2001年11月の徒然草紙


「徒然草紙」2001年11月版です。
徒然なる本棚(過去ログ) 今月の徒然草紙に戻る TopPageに戻る

2001/11/25

富士見ファンタジア文庫刊行、神坂 一著「クロスカディア@月メグル地ノ来訪者タチ

長編スレイヤーズを終えた神坂 一が富士見ファンタジアで出す長編シリーズの第二弾。
異世界もの。
神坂節というか、読んですぐわかるギャグの特徴というのはでてた。
食傷と見るか、個性と見るかは人それぞれというのとで。

長編の第一巻ということか、長いシリーズの序章という感じか。謎もまだまだだし、これからこれから。


2001/11/24

徳間デュアル文庫刊行、三雲 岳斗著「ワイヤレスハートチャイルド

しれっと「ロボット」を日常生活の中に出してきたり、バックグラウンドとなる世界が現実とは異なることを示してはいるけれども、
描写そのものは現代でよくわからなかったりも。
著者は徳間ではM.G.Hとか書いてて、SFというか科学ミステリっぽいものを書いてる人で、
それではこれがミステリかといわれると、絶対違うよな、などとおもったりも。
正直、なにが書きたいのかよくわからなかった。
他人の恐怖、とか自分のことを知らないうちに他人が知ってることの恐怖、あるいは他社理解
そいった言葉が作中のそこかしこに出てはきているけれども、それをテーマにするには掘り下げがたりないような。
っていうか、ロボット出した時点でそのテーマを出すには力不足になるんではなかろうか。
ま、偏見か。


2001/11/15

電撃文庫刊行、水野 良著「スターシップ・オペレーターズA

萌え小説?
たぶん、そういうのが一番正しい気もするけれども。
なんにしろ、登場人物が多くてなにが何やら的なところもあったりして。
作中にもあったけれども、「敵と戦う」ことを評価するのではなく、「敵と戦いつづける体制を整えた」ことを評価できる作品。
アイデア勝ちというか。
まぁ、そこに作中での裏もありそうで。

戦闘シーンは蛇足のようなもので、それにいたる経過、が重要視してかかれているのだろう。
おかげで戦闘シーンが退屈。っていうか、ないときもしばしば。
同じようなコンセプトの「フィールド・オブ・スターライト」(1巻限定)のような緊張感もないし。
やはりキャラクターに「萌える」のが正当な読み方なのだろうか。(苦笑)


2001/11/13

電撃文庫刊行、秋山 瑞人著「イリヤの空 UFOの夏 その2

なんかこう正当派のジュブナイル、という感じで。
とはいいつつも、作中の世情の悪化にともない、悲劇的な匂いもしてきて、目が離せない。
何しろ秋山氏。登場人物に容赦ないことしてくれるし。

「最終兵器彼女」というコミックがあるのだけれども、それになんとなく似ていないでもない。
コミックは途中で読むのを止めてしまったので、どうなっているかはわからないけれども。
まぁ、隔月刊誌の連載をまとめたもので、その連載もまだ終わっていないようなので、まだまだこれから、というところか。
次巻が「起承転結」の「転」になるか、あるいは「承」の派生になるか。
実際のところ、連載を読んでいるので買う必要がないといえばないのだろうけど、
微妙な違いがあったりするのであなどれなかったりも。

とりあえず「浅羽の好きにして」はヒットかな、と(苦笑)


2001/11/08

一応奥付けでは11月1日に発行になっている本。実売は10月中旬くらいか
角川ビーン文庫刊行、樹川 さとみ著「死神見習い修行中!

著者の代表作のひとつである「楽園の魔女たち」とコンセプトが似ている作品。
「楽園」もコメディといいつつ、シリアスな部分も盛り込んでいる同様、この作品もコメディ仕立てではあるが、シリアス部分もある。
ややシリアス強めだろうか。
説明不足の感があって、やや謎のときかたがあっさりしているな、だとかバレバレじゃん、という部分はあるけれども、
エンターティメントとして読む分には問題はなさそうではある。

借金のカタに死神に売られた少年が、同僚の少女とケンカしながら不思議な師匠のもとで死神修行を始める、
というのがおおざっぱなあらすじ。

わかんないのが角川。
また新しいレーベルだして、どういうつもりなんだろうか。これ以外読めそうなのがないんだよなぁ。
自分としては、よっぽどスーパーファンタジーのレーベルのほうを続けて欲しかったのだが。そんなに採算悪かったのだろうか


徒然なる本棚(過去ログ)