地球連邦軍
宇宙用連続強化型準サイコミュ搭載試験機

ORX−013

ティターンズは大型MA「MRX−009」のサイコミュ・システムに高い評価をしたものの、強化人間の不安定要素はパイロットとしての評価を著しく低下させるものであった。また「MRX−009」の膨大なコストはとても生産数を増やせるものではなく、それに見合う戦力とは言い難かった。
オーガスタ研究所では本来の「強化人間の研究とそれに対応する大型兵器の開発」とは別に「実戦レベルで生産できるサイコミュ搭載機」の開発に乗り出した。そこで選択されたのが一般の兵士でも扱える準サイコミュ・システムであり、またこのシステムは極限にまで小型化されたことにより通常MSでの塔載も可能となった。
準サイコミュ・システムはそれ自体がユニット化され換装を容易に行なえるものとなり、またMS自体もそれに合わせて各ブロックがユニット化されて開発されることになった。
完成された「ORX−013」は新たなるティターンズの主力機に値する性能を持つ機体であったと思われるが、機体のロールアウト前に開発を依頼したティターンズが崩壊してしまい、開発はエゥーゴが掌握した新体制の連邦軍に引継がれることとなった。
だがこの時の混乱で完成した3機のうち1機が実戦テストのため配備されたマゼラン級「ブルラン」から反乱部隊ニューディサイズに送られてしまっている。
さらにもう1機が強化人間の研究を行なっていた一人の博士の裏切りによりアクシズに渡ったのである。
そしてこの機体の量産化が実現したのは皮肉にも敵対していたアクシズ軍が更なる改良を行ない完成させた「AMX−014」によるものであった。

なおこの図は「ブルラン」に搭載し頭部の改良が行なわれた時点のもので、同機はこの後ティターンズカラーに塗り替えられている。


初出:プロジェクトZ→ガンダム・センチネル