2000年03月の徒然草紙


「徒然草紙」2000年03月版です。
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2000/03/26

思わず笑っちったよ。
富士見ファンタジア文庫刊行。星野 亮著「ザ・サード4天翔ける螺旋の乙女
前にも書いたかな。
今回の戦いはT−2000VS人外魔境少女(苦笑)
液体金属を切り倒したってのもすごいが、それよりなにより レーザーを切ったこと。
いくらなんでもアリ状態とはいえ、やりすぎだよなぁ

今回の話はそもそもなんだかファンタジーすぎてちょいとSFらしさが無くなっていたかなという感もあり。
ライトノベルにはかわらないし、半日で読めてしまうものなんだけれども。

話は本流となって世界の謎にもせまるようで、買いつづけるだろうな、という思いと共に
あまりだらだらと続けてほしくはないな、という思いもあったりする。
ほら、経済的にもキツイし、何より面白くなくなるのはね。


2000/03/23

意外な掘り出し物。
富士見ファンタジア文庫刊行。舞阪 洸著「火魅子伝3
どのくらい昔かわすれたが、同名タイトルのテレビアニメがあった。あれのいわば小説版
とはいえ、内容はまるっきり違っていて、舞台設定を同一にした別作品といってもよい。
派手なシーンばかりかと思いきや、こう言ってはなんだが意外にも地味なシーンにも中々力の入っている作品。
一旦は滅亡した王国を復興するために、各地で縁のある者たちが各々の思惑の中で立ち上がり、謀略をめぐらせる話になっていた。

異世界の古代日本(舞台が九洲という)らしくて、キャラ映えのための御都合主義的な部分もロコツに見えるし、
妙に露出度の高い数々の衣装も気にはなるが、「次を早く読みたい」と思ってしまった。
・・・もしかして「ひき」がうまいだけなのか?(苦笑)


2000/03/20

懐かしい本シリーズ4作目。
ハルキ文庫刊行の清水 義範著「宇宙史シリーズ4 絶滅星群の伝説
20年前の作品で、しかもジュブナイルで(ライトノベルっていうより、ジュブナイル、っていったほうがしっくりくる)
バイオパニックもの、というといいすぎか。
まぁ、懐かしい。って所だなぁ。
全シリーズを通して一族と思われる、同姓の人間がおり、つながりを感じさせてくれるが、これも懐かしかったりする。
舞台を同一にした別作品というのは自分的に初期〜中期にかけての新井素子の作品が気に入っており、
それに少なくない影響を受けているとは自覚していたが、こんな所にもあったとは。ちょっとビックリ。
確か、あと一巻。ついでに買うか(苦笑)


2000/03/12

普段だったらここにすら書かないような本なんだけど。
むかぁし、「後味の悪い本」という言葉を使った記憶がある。じつは、これがそう。
富士見ファンタジア文庫、新城 カズマ子著。「狗狼伝承 迷宮戦士・サガ

第一巻を読んだ時はすっげー後味わるかったのね。
で、今はどうかっていうと、それほどでもない。とはいえ、なんかミエミエでやっぱり読んだ後がイマイチ。
ンな本をなんで読んでいるのか、自分でも不思議だったりする。話の続きがきになるのだろうか。

何がミエミエかっていうと、表紙折り返しにあるあらすじに書いてあったりする。
「目の眩むほどの感動を描き出す・・・」

どうもこの本の「感動」のさせ方というのが鼻につく。
ここらはおそらくは感覚的なもの。どこがどうというわけではないのだけれども。
話の続きが気になるから読んでいるとは思うのだけれども、わたしゃ「物語」に関してはその質がどうあれ、
のべつまくなしだからなぁ・・・
続きがでたらきっと買うんだろうな(苦笑)


2000/03/11

入手困難だった新刊のきわみ。近場の6軒、会社帰りの3軒が全滅、少し遠回りして八重洲ブックセンターでようやく3冊だけみつけたシロモノ。
集英社コバルトノベル刊行、前田 珠子著。「破妖の剣外伝D 魂が、引きよせる

妖鬼や妖貴、妖主といった魔性のものが跋扈する世の中。
そんな世の中で魔性のものと闘える能力をもった者が集う場所、浮城。
この物語は浮城の住人であるヒロインと彼女に魅了された魔性のひとりが、手に手を とっての逃避行を行う物語である。
・・・いやまぁ、嘘ではないけどね。

