2001年09月の徒然草紙


「徒然草紙」2001年09月版です。
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2001/09/29

朝日ソノラマ文庫刊行、日野 鏡子著「ブルー・ポイント
ちょいと読み慣れている人ならすぐにオチはわかろう。
謎の世界にきた青年がその世界から抜け出すために色々やる話。
その世界の謎が背景になって青年の心情がコアとなっている物語。
厳密な意味でのSFとは言いがたい。とはいえ、だとしたら何のジャンルかと聞かれると答えにつまったり。

あまりにも観念的過ぎていつブルーポイントを集めたのかどうしてもわからなかったり
あるいは結局なんだったのはわかんなかったりとか。
やはり読解力は落ちる一方のようだな。たまにはSF以外も読まなくては。

読後は少し物悲しくなったり、感動というレベルではないが結局救われてないジャン。という
思いのほうがつよかったり。
自分的には、間違いなく、ハリウッド的ハッピーエンドのほうが好みだし、その為に
ご都合主義になってもOKなのだが。
さすがにそういうわけにもいかないか。
ひどく一般受けしなさそうな物語ではあったが。
さて、世間の評価やいかに!?


2001/09/28

ちょいと遡及して。 富士見ミステリー文庫刊行、吉村 夜著「真・女神転生 廃虚の中のジン
なんでミステリー文庫なんだろ?という根本的な疑問があったりして。
同名タイトルSFCゲームの一種のノベライズ。とはいえ、話の筋はゲーム本編とは別で、
本編の主人公やロウヒーロー、カオスヒーローといった懐かしい面々は噂話で出てくる程度。
大崩壊後の東京。オザワの支配する新宿近く。
かつて政府の特務機関にいたという老人に命を救われた少年少女たちが成長し、悪魔使いとなって
同じような境遇の孤児たちをあつめ、彼らにとっての「理想境」をつくり、それを守るといった話。
物語そのものよりも、なつかしさのほうが勝っていたり。
上記の固有名詞もそうだし、スガモプリゾンとかカテドラルとか。
詳細な内容はわすれていると思ったのだけれども、読んでいると思い出されてきた。
最近のコンシューマーに移植されたと聞いているので、その筋から出版されたんだろうか。

悪魔を召喚するためのコンピューターが4つくらい並べて出てきた時、「ああ、爆発する」と思ったのは
テーブル版のほうを意識してたせいで。


2001/09/23

ファミ通文庫刊行、嬉野 秋彦平著「アストロノミコン 3 エタニティグリーン
基本的にはありがちな話。
っていうのはなんか日本語間違えてるな(苦笑)
いわゆる登場人物の設定にいわれてみれば確かにありうる話だ。と納得する部分は あるものの、
物語の中でつかわれているかというとそんなこともなく。
なんとなくではあるが、スケールの小さい話ではあった。
複数の銀河にまで人類の手が広がっているにも関わらず、戦争のせいで、というお題目 で
他の銀河がからむことはなく、ひとつの銀河の中で話は終始しているし、「敵」となる べき大ボスがいまいち。
「敵」の手下のほうがよっぽど味をだしてたような気もする。

美味しい設定はあると思うし、それがもっと使えれば面白いものができるかもしれない。
一応、この話はここで完結らしいが、もっていきようでは壮大な話ができるかも。
いや、作者の力量が足りるかどうかはしらんけどね。


2001/09/22

電撃文庫刊行、伊都 工平著「第61魔法分隊
作者曰く、ファンタジーにした警察小説ということで。
いや、それよりなにより魔法の扱いが不明で。
詠唱時間が長くなればなるほど強力で、でも魔法使い同士の戦いだと長い詠唱のほうが有利、
というのが一度読んだだけでは意味不明で。
再読する必要があるか。
そもそもイマイチ感がぬぐえないというのもある。
詠唱をして魔力をため、「杖」を媒体にして「射撃」する、というアイデアはよいのかもしれんが、
それするくらいなら「弾」にして、弾数による制限をつけたり、
弾の強力さ故にバレルとなる「杖」が耐えられない、とかにすればいいのに。
とアイデアの方向性の趣味の違い、というか、なんというか。
好みの違いが浮き彫りになったりもした。

主人公のスタンスとか行動がイミイチよくわからなくて、なぜこんな行動を?
とタネばらしされた後からも疑問におもえたりして。
一応、続きもあるそうなのだけれども・・・・まぁ、気が向けば(苦笑)


2001/09/16

角川スニーカー文庫刊行、三雲 岳斗著「ランブルフィッシュ A 中間試験暴走編
どこが中間試験や。
と、つっこんでおいて、ちょっと見直した。
前作を読んだ時には単なるロボット格闘ものにしたほうがわかりやすいのでは、などと おもっていたが、
その実背後に何やら陰謀の影が。まぁ、よくある話なんだろうけどね。
いやこーゆーのに弱いみたいだな、私は。
ただでさえ多いキャラに意味ありげな過去を作ったりしてややこしくなっていることは 否めないし、さらにキャラがふえたりして、
はたして収集がつくのか不安要素ではあるが。

ロボット格闘の最後あたりで無茶なことをしでかしたりもしていたが、
一読の印象が「あ、無空波だ」というのはちょっといただけなかったかと。


2001/09/15

電撃文庫刊行、中村 恵里加著「ダブル・ブリッドY
読んだイメージがくもり空。オーフェンを読んだ後と似てるといえば似てる。
とはいえ、「オーフェン」程キライなキャラクターがいるわけではなく、まだこちらのほうがマシというかなんというか。
何気にすぷらったしてるのがびっくりといえばそう。

あくまでこの物語の主人公は非人類である「アヤカシ」なんだな、ということが
印象つけられた今回ではあった。
最後あたりでなにやらすごいことになっているので、実は目がはなせなくなってたりして。


2001/09/13

電撃文庫刊行、鷹見 一幸著「時空のクロスロード3 バースデイは永遠に
これは前の1と2もよんでから読まないと少し面白味が半減するかも。
一応、完結編ということで、前の作品の登場人物たちがチョイ役で顔出ししてる。
まぁ、話としては完結編らしく、事態そのものは一時凌ぎの解決でしかないのだけれども、
前作まであったような最後の別れは必須みたいなところを廃してる。
そのぶん主人公の設定が割りをくった部分はあるのだけれども。

あまり深く考えることなく、素直に読むのが吉かと。
最近のライトノベルの傾向なのか、あるいは実は昔からそうで、
自分が気が付いていなかっただけなのかもしれないが、この作品もかなりキャラ萌え状態を作り出している。
まぁ、狙ったようなあざとさを感じることもあるが、それは自分が斜に構えて読んでるせいではあろう。
あざとさとかは気にしない程度には読める感動系の物語ではあった。
っていうか、人によっては泣けるんでは?


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