編を読み始めたんですが・・・・
長編のヒロインの存在が読めば読むほどストレスを増やしていってくれて、精神衛生上読むのを止めたほうがよいのでは。
とも思っているのですが・・・惰性で読んでるようなもんだな。
とはいいつつも、短編集のほうはそのヒロインもいないし、かわりのヒロインは能無し
なんでOK。とかおもいつつ読んでたりします。
短編集は富士見書房刊行の月刊誌「ドラゴンマガジン」に連載されており、買う必要も少ないのだけれども、
書き下ろしが一遍あり、これが最大の楽しみだったりする。オーフェンの子供時代の話。
これが楽しみで読んでるようなもので・・・。
しかし、惰性で買う本の多いこと(^^;)
先日購入した富士見ファンタジア文庫のうちの一冊「スクラップドプリンセス2 赦されざる者達の騒動歌」読破。
公式略称「すてプリ」だそうで・・・なんなんだか。
これは富士見書房の月刊誌「ドラゴンマガジン」誌上で連載されているのを読んで、第一巻を読んで見たもの。
今回の文庫はその第二巻。
的中率が100%近い(100%ではない)「予言」によって「世界を滅ぼす存在」として抹殺を命じられつつも、逃げ延び、生き延びてしまった王女と、
彼女を妹として育った双子の姉弟が王女=妹を守るため「守護者」となって王室や教会を相手に逃亡する、という話が基本。
第一巻は誌上掲載された短編を最終章あたりにして主人公たちが旅立った経緯などが書かれており、いかにも最終章が「付け足し」てな
感じで笑えたんですが、さて、第二巻は、というと。
これが実は連載をまとめたものに近いもので、多少の加筆修正はあるものの、月刊誌で読んでる身としては飛ばしてもかまわない代物。
でも加筆修正というのが気になって購入してしまいました(^^;)・・・丸々一章分つけたしてやんの。
最初設定を見たときは「どーしよーもないじゃん、これ」とか思ったんですが、第二巻になって実は「世界」のほうが・・・
と、とりあえず正統派ライトノベルらしい展開になりそうでして。
若干「失われた旧世界の遺産」とかチープなものが出てきそうな気配もありますが、とりあえず続きをよんでみようかな、と(^^;)