この本はそういったヒロインの活躍ではなく、サブキャラの活躍を描いたもの。だから外伝。
そのくせ時間軸としては本編より進んでいる。ってゆーか、本編の続き。

結構、痛い話なんでだよね。読んでて。
少女小説のジャンルに分類されるせいか、ロマンス系の話が主軸には来ているけど、意外なところでスプラッタしてるし。
本編主人公がすさまじく不器用で世間知らずで、そこらが面白いといわれるむきもあろうが・・・。
なんだかんだで気に入っている話なんだけども、Museum入りしないのはそのせい。

外伝たる今回の話は脇役の人の話。手琴を奏でて魔性を虜にする能力をもった少女の話。
読んでてそういう感覚はないだろうけど、実はロマンス色強し。


2000/03/09

なんだか今月の新刊、特に上旬に出たものについて妙に入手困難。
この本はそうでもなかったけれども。
とはいえ、近場の本屋6軒中5軒、仕事場からの帰りの3軒全部になかったもの。
近場の本屋で唯一おいてあったのを記憶しており、買おうと思い立って行くと無かったりするんだな。ったく。
角川スニーカーの本で著者は霧島ケイ。「琥珀のティトラ 聖女さま、参る!

昔、戦乱の時代に美貌と美しき歌声と癒しの魔法とで民を癒し、平和を導いたとされる聖女の伝説のある世界。
再び戦乱の訪れた時代に聖女の再来として3人が選ばれ、従者として主人公の盗賊が選ばれた。

という出だしで始まるこの物語。
なによりも聖女たちの性格がいい。
商人たちのアイドルと化した高級娼婦と大陸中の傭兵を束ねる一族の娘、ひたすら後ろ向きな性格で、壁を友としている大陸最強の魔術師。
こんな連中がそろってまともな話になるわけがない。
ということで主人公の受難の旅が物語の大筋。 最後にはちょっとしたどんでん返しがあり、一気に読ませてくれた。
ってゆーか、ライトノベルで一気に読めなきゃどうすんだ、という意見が自分的にあったりするのでこれはこれであたりまえなんだけれども。

この作者の作品は2作目。昔読んだ本がこれまた似たようなパターンだったりする。
後書きからするとどうも作者のお得意らしい。

息抜きの一冊というところか。


2000/03/02

懐かしいタイトルである。
ある意味伝説と化したタイトルでもある。
朝日ソノラマ刊、菊地 秀行著「エイリアン蒼血魔城

エイリアンシリーズといえば記憶に残るのが[上]・[中]・[下]・[完結編1]・・・
のおきて破りのネーミング。ありゃ[完結編1]を本屋で見た瞬間に読むのをやめたな。

完全無欠に近いヒーローが活躍するジュブナイル、といえば正しいか。
完全無欠のはずなのになぜに危機にあう?というくらい相手もすごい。
とはいえ、この著者は「魔界都市」を舞台とした多々の物語でもっととんでもない化け物を出している。
どうしてもそれと比べて魅力落ちしているような気がしてならない。
凄腕のトレジャーハンターの高校生、という設定はいいとおもうんだけどね。
西新宿のせんべい屋とか魔界医師のほうがアクがあってよいと思うのが正直なところ。

まぁ、清水義範氏の宇宙史シリーズ同様に「懐かしい」の感覚で読んだのは、確か。


2000/03/01

タイトルに偽りアリな一歩間違えるとJAROに訴えられそうな本。
ファミ通文庫(アスキー)刊、秋津 透著の「放課後宇宙戦争4 喪われた秘宝を求めて
タイトルにもルビふってあったんだね。今回初めて気がついたよ(苦笑)

かろうじて、主人公が学校にいってるおかげで「放課後」の意味が通るものの、実際に動き回るときは学校を休んでいるせいで
タイトル嘘吐きまであと一歩だな、という状態が前の巻あたりから続いてるな。
秋津節は健在で読み難いことこの上ないが、まぁ、このへんは慣れだろう。
今巻、ついに続きものとなって1冊ではケリがつかなかった。このままずるずる長引かないことを願おう。
(なんだかんだでほどよい長さというものはあるだろう。と思っているし)

サブタイトルからはトレジャーハントだと思ったのだけれども、ちょっと意味合いが違っていて、
どちらかというとけったいな宇宙人のけったいな様子が描かれていた。
この際、主人公視点の話にするとまた趣が変わってよいのではなかろうか、と読む最中思ってしまった。
ノリが「無責任艦シリーズ」(植木等の映画でも可。吉岡平の著書でも可)に似ていると感じたのは気のせいか?


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