2002年12月の徒然草紙


「徒然草紙」2002年12月版です。
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2002/12/23

最近、ここにのせられないような本をゆっくりと読んでたりするので、少なめ。
高杉良だったりするんだけどね(金融腐食列島で有名かも)
朝日ソノラマ文庫刊行、 小川 一水著「強救戦艦メデユーシン[上]
航空戦艦や装甲車で戦場にのりつけ、負傷者を救出するナースのお話。
最初聞いたときは「をを、ドクワゴン」とかおもったんだけど、
読んだ時にはアホか、とまで思ってしまった。
連作中篇といってもよいのだろうけど、その設定があまりにあまり。
いや、おそらくはそれすらもテーマのひとつにしているのだろうけどね。
つまり、作者自身が確信犯的にこういう設定にしたのだろう、と。無論、話の中で矛盾点は出てるし
話のネタにもなっているが。
ぱっと読んだときのイメージはベトナム戦争。かなりヤバげではある。
主人公(ヒロイン)のナースが有能すぎるきらいはあるけど、なにげにたのしめたりした。
テーマ的にはかなりヘビーなんだけどね。
安易な決着はしてほしくはないのだけれども・・・
この小説的には苦しいかもしれないけど、戦争を終わらせることができるのは政治だ、と言い切ってくれるといいな。
(始めるのと続けるのも政治なんだけど、それは言ってるし)


2002/12/15

ライトノベルに非ず。
並行して読んでたもの。
角川ホラー文庫刊行、 梅原 克文著「カムナビ (上)(下)
ホラー文庫なんだけれども、SFより。
上下二巻とかなりのボリュームだが、一気に読むことができた。
ややヤバげな部分もあったけれども、古代日本の謎--邪馬台国と大和朝廷の謎など--がネタだけにある意味仕方ないのか。


2002/12/14

電撃文庫刊行、 佐藤 ケイ著「天国に涙はいらない 7 魔女爺合戦
これも続くねぇ。
とはいえ、登場人物のぶちまけるオタ擁護説が今回やや薄すで史実系の魔女狩りについてだったのがちょっと残念
パワーダウンしたのか、ネタきれか。
魔女っ娘だったのが原因かもしれんが。
まぁ、オタ話をネタにした確信犯的な小説というのも珍しいし、楽しめるからいいけどな。


2002/12/08

集英社コバルト文庫刊行、 前田 珠子著「破妖の剣 6鬱金の暁闇 2
そろそろマンネリ化か?見た目にもわかりやすい伏線の消化、というわけではないのだろうけど。
もっとも、最大の伏線が消化されていないので、まだまだ話は続く、といったところか。
あまりにも複雑になった話をすっきりさせるために「リセット」とかいうトンでもない手を使った作家もいたが、さて、さすがにそこまではヤらんだろう。
と、あわい期待を抱きつつ、何気に読み続けたり。


2002/12/07

角川スニーカー文庫刊行、長谷 敏司著「フリーダの世界 天になき星々の群れ
ライトノベルには珍しいものか。しかも萌え系少女が主人公のハードボイルド。
ハードボイルドになりきっているかどうかは読む人しだいだとは思うがね。
ハッピーエンドといいきれるかどうかは微妙なところなので、ハリウッド的なハッピーエンドが好きな人には
会わないかもしれないけど。
いかにも続きそうな終わり方ではあるんだけど、どうかねぇ・・・
萌えとハードボイルドはあわない、って所か。


2002/12/01

角川スニーカー文庫刊行、岩井 恭平著「消閑の挑戦者 パーフェクト・キング
なぞなぞライトノベル。
「悪役」の目的がイチイチな感がして。
世の中天才ばっかじゃねぇぞ、といいたいわけで。
一握りの天才=英雄ともいう=が世の中を動かす時代は過ぎたハズだし、そうでないと・・まぁ、色々と問題もあるだろうし。
実際どうかはしらんがね。
ネットの中の評価にもあったけど、主人公(ヒロイン)が既存の漫画の登場人物にかぶるのがもったいないといえばもったいか。
決してステレオタイプとは思えないタイプなので余計にそうおもうのかも。


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