2001年12月の徒然草紙


「徒然草紙」2001年12月版です。
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2001/12/09

電撃文庫刊行、甲田 学人著「Missing 2 呪いの物語
前作は「神隠し」で今作が「呪い」と少しだけパワーアップ。
「呪い」の法則性がある、とした点が面白い、とおもったのだが、前作を引いてるせいか、
「デルフィニア戦記」並みの御都合主義があったりして、少し引いてしまった。
あと、主人公たちとは少し離れたところにいたはずの神秘的なキャラクターが積極的に主人公たちに絡んできて、
自分的にはそこが神秘性を失わせてしまって残念だったというか。
どうせ高い位置から「全てを知ってるけど話さない」「タイミングを計ってボロボロを話してくれる」
ある意味イヤミなキャラなのだから、そのまま超然としておいてほしかったな、と。
まあ、この作品の場合、「彼ら」の存在がすべてをぶちこわしにしているので、あまり出てほしくない、
というのもあるのだろうけど。
3作目も予定されているらしいし、なにやらさらにサブタイトルはグレードアップするらしい。
とはいえ、読むかどうかは、実の所ビミョーだったり。


2001/12/08

月日のたつのはあっという間で。
最近、忙しいせいか、本を読んでもこれをかけなかったりする。
といいつつも、少しずつでも書いて置こうか、ということで久しぶりの更新。
電撃文庫刊行、三雲 岳斗著「レベリオン 炎を背負う子供たち
この人も多作な人。それ以上に早い。他の出版社からの刊行もあることを考えると月2冊分くらいの書き下ろしをしてるのでは。

で、バオーもどきというか、流出ウィルスのせいで特殊能力を得た主人公たちの話。
第二段階ではなくで、原種がでてきおった。
同時にきな臭さも増大。
話そのものは起承転結の承がおわり、転にはいったところか。
けっして悪いとは思わないし、傑作とまではいかないのだろうけど、普通のライトノベルのはずだったのだが。
今回、なんか、こう、釈然としない。
どうも作者が意図的に主人公の周囲を削っていくような、そんな意図が見え隠れするのが気に食わないのだろうか。
気のせいかもしれんけどね。
この人、あまり多作にせずに、ひとつの作品にもう少し注力すればよいのではなかろうか、
とまでおもってしまう。
同時期にでた「ワイヤレスハートチャイルド」もイマイチの出来だったし。

なんにせよ、次巻で大きな「転」がくるはずで、そこでだめだったら・・・


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