2004年03月の徒然草紙


「徒然草紙」2004年03月版です。色々あって更新してませんが。
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2004/03/28

ハヤカワ文庫刊行、菅 浩江著「永遠の森 博物館惑星
この作者の作品を読むのも久しぶりな気がする。
地球と月の重力均衡点、ラグランジュポイントに作られた博物館の館員を主人公とした話。
連作短編集というやつだな。
お人よし故に様々な問題を抱え込み、相談を受けて遭遇する色々な事件。ま、博物館が舞台なので、それっぽいものが絡んでますが。
表題作の「永遠の森」なんかはガジェットも自分好みで、中々によかったのではないかと。
おしむらくは、最後の最後で主人公置いてけぼりで話が進み、終わったこと。
現実、確かにそゆこと多いけど、だからこそ、物語の中ではあまり見たくなかった、というか。
自分にヒーロー嗜好があったとはおもわなかったな。


2004/03/27

富士見ファンタジア文庫刊行、榊 一郎著「ストレイト・ジャケット 6 ラクエンのサダメ 〜THE MIRAGE〜
榊節があまり感じられなかったのは、読み手の感性がマヒしたのか、いつもと毛色が違ったのか。
ただ、物語はきちんと進んでいて、なにやら主人公の周りでうごめき始めてますが。
多分、成長してしまうのだろうな、と思いつつ、現に今回の話でも成長した風なことを匂わせてたし、
それでも主人公には厭世的で、刹那的で、怠惰な主人公であって欲しいと願うのは、やはりひにくれてるか。
今回、味のある魔族が出なかったのでイマイチだったのかも。


2004/03/21

電撃文庫刊行、時雨沢 恵一著「アリソン <上> ルトニを車窓から
サブタイトルはあれからきてるんだろうな、と思いながら読み始めて。
序章のいきなりに衝撃。それがすべてかもなぁ。
話は・・・どうなるんだろ。序章のあまりの衝撃に先が気になって気になって。
でもいいところでおわるし。次は5月という予告なんだが。
むー。うまい、というかなんというか。
そのくらい先を楽しみにさせるつくりの話ではあったな。っていうか序章が。


2004/03/20

電撃文庫刊行、鷹見 一幸著「ガンズ・ハート 2 硝煙の女神
奇しくも、同じ作者の本がならんだな。テーマ的には異なるものなので、OKと。
大体裏は見えてたし、興味は「新型銃」だったのだが、予想とは違った。
現代、というより近未来の銃を主体にするゲームをしてるかせいか、つい強力すぎる ものを考えてしまうなぁ、と。
マンチの悪いくせだよなぁ。
ま、この作者のありがちなテーマというかパターン。説教くさいところ満載であるが、
それはそれでよし、と。


2004/03/14

角川スニーカー文庫刊行、鷹見 一幸著「ネオクーロンB
ベイサイドの略でB。あとCと外伝で完結だそうで。
にしても、主人公、だれ?(苦笑)
てな感じの話でした。
あと、あれだな。イラストのせいだが、婦警のスカートはミニではない、と(苦笑)
この話そのものは連載されていたものなので、あまり手間はかかってないのかもしれんが、今月、この人、別の出版社から書き下ろしを出してる。
出版間隔も短いし、見習って欲しい作家さん多いよなぁ・・
質も決して悪いわけではない。ちと鼻につく部分がないわけではないが、そこはひとそれぞれだろうし。
結局、あまり重いテーマださんでもよかろうに、と自分的には思ってしまうわけなんだが。
重いテーマの小説も必要なわけで、じゃどのレーベルで出すのか、という問題もでてくるわけだな。
若者向けのこのレーベルでだして意味がある、とも思えるしなぁ・・・ううむ。


2004/03/13

角川スニーカー文庫刊行、茅田 砂胡著「レディ・ガンナーと二人の皇子(上)
まだ上巻なので、なんともいいがたいし、皇子も主なのは一人しかでてないしな。
いや、作者が何を書きたいのかいまいちよくわからなくて。
話が終わってないのでヘタなこともいえないけど。 ただ、そろそろこの作者の得意な主人公のスーパーヒロイン化がでてきたかな、と。
あんましものわかりがよくて「正義の塊」みたいな主人公てものどうかな、と。
主人公たるもの毒くらいないとなぁ。と思ってしまうのは最近、TRPGでも正義の味方をやってないせだろうか。
なにはともあれ、続編待ち。


2004/03/07

朝日ソノラマ文庫刊行、小川 一水著「ハイウィング・ストロール
なんだろ。少しデジャビュ。
とおもってたら、あれだ。TVアニメのラストエグザイル。あの世界だ。
小説で「空を飛ぶ」感覚を描くのは困難なのだろうけど、よくやってるとは思う。
思うが・・・残念なことに、読者であるこっちに「空を飛んだ」経験がないせいもあって
うまくいってるとは言いがたい。
何気にテーマ的なものがないわけではないし、実にご都合というか、それを逆手にとってはいるんだが、
あまり深く考えずに、空中戦を見るべし、というところか。
ラウトエグザイルよりこれこそアニメーションで動かせばおもしろいかもな。


2004/03/06

電撃文庫刊行、成田 良悟著「バッカーノ! 2001 The Children of Bottle
バッカーノ!のシリーズの中でも異色作。バカップルが出ないというだけで魅力半減か と思いもしたが。
っていうか、いつでるかいつ出るかと思ってたんだけどなぁ。
まぁ、「そんなのアリか?」と思えるような裏技的というか卑怯な、というか、面白い
もの見せてくれたのでよしとしよう、と。
この作者、こういうちょっとひねたネタの使い方するんだな、と再認識。
今、イチオシの一人か。


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