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音楽と音律について
音階歴史ギターViolinMIDI転調表

音律[音程]の歴史

純正音律とは、最もここち良く聞こえる自然音階(音律)のことです。
                              
ピタゴラス音律純正[自然]音律 中全音律快適音律作曲家と音律の年表

音楽は、楽しむだけのものでは、無いよううな気がします。
音楽の中で重要なものとして、「音程」と「リズム」があると思います。(他にも「音色」、「強さ」
もありますが、)この2つの「音程」と「リズム」のうち「音程」について歴史をたどってみたいと思います。

音律とは、「音階を構成するそれぞれの音程(音の間隔)関係を定める約束事」だと思ってください。

音階:高さの異なる音を選び出し、音高順に配列することにより、その音楽の構成音を表すもの。
音程:異なる音の高さにおける、その2音間の音の間隔[差]のことである。

たとえば、紀元前4000年頃までは、殆ど音程は、同音、オクターブ、5度、4度
くらいしか、確認されていなかったようです。その後、ピタゴラス、ラモス、アーロンらによって
歴史上の主要な音律が、考え出されました。

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ピタゴラス音律

紀元前500年ごろのギリシャの数学者:ピタゴラスにより、8度のオクターブ[2/1]の中間の音程
である5度[3/2]を基準にとり、5度づつ重ねて「G-D-A-E-B-F[F#を修正]」6つの音を定めました。
これをオクターブに納めて、合計「8つの全音階」を定めました。
それが「C-D-E-F-G-A-B-C1」です。

これが、世界で最初に考え出された音律「ピタゴラス音律」です。このピタゴラス音律には、
全音階(トノス=204セント[9/8])と、その中に全音階の半音階(リンマ=90セント[256/243])
があります。半音階は「E-F]、と[B-C]の2つだけです。残りの音階は、すべて全音階です。

ピタゴラス音律の3度音程[C-E]は、ディトノスとよばれあまりきれいな和音ではありませんでした。
6世紀以降から15世紀ごろまで、グレゴリオ聖歌には、盛んにこの音律が用いられていたようです。
ピタゴラス音律では、4度と5度の音程が純正音程となっていますので、多声音楽でも4度、と5度を
転調せずに使用すれば[もちろんオクターブの8度、1度もきれいに響く]、とくに問題なく使用できます。

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純正[自然]音律

11世紀ごろから、多声音楽が教会を中心に進展しつつありました。一つの旋律を4度、5度で重複し
一緒に歌う方法「オルガヌム」とうい名で呼ばれていた音楽が数多く考え出されました。
このころは、まだ8度、5度、4度による多声音楽がピタゴラス音律により用いられていましたが、
15世紀以降、多声音楽[和声]は、複雑化していき、3度や6度の和音が用いられるようになると
ピタゴラス音律では、音楽を調子外れに響かせてしまうという問題が発生していました。

1482年、バルトロメ・ラモスによって提案された音律は、3度、6度の音程もきれいに響く音律
であり、ルネサンス以降の音楽をしばらくの間、支えていく音律でありました。この純正律の理論は、
音律が、旋律の重要性とともに和声に深く関わっていく方向となり、音楽をより和声的なものに
対応した、形式に変化させていきました。さらに複雑化する多声[和声]音楽にとって、純正音律でも
不都合が生じはじめていました。それは、全音階の中に2種類の音程[9/8と10/9]があり、転調すると
音程の配列が変化してしまうことでありました。このことは声楽曲では問題になりませんが
器楽曲につかう鍵盤楽器(オルガン、チェンバロ)では弦やパイプの音高が固定されているため
細かな調整ができず、不快な和音を生じてしまうという不都合が発生していました。
このような不都合を解決するために考案されたのが「中全音律」です。

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中全音律[ミーントーン]

ルネサンス以降、音楽が複雑化していくなか、1523年、ピエトロ・アーロンが純正律の転調に
関する問題を解決するための画期的な音律を発表しました。それが「中全音律」であります。
この音律は、純正律の3度の音程を純正[5/4]のままにして、5度の音程を純正(702セント)[3/2]より
5.5セント狭くしました、これにより4度の音程も5セント程、純正より広くなっています。
このように中全音律では、純正律とは異なった中全音律特有の和音の響き方がして、転調は限られた調
しかできませんが、和声の調性を特徴づける音律となりました。
中全音律により、調性がもつ音の性格が明確になりました。調性によりその曲の雰囲気が明確化します。

中全音律の名前の由来は、純正律の大全音[203セント]
と小全音[182セント]の中間の全音[192.5セント]を採用した為であります[192.5×2=386セント]。
この音律は、16世紀〜18世紀までのかなり長い間、鍵盤楽器に採用されていました。
とくに、フレスコバルディ、フローベルガー、バッハ、パッヘルベルなどの
バロック時代の作曲家は、ほとんどこの中全音律を使用していました。

中全音律を改善するために生まれたのが、快適音律であります。

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快適音律[平均律、ベルクマイスター、キルンベルガー]

後期バロック時代の鍵盤楽器(オルガン)奏者は、不完全5度協和音や、完全3度協和音のある中全音律
をなかなか捨て去れませんでした。JSバッハもこの音律を好んで使用していましたが、中全音律は指定の
転調範囲をこして転調したときある特定の5度の音が不快な響き[ウルフ]が発生するので、すべての調への
転調が可能な音律が求められていました。すでに、1636年マリン・メルセンヌによって考案されていた
12平均律は、リュート等のフレット楽器には採用されていたようで、すべての調への転調可能な曲集が
あったようです。JSバッハも、音楽を構造的に組み立てやすい機能的な音律の必要性を感じていたようで、
1691年に考案されたヴェルクマイスタの音律により、誤訳された日本名の「平均律クラヴィーア曲集」
を作曲したようです。1779年、キルンベルガーによって考案された音律が発表され、古典派時代の有名
な作曲家である、ハイドン、モーツアルト、ベートーベンは、これらのヴェルクマイスタの音律、
キルンベルガーの音律のどちらかの音律を使用して作曲を行っていました。

