駆け込みのように4冊、まとめ書きだが。
朝日ソノラマ文庫刊行、笹本 祐一著「ARIEL 番外編 1 侵略会社の新戦艦」
番外編である。あとがきだけ読むと「何をいまさら」といいたくなるが、本編が終わった後の話なので
番外編でいいのだろう。
ある意味、未来を暗示する話というか、不安が残る展開というか、
・・・銀河大戦?(苦笑)
いまや入手不可能に近い同著者の「スターダスト・メモリー」の舞台がこの銀河でも
そんなにおかしくはないのかな、などと思いもしたな。
銀河帝国の話だったかどうか、もはや記憶の彼方なのだが。
富士見ファンタジア文庫刊行、神坂 一著「クロスカディア 6 星メグル地ノ訪問者タチ」
最終巻。すばらしい。最後の最後まで主人公が「力」もたなかったよ。
途中でなくした特定種族だけ効果がある武器もなくなったままだったし。
その点だけで自分としては十分な評価だよな。
途中でおおよそネタがみえたんだけど、ま、考えすぎな部分もあって、
半分あたり、半分ハズレ、というところか。
ラストシーンもいい感じで余韻を残し、想像する余地を残した、ベテランらしい終わり方というか。
続編はありえないが、放置されたキャラもいるので同じ舞台で別の物語、もいいのかも。
電撃文庫刊行、三雲 岳斗著「[ i.d.] V 滅びの王国」
一応、シリーズ完結。
元々3章からなるひとつの話の予定だったのが、3分冊になったそうで、
おかげで前2巻の登場人物多数。
気がつかなかったけれども、最後に前作に出たキャラがでたらしくて、
ネットの掲示板で指摘があって調べて初めて判明。たしかにありうるな。と。
この作者はこのくらいの話の規模のほうが安心して読める、というのはちと皮肉になるだろうか。
あまりでかい話にして風呂敷広げすぎるとたたまなくなるからな、この作者は。
結構気に入った話ではあるよ。なんだかんだいって。
電撃文庫刊行、中村 恵里加著「ソウル・アンダーテイカー」
「ダブル・ブリッド」でかなりグログロな話を書く作者の新作。
やや伏線が消えてないので、続編があるといわれればありそうだし、
とりあえずキレイな形で区切りがついているので終われるといえば終われる。
ある意味売れなかったら1巻で終われるように、としたのかどうか。
元々が連載されたものなので、比べてみるのも面白いかもしれんが。
内容はなかなか新鮮でよかったり。
ヒロインの口癖である「んあー」がね、なかなか色気もくそもなくていいかんじで(苦笑)
角川スニーカー文庫刊行、茅田 砂胡著「レディ・ガンナーと二人の皇子(中)」
いまだに二人目の皇子登場せず。
ちなみに上巻は2004年の3月にここで紹介。ほぼ1年前。いいかげんにせい。
気をつけないと話の内容わすれるからなぁ・・・
あと、へんなのが出てこないこと祈って。
あれかねぇ。女流作家で女性蔑視の世界を書くっていうのは、その世界観をヒロインの活躍とかで一部で覆す、ってのが目的かね。
一応、ターゲットになりそうなのはいるけど。
あ、でもそのターゲットはあれになっているのか・・・ううむ。
角川スニーカー文庫刊行、後藤 リウ著「イリーガル・テクニカ 2 賢者の条件」
ああ、いきなり2巻目にして一番楽しみだった部分がなくなってる。
いやまぁ、同じことしたらしたでワンパターンといってしまうんだろうけどな。
ああ、でもファンネルもどきも大気圏内では自分では戻ってこない=ロボットが回収して回ってる、というのは一発芸らしさを強調してていいな。
窮地で使って窮地は脱するものの、慌てて逃げ出すはめになって何本か足りない!というオチがつく展開がありそうだな。
MF文庫刊行、榊 一郎著「イコノクラスト! 2」
なんか、想像していたより巻数が多いんですが。
既にヒロイン確定し、主人公が精神崩壊してて、同じパターンになるような気もするですが。
どうやってつづくかなぁ。
読めば読むほどエヴァンゲリオンくさくなるのはなんとかしてほしいところ。
講談社ノベルズ刊行、 上遠野 浩平著「禁涙境事件 some tragedies of no-tear land」
殺竜事件から続く魔法のある世界での殺人事件の話。
今回は連作短編だったせいか、イマイチ感があったりした。
最後の大仕掛けもあ、そう、てなレベルで。
今のところ一連のシリーズでは紫骸城が一番かなぁ。
ま、ミステリーファンとか本格推理の好きな人から見ればどれも同じ、なんだろうけど。
ハヤカワ文庫刊行、菅 浩江著「五人姉妹」
短編集。やはり表題作が一番よかった。
少し金持ちのエゴが見え隠れして、かつ、貧乏人の姑息さも見えて中々に。
他の作品も大げさなアクションとか陰謀とかはないのだけれども、何かほっとさせる、
せつなくさせる、何かこう心に入るものがある。
ある種の感動、といってもいいのかもしれない。
涙を流すような、あるいは鳥肌を立てるような感動とはまったく違うけどな。
耳に気持ちいい組曲を聴いているような、そんな感じかね。
富士見ファンタジア文庫刊行、星野 亮著「ザ・サード Z 死すべき神々の荒野(下)」
主人公、誰だっけか。
というような話。サブキャラに焦点を置いた話ではあるので、これはこれで正解なのかもな。
とりあえず、なんでもありなせ世界なので、こういう敵もありかな、と。
そろそろクライマックスにむけて大きな事件でも起こして欲しいものだが。
確かいくつか伏線があったはずだし。
富士見ファンタジア文庫刊行、榊 一郎著「君の居た昨日、僕の見る明日 2 - FAKE HEART-」
第二段。ただ、1巻目の冒頭で後日譚があるので、おわりはわかっている、というか。
でもまぁ、ありがちな展開とはいえ、燃えるものはあったな。
しかし、いくら確かに有効手段とはいえ、このご時世にいいのだろうか>四季sの撃退方法
なんか月刊誌のほうでは新キャラもでているようで、もう少し見続けるかなぁ、と。
1月がぎりぎり1回更新で終了し、あとはさぼってたせいで妙なスパンの紹介にはなってるけれども。
今月もこの更新でおしまい、かなぁ。来週の土日も出勤だし。
電撃文庫刊行、秋山 瑞人著「ミナミノミナミノ」
ここまでロコツに大人の事情をだした作品もめずらしいなぁ。
なんか思うところでもあるんだろうか。
ともあれ、秋山なんで、簡単な話にはならんだろうが。
たまには正統派のらぶらぶ話も見てみたい気もしないでもないが。