ハヤカワ文庫刊行、藤崎 慎吾著「ハイドゥナン」
全４巻。こういう終わり方キライ。
タイトルはよくある理想郷のこと。作中ではニライカナイとの同一視が話題に出てた。
小難しい科学用語を並べてたてて沖縄沈没の理屈付けを一生懸命やってる話。
なんか安っぽい架空戦記で作者の思いついた超兵器のスペックが数ページに渡って書かれてる、
そんなイメージを受けた。あくまでイメージな。
分量がある分、その背景でのオカルト話も進めてはいたけど、所詮はオカルトだしなあ。
科学とオカルトのかみ合い具合がいいという人もいるだろうな。これわ。自分的にはＮＧであったが。
科学の要素が無駄に詳細で多いせいでオカルトとの乖離を感じただけなんだろうけど。
いやまあ、多分、いうこと聞かないと物理的に生活の邪魔をする
えっらい即物的で単なるガキにしか思えない神様とか、
最後に「死んで幸せになる」展開とか（しかも前述の神様のしかけ）、
そこら辺がダメなんだろうけど。
ハヤカワ文庫刊行、カリン・ロワチー著「戦いの子」
よくあるミリタリーＳＦと思ってたが、ちょっとハズレ。
成長物語、に近いのかな。
結構面白くで一気に読めたものでもある。
あまり深く考えずに読める所もあるので、ラノベに近いっちゃあ近いのかも。
アニメ化しやすそうだし。
徳間デュアル文庫刊行、古橋 秀之著「冬の巨人」
コメントに困る話だったなあ。
古い作品であるせいもあるだろうけど、何が言いたいのかイマイチわからん。
読解力なくなったのかなあ。
よく読む中にはテーマも何もなくて、頭の中からっぽにして読むものも多いのだけれども、
これは妙にテーマ性があって、でも何この結末？っていう展開で。
まあ、世界の根幹をなす部分の謎解きを一切していないのも原因のひとつなんだろうけどな。
ちょっと時間をおいて読み直したほうがいいかも。
ガガガ文庫刊行、虚淵 玄著「ブラック・ラグーン シェイターネ・バーディ」
コミックの小説版。コレモメディアミックスかね？
完全なオリジナル展開で・・・すんげ−わらっちった。
その上、物語が始まる前のロアナプラの情報もちょこっとだけ出てきて、
漫画のほうとリンクするんだろうな。
甲賀デスシャドー流３０段とかそれに付き合う張さんとかおもろすぎ。
電撃文庫刊行、時雨沢 恵一著「メグとセロン ３ ウレリックスの憂鬱」
らしくない。らしくないほど青春した話だー。
新境地？
っていうくらい、今までのヒロインが黒すぎ。
ここまで直球で２巻の続編だとはおもわなかった、というのが最初の感想。
話の展開もある意味わかりやすく、ただ、その経過で登場人物のオバカさ加減が
なんとも癒されるというか。らしくないなあ。
急展開しなきゃいいけど。
コバルト文庫刊行、樹川 さとみ著「グランドマスター！ のこされた神の郷」
楽園の魔女以来、何気に買い続けている作者。
色々と伏線も張りつつ消化しつつ、結構核心に近づいた感じ。
最後の温泉シーンはシリーズを代表する印象的なシーンではないかと。
おバカだけど。
電撃文庫刊行、渡瀬 草一郎著「輪環の魔導師 ３ 竜骨の迷宮と黒狼の姫」
わりと直球なファンタジー第三弾。主人公、決心する、の巻。
そしてメインヒロインの黒さが光る！(苦笑)
いやはや、やはりこの話もハーレムものだったか。
てな展開ではあるけど、何気に伏線が残っていてさてどうなるやら、で。
結構お気に入りだったりする。
竜骨はなんかあるよなー。パワーアップイベントとか。
ＭＦ文庫刊行、神野 オキナ著「疾走れ、撃て！」
この作者にしてこのカップリングは珍しいのでは。
まあ、男の方がドンカン、というのは相変わらずだけど。
あとがきとか見た限り、同じ作者のシックスボルトを思い出してしまって、アレのリトライ？とも思ったのだが。
内実はすんげーコメディより。
実際の軍隊を知らない、映画レベルの知識しかない自分でもオメー、軍隊ナメテルだろ？とか言いたくなるようなもの。
だが、ソレガイイ。(苦笑)
ハヤカワ文庫刊行、Ｊ・Ｐ・ホーガン著「揺籃の星 上・下」
久しぶりの翻訳もの。
地球はかつて土星の衛星だった。というトンデモ説を軸に展開するＳＦ・・・なんだが、
おもってた展開とは違っていきなり木星からその一部が分離して彗星との衝突の危機！という場面。
えーと。「ディープ・インパクト」？(苦笑)
まあ、なんだかんだ言って最後のほうは引き込まれるようにして読んでしまいましたがね。相変わらずうまい。
３部作の１作目ということで何がどうなるのかわかりませんが。
そもそも木星から彗星が生まれるってどういうこと？
なーんも解決しないまま、地球壊滅。
ある意味スゲー。