12平均律では、調性というものが存在しません。
また5度と4度の音程は、純正より2セント程度しか差がなく
ピタゴラス音律により近い音律です。よって、平均律の3度の音程は、純正より14セントも高く
これは、かなりの不協和な音程となっているはずでありますが、すべての音程が同程度に純正で無い
ため3度の不協和でさえ耳障りでなく聞こえてしまう不思議な音律だと思います。
純正音律により考案された和声の考え方の基本は、3度音程にあります。

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もう一度古典音律の雰囲気を味わってみるのもいいのではないでしょうか。
ショパンも演奏会には、4台くらいのピアノをステージに並べて曲ごとに弾き分けていたと伝えられています。
ショパンのピアノ曲は、ほぼヴェルクマイスタの音律により作曲されたと思います。現在では平均律
でしか生のピアノ演奏でショパンやベートーベンの演奏を聞くとができないのが残念です。

ベルクマイスターの音律をMIDIで試聴しましょう。ショパンの前奏曲[GS音源で]


セントの話

AJエリスによって考案された音の高さの違いを細かく表示するための単位です。
すべての音律では、オクターブは、1200セントとなります。12平均律では、半音階が、100セント
全音階が200セントです。平均律の100セントを比率で表そうとすると12浮Q=1.059463
となり比率が無理数となってしまいます。[12浮Q:2の12乗根=2^1/12]

音程の比率からセントを計算する方法
セント=1200×log2[音程の比率(v0/v1)]

たとえば(計算機は普通、常用対数[10底]であらわされる。)

純正5度は
1200×log2(3/2)=701.955セント
[常用対数で表示:1200×log10(3/2)÷log10(2)=701.955セント]

平均律の5度は
1200×log2(12浮Q^7)=700セント
[常用対数で表示:1200×log10(12^7/12)÷log10(2)=700セント]

参考値
logab=log10b÷log10a::::12浮Q=2^1/12::::log10(2)=0.30102999

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音の協和性

音の協和性とは、2つの音程がきれいに溶け合って響く性質です。基準となる音から音高が異なってこそ
音楽になりますが、それを決めるのが音階です。音の協和性を示すのに音程の比率を数字で表すと
どのくらいきれいに響くかが比較的判断しやすいようです。同じ音程[ユニゾン]では、全く濁りませんから
協和性は絶対的です。オクターブ[2/1]でも協和性は非常に高いです。このようにみると比較的比率が
小さな整数値で表される音程が協和性が高いようです。以下に協和性の高い主なものを上げます。
音程比率協和度音名セント値試聴
1/1絶対協和1度音または同音0
2/1絶対協和8度音またはオクターブ1200
3/2完全協和5度音701.955
4/3完全協和4度音498.045
5/3中庸協和6度音884.359
5/4中庸協和3度音386.314
6/5不完全協和短3度音315.641
8/5不完全協和短6度音813.687
[音を聞く場合は、GS音源を使用してください]
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和声の基本

和音のかもし出す音色が、旋律をささえ引き立たせる。和音は旋律に豊かな色どりの着物を着せます。

調性(機能和声)
和音の運動の基本は、トニカ[主和音]の和音に始まり、ドミナント[属和音]、サブドミナント[下属和音]
に移っていき、はじめのトニカに戻って終始する。このようにさまざまな和音が密接なつながりを保って
1つのまとまった音楽が形成される。このような性格を調性という。和音は楽曲の調性を作る働きをする。

和音の基本
和音の基本は、3つの音で構成されるもので、主音と5度音程の中に3度の音の入った3和音となります。
3和音には4つの種類があり、長3和音[maj]、短3和音[m]、増3和音[aug]、減3和音[dim]があります。

主要3和音
ある調の音階の主音[1:トニカ]、4度音[サブドミナント]、5度音[ドミナント]の3つの音を根音とする
和音の組み合わせを主要3和音といいます。その内容は、
主音を根音とする和音をトニカ[主和音]、4度音の下属音を根音とする和音をサブドミナント[下属和音]、
5度音の属音を根音とする和音をドミナント[属和音]です。特にトニカは主要3和音の中心和音で調
の代表となる和音です。これらの説明は長調のときで、短調の場合は、少し異なります。

純正音律により考案された和声の考え方の基本は、3度音程にあるような気がします。

音を聞く場合には、GS音源を使用してください。

主要3和音
トニカ

ドミナント

サブドミナント


4つの基本和音
和音名長3和音短3和音増3和音減3和音
試聴

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各音律の音程比較表

音程音名セント値
ピタゴラス純正律中全音律キルンベルガ12平均律
1度
短2度C#7690100
2度204204193204200
短3度D#310294300
3度408386386386400
4度498498503498500
短5度F#579590600
5度702702696.5702700
短6度G#772.5792800
6度906884890895900
短7度A#10079961000
7度11101088108310881100
8度12001200120012001200

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作曲家と音律の年表

年代音律名称フレスコブクステビバルデバッハヘンデルハイドンモーツアルトベートーベンショパンメンデルス
BC500ピタゴラス音律..........
BC400アリストクセノス[5,3度]..........
...........
1400..........
14501482:純正音律..........
15001523:中全音律..........
15501583.........
16001636:12平均律16431637........
16501691:ヴェルクマイスターの音律167816851685.....
1700170717411732....
17501779:キルンベルガーの音律1750175917561770..
180018091791182718101809
185012平均律が広まり始める18491847
1900



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